KIBITAKI

2021年、KIBITAKI始動。 福島県のシンボルであるキビタキの名を冠した当プロジ…

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2021年、KIBITAKI始動。 福島県のシンボルであるキビタキの名を冠した当プロジェクトは、 双葉町出身の一人の男性の想いから始まりました。 故郷とは、双葉町とは、福島とは。 この地の「これから」をさまざまな人とともに考え、発信していきます。

最近の記事

「覚悟のシェア」双葉町再生の架け橋になる(後編)

山根:2019年5月に独立した際に、『避難指示解除が見越されている中で、この地域に人の流れを作っていくことが重要であり、今後は*DMOが絶対必要になる』と考えていたので、行政キーマンを訪問し、DMOの必要性をプレゼンして回っていました。ただその中で、行政主導で動くのは時間がかかりそうだなと感じ、自分で会社を作ってできることから始めようと思い、同年11月に今の会社を立ち上げました。いきなりコロナ禍突入でかなり苦労はしましたが、2020年度の復興庁事業を任せてもらえる機会があり、

    • 「覚悟のシェア」双葉町再生の架け橋になる(前編)

       KIBITAKI プロジェクトでは双葉町における様々なプロジェクトを通じた町の再出発について、さまざまなゲストをお招きしてお話を伺います。  第8回のゲストは「一般社団法人双葉郡地域観光研究協会(通称:F-ATRAs)」の代表理事、山根辰洋(やまねたつひろ)さんです。観光を通じた地域再生を目指し、双葉町のツアー企画や留学生との交流会を開催するなど双葉町との交流人口を増やす活動や、地域の生業づくりに意欲的に取り組んでおられます。また、令和3年に双葉町議会議員になられ、双葉町

      • 出会いやコニュニケーションから生み出す

        島野:丈さんはいま新しいお店を準備中ですし、山野辺さんと何かコラボレーションしたりなどを考えてはいないのですか。 高崎:僕の新しいお店は「高崎のおかん」という名前になるのですが、喜子さんといえばやっぱり香りを作る方なので、店の香りを作っていただきたいなと思っているんです。喜子さんにはちょっと変わった注文をしていまして、喜子さんが作りたい香りを作っていただけませんかとお願いしています。抽象的なんですけど、僕の店を自然に感じられる香りみたいなものを作れませんかと。普段は目的があ

        • 「やっと福島に関わることができて、今回丈さんに声をかけてもらったのもすごくうれしいです」

          小祝:先ほどお話の中に震災のことが少し出ましたが、丈さんは震災によって双葉町にいられなくなって東京に住むことになりましたね。たくさんの福島の方の人生に震災が大きく影響していると思うのですが、山野辺さんの活動において震災によって何か変化はあったのでしょうか。 山野辺:震災では両親と兄弟が被災したことがとても大きかったです。実家は地元で水産会社を営んでいるのですが、工場が被災して全てがストップしてしまったり、従業員さんが津波で流されてしまったり、とてもつらい経験をしました。実家

        「覚悟のシェア」双葉町再生の架け橋になる(後編)

        • 「覚悟のシェア」双葉町再生の架け橋になる(前編)

        • 出会いやコニュニケーションから生み出す

        • 「やっと福島に関わることができて、今回丈さんに声をかけてもらったのもすごくうれしいです」

          植物療法と医療の距離を縮める

           KIBITAKI プロジェクトでは双葉町における食を中心とした町の再出発について、さまざまなゲストをお招きしてお話を伺います。  第7回のゲストはご自身の体験や感覚をもとに、オリジナルブランド「fragrance yes(フレグランス イエス)」で植物療法やセルフケアを提案する、山野辺喜子(やまのべ よしこ)さんです。山野辺さんがヨーロッパで見て、学んできた町には日常のなかに植物の香りで人を癒す風景がありました。そんな日常を日本にも根付かせるため、さまざまな活動に励まれてい

