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奇縁堂だより6【本の紹介,テーマ:スポーツ】

 日本のグループリーグ突破,モロッコの躍進,エンバペの決勝でのハットトリック,そして最後にはメッシ率いるアルゼンチンの優勝と,予想以上に盛り上がったカタールW杯も終わってしまいましたね。
 個人的にはモドリッチが大好きなので,残念な結果でした。

 W杯の熱狂を見ていると,普段サッカーを見ていない人も巻き込んで盛り上がっていて,潜在的にスポーツに興味のある人が多いのかと思いました。(4年に1度,W杯のたびにこのように感じている気もしますが…)

 そこで,今回はスポーツに注目したいと思います。ニューイヤー駅伝,箱根駅伝,今年は前述したW杯の影響でずれましたが例年通りだとサッカー天皇杯の決勝,高校サッカー,ラグビーでは大学選手権と高校生の花園があり,アメリカンフットボールではライスボウルと,意外にも?日本のお正月はスポーツイベントが盛り沢山!!
 お正月が終わるとスキーやスケートといったウインタースポーツも本格的にシーズンに突入します。
 
 ということで,スポーツ小説や内容にスポーツが関わっている小説をまとめてみました。

・『バッテリー Ⅰ~Ⅵ』(あさのあつこ:著) 文庫,¥1100(税込)
 
野球をテーマにした中学生が主人公の青春小説です。天才ピッチャーの原田巧とキャッチャーの永倉豪を中心に物語が展開されていきます。部活特有の上下関係に悩まされたり,強豪校に負けたりと,壁にぶつかりながらも中学生の野球少年が仲間と共に成長していく話です。大人も子ども楽しめる青春小説です。
林遣都主演の映画の原作。

・『スパイクを買いに』(はらだみずき:著) 四六判,¥330(税込)
 会社での人事異動,サッカー部を辞めた息子との微妙な関係,会社でも家でも悩んでいた主人公。大好きなサッカーを辞めた息子の気持ちを知りたいと,息子の小学生時代のコーチを訪ねると,ひょんな事からサッカーの試合に出ることになる。このことがきっかけで社会人サッカーチームに入ることになり,気づけばサッカーに夢中になり,仕事にも息子との関係にも好転の兆しが…。
 サッカーを通した親父の青春と再生の物語。『サッカーボーイズ』のスピンオフ小説です!

・『あと少し、もう少し』(瀬尾まいこ:著) 文庫,¥330(税込)
 中学校陸上部を舞台とした小説です。陸上部部長の桝井は,中学生最後の駅伝大会に出場するために駅伝のメンバー集めを始める。そして集まったのが,桝井と元いじめられっ子,不良,断れない男,プライドの高い男,後輩の6人。そんな6人の練習が順調にいくはずもなく…。
 県大会出場を目指し,急造チームの6人がそれぞれの思いを胸に襷をつなぐ駅伝小説。

・『銀河のワールドカップ』(川端裕人:著) 四六判,¥220(税込)
 失業中の元プロサッカー選手が,子どもたちと公園で一緒にサッカーをしたことがきっかけでコーチを引き受け,子どもたちと共に全国制覇を目指す物語。

・『あるキング』(伊坂幸太郎:著) 文庫,¥220(税込)
 
天才野球選手・山田王求の不思議な話。王求は生まれながにして野球選手になることが決まっていた。王求の人生にシェイクスピアの『マクベス』がどう絡んでくるのか。
 伊坂幸太郎っぽくないけれども,でもどこかに彼の特徴が感じられるそんな小説です。

・『白色の残像』(坂本光一:著) 四六判,¥330(税込) 
 
甲子園優勝バッテリーだった向井と真田が監督として甲子園に帰ってくる。自身も高校球児で2人と親交のあった新聞記者の中山が2人の取材を進めていくと,かつては盟友だった向井と真田の間に大きな亀裂があることがわかる。そのことに疑問を抱いた中山はその原因を調べ始める。
 一方,信光学園と向井率いる習志野西高校は,打線が一巡すると突如ヒットを打ちまくるということにフリーライターの大八木はこのことに疑問を抱き,不正があるのではないかと取材を始める。
 中山,大八木それぞれが取材を進めていく中で,夏の甲子園の真っ最中に殺人事件が起こる!犯人は?2人が決別した原因は?
 ミステリー小説として楽しめるだけでなく、甲子園と高校野球に対する作者の強い思いも感じられる作品です。第34回江戸川乱歩賞受賞作です。

長くなりましたが,ここまでお読みいただきありがとうございました。
気になる本がありましたら,是非ショップにアクセスしてください!

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