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ヒッピー事典

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「ヒッピーってどんな人たち?」意外と知らないヒッピーについて、ヒッピーコミュニティで暮らす私なりの考察。
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動物目線の動物愛護

動物愛護の現状今ペット業界で「数値規制」が話題になっている。数値規制とは簡単に言うと、今までは曖昧な基準しかなかったブリーダー条件に、ケージサイズ等の具体的数値を設けようという動きだ。それ自体は良いことだ。しかし今これが問題になっているのは、その規制案の数値が劣悪だからである。 動物愛護について語られることの少ない日本ではあまり気にする機会もないかもしれないが、日本に限らず世界中での動物愛護の現状は、超動物愛護先進国のヨーロッパの一部を除いては、理想的ではない。商業化が進ん

差別と個人主義

皆が平等で差別がなく、自分が自分でいられる世界。何も怖がらずに自分を表現できる世界。それが私のユートピアだ。きっと私だけでなく、多くの人が望んでいる世界だ。理想的すぎるかもしれない。イタい発言かもしれない。だけれども世界中で様々な状況下の人々と接し、曲がりなりにも歴史を学んだ者としては、それを願わずにはいられない。 しかし問題は、それをどうやって実現するのかということだ。外見でも政治的主張でも性的指向でも性別でも差別されない世界を作るには、どうすれば良いのだろう。現在の政治

精神的快適さ

「夢は口に出すと叶う」 という言葉をどこかで聞いたことがある。言霊とかスピリチュアル的なことは信じないが、言葉にして話すことは自分自身に言い聞かせるいい機会でもあり、自分がやりたいことを忘れないためには、言語化することに一定の効果があるのかもしれない。 どこの誰が見ているか分からないこのブログだが、自分自身のモチベーションを上げるためにも、この機会に私の夢をここに書いておこうと思う。それは、世界一快適なホステルを作ることだ。 快適な暮らしとは「快適」と言ったが、それは具体

無知の暴力

人間対ウイルスの壮絶な戦いが繰り広げられている。グローバル化が進んでいる現代においても、多少の方向性の差こそあれ、ここまで全人類が一丸となって何かに取り組むことも珍しくはないだろうか。最終的には地球全体が存続の危機に曝されるであろう地球温暖化問題や、コロナウイルスよりも多くの死者が出ている飢餓問題にも人類はここまで真剣に取り組んではいない。 人間対ウイルスの構図ではあるが、中にはウイルスに加担しているのではないかと思わざるを得ない人もいる。自己中心的に外出をする人々、データ

私が馬鹿げた服を着る理由

エスニック色のへそ出しトップにネコのへそピアス 下もエスニック柄のハーレムパンツに靴は花柄の地下足袋 髪には必ず初対面の人に「それどうなってるの?」と言われるほどにカラフルなビーズのついたヘアラップ それに加えてお気に入りの赤のベレー帽にジョン・レノン風の丸サングラス 両手両足にはブレスレットとアンクレットでほぼ全部の指に指輪 これが私の普段着だ。イタいと思っただろうか。もちろん大衆受けは全くしない。しかし、このような格好をしている恩恵もたくさんある。 ファッションの理由

ベジタリアンの真実

ベジタリアンに対するスティグマGoogleでビーガンと検索すると決まって「ビーガン うざい」「ビーガン 嫌い」などのネガティブな言葉が、検索候補に出てくる。 同感だ。ビーガン、ベジタリアン文化が欧米ほど盛んでない日本では特に、私もビーガンやベジタリアンに良い印象は抱いていない。私自身がベジタリアンであるにもかかわらずだ。鼻につく意識だけは高い系で、非ベジタリアンを軽蔑し下に見ているうるさい人たちのイメージが強い。もちろんそうでない人もたくさんいることは知っているし、そのよう

バックパッカーの種類

「うわーこのホステル合わないわ…」 「こういう感じの人たちか…」 平均したら少なくとも週に1回は住む場所を変えている私は、こんな風に感じることが日常茶飯事だ。自分に適していないホステルに泊まり、自分と合わない人たちと同じ空間で過ごすことは、自分が思っている以上にストレスになるし、そんな時間がもったいなく感じる。 「いや、同じバックパッカー なんだしみんな仲良くすれば?」「バックパッカーなんてみんな同じじゃない?」と思う人もいるだろう。確かにその気持ちは分からなくはない。し

バックパッカーとドラッグ

私は何回もドラッグをやっている。辞める気なんてさらさらない。辞められない訳じゃない。辞める理由が見つからないだけだ。 この最初の段落を見ただけで、「ダメ!ゼッタイ!」の教育を受けているほとんどの日本人は、私のことをドラッグに人生を壊されたクズ人間とでも思っているだろう。 その「偏見」は当たっているのだろうか?本当にドラッグは人生を壊すのだろうか?私たちが教えられたことは本当に正しい知識なのだろうか? バックパッカーとドラッグバックパッカー社会はドラッグ社会だ。みんながみんな

ヒッピーとバックパッカー

ヒッピーとはどんな人たちだろうか? 薄汚れた服を着て長髪を揺らしながらギターを弾くミュージシャン ワゴン一つで世界中を旅するドレッドヘアの旅人 単なるドラッグ中毒者 愛に溢れた世界を求める理想主義者 旅をする中で、ヒッピーと呼ばれる人たちにたくさん出会い、そして今も主にヒッピーが暮らすコミュニティで暮らしている。そしてバックパッカーである私が暮らすバックパッカー文化とヒッピー文化は切っても切り離せない。 実は意外と現代にも存在するヒッピー文化を是非知っていただきたい。

ヒッピーが "汚い" 服を好む理由

「あの、その髪型不快なんでやめてもらえませんか?」 私の友人が、実際に知らない人に街中で言われた言葉だ。その声をかけた人曰く、私の友人のドレッドヘアは黒人文化を模したものであって文化の盗用(Cultural appropiation)に当たるので、その髪型にしているだけで私の友人は人種差別主義者になる、ということだ。日本ではそこまで聞かないが、欧米では文化の盗用に関する議論が活発に行われている(参考資料)。 ドレッドが文化の盗用に当たるかについては賛否両論あるので、今回は