          植物療法と医療の距離を縮める

          新しい接点を紡いでいく

          高崎:最初にお話しした浅野撚糸さんのおしぼりのことについてなのですが、実際使わせていただいて、品質はやはり間違いないと感じました。飲食店のおしぼりとして浅野撚糸さんのタオルを活用されているお店はあるんですか。 浅野:地元では使っていただいているお店がいくつかあります。 高崎:自分のお店でも使いたいですし、僕の知り合いの飲食店の方にもおすすめしたいと思っているのですが。 浅野:ぜひ、よろしくお願いします。 高崎:僕がまず浅野撚糸さんのおしぼりをお店で使わせていただくこと

          新しい接点を紡いでいく

          「ここが復興のシンボルになるという直感がありました」

           KIBITAKI プロジェクトでは双葉町における食を中心とした町の再出発について、さまざまなゲストをお招きしてお話を伺います。  第6回のゲストは「浅野撚糸ふたばスーパーゼロミル」という新工場を双葉町に建設予定の浅野撚糸社長、浅野雅己さんです。先端技術を駆使しながらものをつくり、企業進出を図る、食の世界とは違った繊維の世界を生きる企業の担い手。今回のゲストはどのように双葉町と結びつき関わっていくのか。KIBITAKIプロジェクトの3名とともに話しあっていただきました。 ゲ

          「ここが復興のシンボルになるという直感がありました」

          「“欲しかったら来なよ”というぐらいの姿勢でいいと思う」

          小祝:雄町米をKIBITAKIプロジェクトのベースである双葉町で栽培できる可能性はあるのでしょうか。 仁井田:十分だと思います。会津地方でチャレンジしている酒蔵さんがおられるのですが、会津地方はさすがに寒くなるのが早すぎて難しいと思うんですね。ただ南相馬や双葉のほうならできるんじゃないでしょうか。あとは幸か不幸か、温暖化が進んできていますので、農産物の主産地がどんどん北上していますよね。そういったことも考えると可能かと思いますが、ただ農家さんや、それを契約する加工業者さんが

          「“欲しかったら来なよ”というぐらいの姿勢でいいと思う」

          憧れの酒米「雄町」

          高崎:クラフトジン「ふたば」の原料(酒粕)となった、仁井田本家さんの日本酒「おだやか」は最初につくられてから6年ほどになりますか。 仁井田:そうですね。それぐらいになりますかね。 高崎:6年前に飲んだとき、本当にびっくりするぐらい感動したんですよ。味はもちろんのこと、そこにいたる経緯がすばらしくて。「おだやか」は雄町米(おまちまい)という、福島県産ではないお米を南相馬でつくり、それを使ったお酒なんですよね。自分はそのお話に感動して、とても影響されたところがあります。ぜひそ

          憧れの酒米「雄町」

          自然とともに酒をつくる

          KIBITAKI プロジェクトでは双葉町における食を通じた町の再出発について、さまざまなゲストをお招きしてお話を伺います。 第5回のゲストは新作クラフトジン「ふたば」の原料(酒粕)のもととなった日本酒をつくっている酒蔵「仁井田本家」の仁井田穏彦(にいだやすひこ)さんです。福島県郡山市で300年のときを眺めながら歴史と自然のなかで酒を育む酒蔵には、哲学と思想が織り込まれています。今回のゲストはどのように双葉町と結びつき関わっていくのか。KIBITAKIプロジェクトの3名とともに

          自然とともに酒をつくる

          培ってきた確かな経験が生み出すもの

          島野:僕は今回のクラフトジンが楽しみでしょうがないんですよ。 高崎:僕も相当楽しみです。無理して早く売りたいとかはまったく思ってなくて。むしろ寝かせていたいなとか思ってます。せっかくこれが始まりっていう、のろしみたいなイメージのクラフトジンなので、ほんとにわかってくれる方とか想いが伝わる人だけ手にとってもらえたらいいなという気持ちです。 小祝:岡空さんは最初にクラフトジンの話を聞いたとき、どんなふうに思いましたか。 岡空:「ラストジン」がなければ、あまりやる気はなかった

