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ジャパンウォーズ(JW)第一部 神武東征〜欠史八代

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ジャパンのウォーズについて、改めて書いて参ります。いろいろ新しい情報が入ったので、書き直そうと思ったわけです。写真も載せて参ります。
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2021年11月の記事一覧

JW36 高倉下の神社

JW36 高倉下の神社

【神武東征編】EP36 高倉下の神社

前回は三毛入野命(みけいりの・のみこと)のエピソードを紹介させてもらった。

今回から、再び狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行の物語に戻ろうと思う。

一行は、熊野の神による試練を乗り越え、天照大神(あまてらすおおみかみ)や武甕雷神(たけみかづちのかみ)との邂逅を果たした。

そして今、饒速日命(にぎはやひ・のみこと)の息子、高倉下(たかくらじ)が、

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JW37 三本足、再び

JW37 三本足、再び

【神武東征編】EP37 三本足、再び

熊野で出会った、饒速日命(にぎはやひ・のみこと)の息子、高倉下(たかくらじ)が、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行に説明を続けていた。

高倉下(たかくらじ)「あの・・・天磐盾(あまのいわたて)の岩についても、説明がありまして・・・。」

サノ「では、そちらの解説も頼もうぞ。」

高倉下(たかくらじ)「岩の名前は『ゴトビキ岩』と言いまする。ゴトビキと

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JW38 今日から、おいは

JW38 今日から、おいは

【神武東征編】EP38 今日から、おいは

迷子になった狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

そこに八咫烏(やたがらす)(以下、三本足)が現れた。

三本足が先導し、日臣命(ひのおみ・のみこと)が道を切り開いていくと言う。

果たして、一行は山中から抜け出すことができるのであろうか。

そのとき、目の周りに入れ墨をした大久米命(おおくめ・のみこと)がやって来た。

大久米(おおくめ)「指

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JW39 菟田の兄弟

JW39 菟田の兄弟

【神武東征編】EP39 菟田の兄弟

山中から抜け出した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

八咫烏(やたがらす)(以下、三本足)が新たな事実を口にした。

三本足「この菟田(うだ)にも、首長(しゅちょう)がいるんだ。『記紀(きき)』では、魁帥(ひとごのかみ)って表現されてる奴らだ。そいつらを恭順させねえと、菟田を平定したっちゅうことにはならねえだろ?」

サノ「奴らと申したな。一人では

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JW40 菟田釣り天井事件

JW40 菟田釣り天井事件

【神武東征編】EP40 菟田釣り天井事件

筋肉隆々の道臣命(みちのおみ・のみこと)と息子の味日命(うましひ・のみこと)、そして部下として編入された大久米命(おおくめ・のみこと)は兄猾(えうかし)の屋敷へと向かった。

道臣(みちのおみ)「ところで、兄猾(えうかし)の屋敷って、どこっちゃ?」

そこへ、三本足こと八咫烏(やたがらす)がやって来た。

三本足「おめえら、居場所も分からずに飛び出しちま

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JW41 久米部の歌

JW41 久米部の歌

【神武東征編】EP41 久米部の歌

狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)たち天孫一行と菟田(うだ)の人々の友好を深めるための饗宴(きょうえん)が開かれた。

弟猾ら、菟田の人々が用意した肉と酒で、大宴会をおこなったのである。

このとき、皇軍の兵士たち、すなわち久米部(くめべ)の連中が歌を謡(うた)い始めた。

菟田の 高城(たかぎ)に 鴫羂(しぎわな)張る 我(わ)が待つや 鴫は障(さや)ら

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JW42 吉野三人衆

JW42 吉野三人衆

【神武東征編】EP42 吉野三人衆

前回は宴会の模様を紹介させてもらった。

久米部の歌う唄は、来目歌(くめうた)と呼ばれ、宮中の儀式で歌われることになる。

今でも、唄に合わせて舞う久米舞(くめまい)が、天皇即位後に挙行される、大嘗祭(だいじょうさい)にておこなわれている。

ここで、永遠のセンター、大久米命(おおくめ・のみこと)が語り始めた。

大久米(おおくめ)「二千年後も歌われてるんすか

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JW43 八十梟帥の軍勢

JW43 八十梟帥の軍勢

【神武東征編】EP43 八十梟帥の軍勢

吉野地方を巡幸(じゅんこう)した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行は、三人の一風変わった人たちに遭遇した。

