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私の読書記録

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読んだ本の記録。どんなきっかけで手に取ったのか、読もうと思ったのか、など。本との出会い、そしてお付き合いは人生を豊かにしてくれると私は思う。
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記事一覧

原田マハ『総理の夫 First Gentleman』新版

 今年読了した6冊目。2月25日に読み始めて、3月4日に読了。

 原田マハさんといえば、昨年かな、『デトロイト美術館の奇跡』という小説を読んで以来の邂逅。この前に読んだ『堕ちた英雄』を読みたくて書店に行って、近くの書棚に目立つように置いてあったので思わず一緒に手にとった一冊。その『堕ちた英雄』を読むきっかけは、さらにその前に読んだ『国家と記録』の中に挟まっていた(当時の)新刊案内に書いてあって気

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渡辺将人『メディアが動かすアメリカ』

 ちくま新書。2021年3月5日に読み始めて、3月23日に読了。昨年の秋ごろに購入して、パラパラとめくってはいたもののちゃんと読んでいなかったので、読んでみようと。なんやかんやで読み終わるまでに時間がかかったけど、面白いエピソードがたくさん書かれていて読み応えがあった。

 気になったエピソードとしては、情報源にガッツリと食い込んでネタを取ってくる人がいるけれど、その人の名前で記事が出たら情報源に

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石原孝『堕ちた英雄』

 ジャンルを問わず、月に一冊は新書を読もうと心掛けている。『ペスト』『白い病』と読んで、その後に読んだのがこれ。2月15日に読み始めて24日に読了。
 朝日新聞の記者である筆者が、ジンバブエの独立闘争を率いた「英雄」ムガベの姿を追っている。「堕ちた」というのは他国人からみた表現で、ジンバブエ国内においては大統領の座を退いた後もなお、英雄と称える人がいる。ムガベの頃の方がよかった、など。

 「堕ち

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カレル・チャペック『白い病』

 今年の4冊目はこれ。昨年末に買ってあった最後の1冊で、2021年2月9日に読み始めて2月14日に読了。原作のチェコ語・・・は全くわからないので、日本語訳されたものを。

 この著者については全く知らなかったけれど、昨年のいつだったか、毎日新聞の書評欄に載ったのが気になって買ってみたもの。調べてみると、児童文学や小説、戯曲、旅行記、その他ジャーナリストとしても活動していたとのこと。お兄さんのヨゼフ

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アルベール・カミュ『ペスト』

 これも、昨年末に買っておいた一冊。1月20日に読み始めて、2月8日に読了。・・・フランス語は小説を読みこなせるほど得意ではないので、日本語に訳されたもの。

 ある「書き手」の視点により綴られる、感染症の猛威にさらされ封鎖された街。医師リウー、医師カステルであったり、神父パヌルーであったり、偶然この街に居合わせたがために一緒に閉じ込められる「よそ者」タルー、そしてランベール。それぞれの立場から、

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瀬川源『国家と記録ー政府はなぜ公文書を隠すのか?』

 これも年末に買ってあったもので、2021年1月9日に読み始めて19日に読了。

 文書の内容を信用できないとなれば、その行政機関の決定は全てが信頼できなくなる。だからこそ、文書は確実に記録されなければならないし、保持、保存されなければならない。そして、情報を公開することによって政府の透明性を確保することが政府への信頼につながる。・・・と、筆者は指摘する。そうやってこそ、政府が何かを呼び掛けた時に

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久保・金成『アメリカ大統領選』

 2020年10月に出版されたこの本が、2021年に読了した最初の一冊になった。昨年末に買ってあって、元日から読み始め、8日に読了。

 アメリカでの大統領選挙とはどういうものか、建国の頃から選挙の仕組みが形成され、政党政治が根付いてきて、選挙による政権交代とは、どういうことが行われるのか、といったことがまず述べられる。その後、党内予備選の仕組み、次いで本選挙の仕組み、それぞれの政党や候補者の支持

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