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映画#118『ビッグ・リボウスキ』

『ビッグ・リボウスキ』(”The Big Lebowski”)

監督:ジョエル・コーエン
脚本:コーエン兄弟
出演:ジェフ・ブリッジス、ジョン・グッドマン、ジュリアン・ムーア、スティーヴ・ブシェミ、デヴィッド・ハドルストン、ジョン・タトゥーロ、フィリップ・シーモア・ホフマン、他
製作会社:ワーキング・タイトル・フィルムズ
配給:グラマシー・ピクチャーズ(米国)アスミック(日本)
公開:1998年3月6日(米国)9月24日(日本)
上映時間:117分
製作国:アメリカ合衆国、イギリス

Wikipediaより引用

【あらすじ】
1991年、ロサンゼルス。その日暮らしの気ままな生活を送る無職の中年男デュードは、同姓同名の富豪リボウスキと間違われ、2人組のチンピラから借金を返せと脅される。腹を立てたデュードは、賠償を請求するべくリボウスキの豪邸に押しかけるが追い返されてしまう。数日後、リボウスキに呼び出され再び彼のもとを訪れたデュードは、誘拐されたリボウスキの妻バニーの身代金の引き渡し役を依頼されるが……。

映画.comより抜粋

画像出典:映画.com

今作を観てから約3日ほど経過したが「もしかして私はとんでもない映画を観てしまったんじゃないか」と後々になって思うようになってきた。

それ程に今作はただひたすらに散らかっていて、カオスに満ちていて、クスリと笑けてくるほどにおバカで……しかしその独特な雰囲気に魅せられ続けてずっと目が離せなかった、そんな映画。公開当時では興行的にあまり振るわなかったものの、今も尚カルト的人気を博しているというのも納得がいく。


自由奔放な生活を営む無職、通称「デュード」ことジェフ・リボウスキ。そんな彼が同名の大富豪と勘違いをされ、やがて壮大(?)な陰謀に巻き込まれていき……これだけ見ればデュードが超ロクでもないやつだと思うかもしれないが、今思い返せばむしろ彼を取り巻く人々の方が断然イカれているのかもしれない。

特に「あ、コイツ話通じねぇわ」と痛感したのはデュードのボウリング仲間であるウォルターだろうか。ベトナム戦争の退役軍人である彼は、言動・信条その全てがメチャクチャ。言うなれば「進むべき道を悉く間違えまくったランボー」だろうか。話は通じねぇわ、行動は全部裏目に出るわ、デュードを度々イラつかせるわ……

しかし何だかんだ友情を重んじるやつだからどうにも憎めない。とにかく登場人物の個性が溢れ返っているが故に、どのキャラクターも魅力的に見えてならない。


店の商品をドヤ顔で万引きし、マリファナを吸い、友人たちと気ままにボウリングをし……(劇中では多少の波瀾万丈はあれど)まさに「悠々自適」たる生活を送るデュードに淡い羨望を抱くと共に、作中における90年代特有(?)のふわっとしたラフさが醸し出す、ゆる〜くオサレな雰囲気(ひどく曖昧で申し訳ない)にどっぷりと浸かれる約2時間……

もし叶うならば裏社会的な情勢に巻き込まれるのはナシで今作の世界に入り浸ってみたいな、とほんの少し願った自分がいた。それこそ、あのボウリング場に通うデュードみたいに。

それではまた、次の映画にて。

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