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私が今見ているこの世界は、愛と平和に溢れた7色のヒッピーパラダイスなのか。 それとも現…

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私が今見ているこの世界は、愛と平和に溢れた7色のヒッピーパラダイスなのか。 それとも現代社会からのはみ出し者が集まるダークなユートピアなのか。 サイケでトリッピーで哲学的なバックパッカーとヒッピーの現実について。役に立つ情報は一つもありません。

マガジン

  • ドラッグ体験記

    普段は表立って語られないドラッグのいろいろ。

  • 世界一役に立たないガイドブック

    私が今までに訪れた場所に関する記事を集めたマガジン。一般的なガイドブックには載っていないディープな側面を紹介します。美味しいレストランの情報も素敵なホテルの情報も、ものによってはその場所の名前すら書かれていない、文字通り世界一役に立たないガイドブック。

  • ヒッピー事典

    「ヒッピーってどんな人たち?」意外と知らないヒッピーについて、ヒッピーコミュニティで暮らす私なりの考察。

  • 奇人変人伝

    私が世界中で出会った不思議な変わり者(褒め言葉)たち。ヒッピー、ホームレス、難民、薬中等、私の人生に影響を与えてくれた人たち。多様な人で溢れる世界は美しい。

最近の記事

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Episode 0- バックパッカーの現実

私が今見ているこの世界は、愛と平和に溢れた7色のヒッピーパラダイスなのか。 それとも現代社会からのはみ出し者が集まるダークなユートピアなのか。 自分の目で世界を見て、自分の足で地球を歩き、自分の言葉で世界中の人々と夢を語る。 バックパッカーは勇気にあふれる輝かしい若者の憧れだ。 私もそう思っていました、5年前に旅に出るまでは。 しかし5年間に渡り今も続く旅の中で、私がたどり着いた世界は、そんなキラキラ輝くバックパッカーの影に作られたダークなアンダーグラウンドに存在する、現代

    • 脆く儚い民主主義

      民主主義まで5秒前、4、3、2、1! 人々が浮き足立ってその瞬間を待ち望んでいたのが、肌で感じられた。 2015年秋、私はミャンマーで歴史が作られていくところを目撃した。ミャンマー国内で15年ぶりの民主的総選挙が行われるわずか数週間前、私は国内最大都市、ヤンゴンにいた。その熱気は凄まじかった。街中に選挙ポスターが貼られ、どのニュースチャンネルも日夜、候補者の演説を放送していた。言葉が分からない私ですら、その熱量に感動を覚えた。 長期軍事政権による支配が続き、アウン・サン・

      • 動物目線の動物愛護

        動物愛護の現状今ペット業界で「数値規制」が話題になっている。数値規制とは簡単に言うと、今までは曖昧な基準しかなかったブリーダー条件に、ケージサイズ等の具体的数値を設けようという動きだ。それ自体は良いことだ。しかし今これが問題になっているのは、その規制案の数値が劣悪だからである。 動物愛護について語られることの少ない日本ではあまり気にする機会もないかもしれないが、日本に限らず世界中での動物愛護の現状は、超動物愛護先進国のヨーロッパの一部を除いては、理想的ではない。商業化が進ん

        • 差別と個人主義

          皆が平等で差別がなく、自分が自分でいられる世界。何も怖がらずに自分を表現できる世界。それが私のユートピアだ。きっと私だけでなく、多くの人が望んでいる世界だ。理想的すぎるかもしれない。イタい発言かもしれない。だけれども世界中で様々な状況下の人々と接し、曲がりなりにも歴史を学んだ者としては、それを願わずにはいられない。 しかし問題は、それをどうやって実現するのかということだ。外見でも政治的主張でも性的指向でも性別でも差別されない世界を作るには、どうすれば良いのだろう。現在の政治

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        Episode 0- バックパッカーの現実

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        • ドラッグ体験記
          6本
        • 世界一役に立たないガイドブック
          6本
        • ヒッピー事典
          10本
        • 奇人変人伝
          7本