          培ってきた確かな経験が生み出すもの

          「この場所には千代むすびがないと困るという会社にしたい、ならないといけないなと思っています」

          島野:岡空さんご自身、お酒はお好きなんでしょうか。銀行員をされていたときなど、お仕事で飲む機会もあったかと思うのですが。 岡空:まあお酒は好きだったっていうのはあります。ただいろいろと考えて飲むようになったのはやっぱり結婚してからですね。以前は楽しむためのお酒でしたが、このお酒はどうやってつくってるんだろうとか、どんな歴史があるんだろうとか、カクテルもけっこう奥が深かったり、そういうことを考えるようになったのは千代むすびに入ると決めてからですね。もともとお酒を消費するだけの

          「この場所には千代むすびがないと困るという会社にしたい、ならないといけないなと思っています」

          柔軟性と先見の明をもつ気鋭の酒蔵

           KIBITAKI プロジェクトでは双葉町における食を通じた町の再出発について、さまざまなゲストをお招きしてお話を伺います。  第4回のゲストは新作クラフトジン「ふたば」の原料が旅をした、鳥取県にある酒蔵「千代むすび酒造」の岡空聡さんです。鳥取から世界へ数々のお酒を送り出す、老舗の伝統を引き継ぎながらも臆することなく新しい技術に挑戦し続ける気鋭のつくり手。今回のゲストはどのように双葉町と結びつき関わっていくのか。KIBITAKIプロジェクトの3名とともに話しあっていただきまし

          柔軟性と先見の明をもつ気鋭の酒蔵

          クラフトジン「ふたば」

          小祝:今回、山口さんの協力で双葉町のクラフトジンを作るというお話ですが、どんなジンになるのでしょうか。 山口:ずっとお話をいただいていたのですが、やっとそろそろ実現しそうというところですね。 高崎:僕が歩夢くんに、双葉町の活動のなかでクラフトジンを作りたいというお願いをしたところから始まったんです。原料は「仁井田本家」さんの酒粕を使って蒸留酒を作りたいと思っています。「仁井田本家」さんは双葉町ではないのですが、双葉町に特産品がないからこそ作りたいという想いが先にあって。ジ

          クラフトジン「ふたば」

          「今日はコオロギでパーっと行くぞ、ぐらいのほうがいいじゃないですか」

          小祝:多岐にわたる活動の数々ですね。そこにいたるまでがとても気になります。少年時代みたいなところから… 山口:少年時代ですか(笑) 小祝:どんな幼少期を過ごされたんですか。 山口:そうですね…いわゆる一般的な子どもだったとは思いますが。転機というか印象的だったことといえば、生まれは千葉県の船橋なんですが、幼稚園から小学校に上がるくらいの短いあいだ、父の仕事の関係で、家族で福井県に住んだことがあるんです。ちなみに母は日本酒が好きなんですよ。ものすごく飲むというわけではない

          「今日はコオロギでパーっと行くぞ、ぐらいのほうがいいじゃないですか」

          豊富な知識から生み出される新しい食の可能性

           KIBITAKI プロジェクトでは双葉町における食を通じた町の再出発について、さまざまなゲストをお招きしてお話を伺います。  第3回のゲストは醸造と発酵を専門に学び、その深い知識を活かして3つの事業「ANTCICADA」「Ethical Spirits & Co.」「Whiskey&Co.」を仲間とともに立ち上げた、山口歩夢さんです。食の循環を見つめながら作り出す食材は、未来への疑問を投げかけつつも、どこか楽しさを感じさせる発明品のよう。今回のゲストはどのように双葉町と結び

          豊富な知識から生み出される新しい食の可能性