そして、最後の一人、魚を獲る人こと、苞苴担(にえもつ)との会話は続くのであった

ここで博学の天種子命(あまのたね・のみこと)が苞苴担に尋ねた。

天種子(あまのたね)「苞苴担殿。五條市の原町(はらちょう)に、阿陀比売神社(あだひめじんじゃ

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JW44 土を取れ

JW44 土を取れ

【神武東征編】EP44 土を取れ

八十梟帥(やそたける)と兄磯城(えしき)の軍勢に驚愕した、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)は、打開策を得るため、夢を通じて、天照大神(あまてらすおおみかみ)(以下、アマ)に助けを乞うことにした。

様式美というか、お決まりというか、案の定、夢の中に天照大神が現れた。

アマ「寝るとは・・・そなたにしては、良き考えじゃぞ。」

サノ「と・・・とにかく、助言を

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JW45 変装大作戦

JW45 変装大作戦

【神武東征編】EP45 変装大作戦

前回、変装をして天香久山(あまのかぐやま)の土を取って来るように命じられた椎根津彦(しいねつひこ)(以下、Seesaw)と弟猾(おとうかし)。

そのための作戦会議を、前回初登場した、椎根津彦の息子、志麻津見(しまつみ)と共におこなうのであった。

志麻津見(しまつみ)「ようやく台詞を言うことが出来るんやに! 嬉しいっちゃ!」

Seesaw「何を言っちょるん

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JW46 時をかける爺さん

JW46 時をかける爺さん

【神武東征編】EP46 時をかける爺さん

天神地祇(てんじんちぎ)を祀(まつ)る準備を始めた、狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

準備と共に、丹生川上神社(にうかわかみじんじゃ)の説明が続く中、味日命(うましひ・のみこと)と志麻津見(しまつみ)によって「ならきっつぁん」と呼ばれる爺さんが、召喚されたのであった。

奈良吉「わてが、森口奈良吉(もりぐち・ならきち)やで。」

サノ「奈良

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JW47 撃ちてし止まん

JW47 撃ちてし止まん

【神武東征編】EP47 撃ちてし止まん

八十梟帥(やそたける)との戦いに向けて、神々を味方につけるため、祭祀を執り行った狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

無事に祭祀は成功に終わったが、まだ、不完全と見たサノは、更なる祭祀を計画するのであった。

そこでサノは、筋肉隆々の道臣命(みちのおみ・のみこと)を呼び寄せ、こう言った。

サノ「我(われ)は、これより高皇産霊神(たかみむすび・の

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JW48 忍坂、血に染めて

JW48 忍坂、血に染めて

【神武東征編】EP48 忍坂、血に染めて

八十梟帥(やそたける)の残党を討ち滅ぼせと言う狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)に対し、道臣命(みちのおみ・のみこと)が尋ねた。

道臣(みちのおみ)「じゃっどん、どうやって討ち滅ぼすんです?」

サノ「屋敷を忍坂邑(おしさか・のむら)に作り、饗宴(きょうえん)に誘って謀殺(ぼうさつ)するのじゃっ。」

ここで目の周りに入れ墨をした大久米命(おおくめ

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JW49 烏が来る

JW49 烏が来る

【神武東征編】EP49 烏が来る

八十梟帥(やそたける)の残党を討ち滅ぼすことに成功し、奈良盆地の入り口まで到達した狭野尊(さの・のみこと)(以下、サノ)一行。

残るは、平地の磐余(いわれ:今の桜井市中部、橿原市東南部)に陣する兄磯城(えしき)の軍勢のみとなった。

まだ戦いは終わっていないが、とりあえず、戦勝祝いの宴を催すこととなった。

サノは大いに喜び、天を振り仰いで大笑いすると、次の歌

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