        記事

          ニワトリが面白すぎて泣いた話

          たまに自分の感情が分からない瞬間がやってくる。哀しいのか、怒っているのか、幸せなのか。そもそもこの感情に名前はついているのだろうか。人間はあるモノに対して言葉を持っていない時、そのモノの特定に苦労する。特に感情という主観的で曖昧なモノは、言葉で定義できないと、自分自身でそれを確かに感じているにもかかわらず、本当にその感情が存在しているかさえ疑ってしまうこともある。自分自身の複雑すぎる感情に惑わされてしまうことも、珍しくはない。 その当時私は、わけもなく気分が落ちていた。元々

          ニワトリが面白すぎて泣いた話

          精神的快適さ

          「夢は口に出すと叶う」 という言葉をどこかで聞いたことがある。言霊とかスピリチュアル的なことは信じないが、言葉にして話すことは自分自身に言い聞かせるいい機会でもあり、自分がやりたいことを忘れないためには、言語化することに一定の効果があるのかもしれない。 どこの誰が見ているか分からないこのブログだが、自分自身のモチベーションを上げるためにも、この機会に私の夢をここに書いておこうと思う。それは、世界一快適なホステルを作ることだ。 快適な暮らしとは「快適」と言ったが、それは具体

          精神的快適さ

          事実婚派の私が結婚してしまった理由

          「結婚したくないなんてそんな強がったこと言ってると、一生幸せになれないよ!」 高校生時代クラスメートにそう言われた時、衝撃を受けたのと同時に混乱して言葉に詰まったのを覚えている。17才当時、多くの同年代が花嫁を夢見ていたのは気づいていたが、それが単一の幸せの基準だとは知らず、「結婚=幸せ」というよりも「結婚しない=不幸せ」の公式が理解できずにいた。 残念なことに、私は2日前に結婚してしまった。5年間一緒に旅をした彼とだ。「残念なことに」というのは別に皮肉でもなんでもない。本

          事実婚派の私が結婚してしまった理由

          LSDとサイトランス

          早速だが、この音楽を聞いてほしい。 どう感じただろうか。おそらくほとんどの人が嫌悪感を示したのではないだろうか。しかしほんの一握りの人たちは、ここの音楽に美しさを見出したのではないだろうか。そしてこの美しさに気付いた人はおそらく、幻覚系のドラッグをやったことがある人だろう。そうでなければ、そういった類のものを楽しむ天性の才能がある人に違いない。 サイトランスこの種の音楽はサイケデリック・トランス、略してサイトランスと呼ばれている。文字通りサイケなトランスだ。トランス以外に

          LSDとサイトランス

          無知の暴力

          人間対ウイルスの壮絶な戦いが繰り広げられている。グローバル化が進んでいる現代においても、多少の方向性の差こそあれ、ここまで全人類が一丸となって何かに取り組むことも珍しくはないだろうか。最終的には地球全体が存続の危機に曝されるであろう地球温暖化問題や、コロナウイルスよりも多くの死者が出ている飢餓問題にも人類はここまで真剣に取り組んではいない。 人間対ウイルスの構図ではあるが、中にはウイルスに加担しているのではないかと思わざるを得ない人もいる。自己中心的に外出をする人々、データ

          無知の暴力

          私にしかない生まれながらの特権

          遊園地のエントランスでこんなことを言われた。 「あなたはこれより先入場禁止です。あなたがあそこの地域出身なので入園禁止です。それか追加料金払っていただきます。」 こんなことを言われたら、あなたはどう思うだろうか。理不尽さから頭に来るだろうか。突拍子もないことで全く意味を理解できないだろうか。 実際こんな遊園地は差別を禁止している日本には存在しないだろう。おそらくほとんどの国ではこのような扱いは法律的に許されないだろう。しかし、グローバルなレベルではこれは日常茶飯事だ。つ

          私にしかない生まれながらの特権

          ドラッグユーザーのパーソナリティ

          主観的な一般化というのはよく起こるものだ。学問として言語を少しかじっている者として私は、よく学びたい言語によって性格が違ってくると勝手に思っている。フランス語を学ぶ人には少し気取っているとか、スペイン語を学ぶ人には変わり者が多いとか、中国語を学ぶ人は伝統的だとか、自分の主観と経験に基づいて統計学的に一般化をすることは誰にでもあることだ。国民性や県民性は、広く共有されている一般化された像だ。 このような一般化はドラッグ世界でもよくある。好みのドラッグを見ることで、その人の性格

          ドラッグユーザーのパーソナリティ

          虚像と付き合う

          彼は彼自身の過去についてどこまで知っているのだろうか。彼が鏡の中で見ている彼自身の像は、蜃気楼なのではないだろうか。彼はそれが蜃気楼だと気づいているのだろうか。 彼のレストラン彼はグアテマラの小さなヒッピータウンで、奥さんと一緒にインド料理屋を営んでいた。話し方やジェスチャーが典型的なアメリカ人だ。インド料理屋というのは、ヒッピータウンに欠かせないものだ。ベジタリアン天国インドの料理は、一度でもインドに行ったことのあるヒッピーにとっては、第二の母親の味のようにどこか懐かしさ

          虚像と付き合う

          私が馬鹿げた服を着る理由

          エスニック色のへそ出しトップにネコのへそピアス 下もエスニック柄のハーレムパンツに靴は花柄の地下足袋 髪には必ず初対面の人に「それどうなってるの?」と言われるほどにカラフルなビーズのついたヘアラップ それに加えてお気に入りの赤のベレー帽にジョン・レノン風の丸サングラス 両手両足にはブレスレットとアンクレットでほぼ全部の指に指輪 これが私の普段着だ。イタいと思っただろうか。もちろん大衆受けは全くしない。しかし、このような格好をしている恩恵もたくさんある。 ファッションの理由

          私が馬鹿げた服を着る理由

          協力の美しさ

          うわ、まさかこんなことで泣くとは思わなかった… と不意打ちで感動して涙した経験は多くの人が持ち合わせているだろう。 歳を食うと涙もろくなるという。 私はまだそんな年でもないと思っている。 だけれども思いがけないところでウルっとすることが増えてきた。 経験が増えて共感しやすくなっているのだろうか。 感動というのは美しい感情だ。 様々な要素が感動を引き起こすけれども、 互いが協力しあって何かを成し遂げる姿は多くの人の心を動かす。 甲子園が多くの日本人に愛されている理由もここにあ

          協力の美しさ

          狂気の人種差別主義者

          このホステルに人種差別主義者が泊まっているから気をつけてね。 あなたはアジア人だから… 出入り禁止にしようか考えているんだけど… このホステルに来た時にまず最初に注意喚起されたことだ。その人種差別主義者の彼は私がここに来る前日、自分はトランプ支持者で、いかにアメリカが偉大な国かの演説を行っていたらしい。ホステルのみんなによると、彼は人種差別思考が酷くて怒りっぽく、言動が奇妙で少し気持ち悪かったらしい。 人種差別者がいることに驚きはなかった。バックパッカー社会には少ないけれ

          狂気の人種差別主義者

          笑顔の強制

          攻撃的ポジティブ 一見矛盾しているように見えるフレーズだが、意外とこういう人はたくさんいるものだ。ネガティブな人や事象に対して過剰に反応し、ポジティブでいる、またはポジティブに見せるためには、他者への攻撃的態度も許している。少し扱いづらいかもしれない、そんな人たちに溢れた土地が世界には存在している。 ベリーズの離島中米ベリーズに知る人ぞ知る離島がある。その島は地理的には中米に位置しているものの、文化的にはカリブ海文化に近く他の中米諸国と違って黒人が占める割合が高い。ちなみに

          笑顔の強制