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ギリシャから北マケドニアへ陸路で国境を越えた時に思ったこと

今朝、起きたら北マケドニアにいました。

日本人にとって聞き馴染みすらないような国にやってきました。

ちょうど一週間前にジョージアを出て、陸路で延々とやってきて、たどり着いた先です。

昨日までいたギリシャのテッサロニキはとても素晴らしく、できればもっと長い期間あの世界に浸かっていたいような場所でした。

しかし、流れるように自由な旅をすると決めたため、僕はまた動き出すことにしました。

次に向かったのは、北マケドニアのスコピエ(Skopje)。テッサロニキからバスで3時間半の道のりです。

【旅程】
2月23日(木) 15:30 テッサロニキ Simeonidis Bus Station 発
2月23日(木) 20:05 スコピエ Skopje Bus Terminal 着

【費用】
EUR 35.00(5377円)

【バス会社】
RULE TURS

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もう陸路での国境越えにはずいぶんと慣れました。

島国日本で生まれ育った僕らは、電車やバスで国境を越えることに大きな驚きを感じます。パスポートを持つとは、つまり飛行機に乗ること。

そういった常識を覆される体験には、興奮すら覚えます。

僕が最初に陸路で国境を越えたのは、今から8年前の大学生の頃。大学の授業の一環で行ったヨーロッパ縦断旅行。

イタリアのミラノを出て、電車を乗り継ぎ、スイス、フランス、オランダなどいろんな国へ向かいました。

しかし、ヨーロッパはシェンゲン協定という制度のもと、パスポートチェックなしでの入国が可能です。大学の教授に連れられたこともあり、正直自分の力で国境を越えた、という実感はあまりありませんでした。

その翌年に行ったシンガポールでは、マレーシアへ陸路で入国をしました。

ひとり旅で自由だったため、シンプルにマレーシアに行けるのか、ということが気になっての訪問です。

当時の僕が信頼を寄せていた情報は、地球の歩き方。そのシンガポール版にちょこっとだけ書かれたマレーシア情報。

これだけを頼りに実際に向かってみました。

バスに乗って、マレーシアに向かう道はどきどきでした。今思えば、あの時の刺激的な体験が、僕が少し変わった海外旅行をするようになったきっかけなのかもしれません。

無事にマレーシアに入国。開放感や達成感を強く感じたのを覚えています。Wi-Fiがなかったため、そこからは人からの情報を頼りに街を歩きました。

路線バスに乗った際、現地通貨のリンギットを持っていなかったことに気づくトラブルもありましたが、それすらも楽しい思い出です(結局運転手がオマケしてくれた)。

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あらかじめ、ネットでバスを予約していたため、昨日はチケットを買わず、乗車するだけでした。

テッサロニキからスコピエへ向かうバス

ギリシャのテッサロニキから北マケドニアのスコピエへの道は、バルカン半島の広大な大地の中をひたすら進みます。豊かな原風景の中、お世辞にも綺麗には整備されていないがたがたな道を進んでいきます。

その途中に引かれた国境にて、パスポートチェックがあります。

ここでは、ひとりひとりの出国検査はなく、乗務員にパスポートを回収されるのみです。バスが停車し、ギリシャの出国窓口で乗務員が乗客全員分をまとめて対応してくれました。

戻ってきてから、次に北マケドニアの入国検査に進むも、ここでも乗務員が全員分がまとめて対応します。

途中休憩はあったものの、自分で窓口に向かう必要はありません。

最後に乗務員からパスポートを返却されて、無事入国。これが、ここでの国境越えです。

パスポートを回収され、自分で窓口に行かない国境越えは、ベトナムからカンボジアに行った際にも経験しました。

だから、僕自身はこれも慣れたうちでしたが、近くにいたアメリカ人の旅行者はその体験に慌て、ひたすらに質問していました。まあ無理はない。

パスポートを見たら、ギリシャの出国スタンプは押されていたものの、北マケドニアはありませんでした。

どうやらこの国はスタンプを押さない、という方針だそうです。どこまでも自由だな、なんて微笑ましくなりました。

ギリシャの出国スタンプ。右のカナダのスタンプに丸かぶり

その後、バスは北マケドニアの大自然の中をひたすらに走ります。豊かな原風景は一見、どこも同じ光景に見えるものの、実際はどこにも同じものはなく、それに気づくことがまた楽しいものとして映ります。

予定よりも2時間早く、スコピエに到着し、歩いて宿に向かいました。

バスから見えた夕日が綺麗すぎた

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ジョージアから始まったこの旅も1週間が経過し、いろいろな国へ渡ることができました。

すでに国境は4度越えており、時計の針は3回変えています。

そんな体験は、僕にとっての面白いし、大きな喜びです。

今までいくつかのトラブルに遭ったり、トラブルとは言えないまでも過酷な目に遭ってきたけれど、それらは全て経験値になっており、僕をより一層強くさせている感覚があります。

もちろんトラブルなんて無いのが一番だけれど、海外では予期せぬことに直面することが多くあります。

そんな中でも冷静な自分を保てたり、その時間すらも楽しいものに変えられたら、なんとなくそんな自分を好きになれるかもしれません。

5日間の北マケドニアの日々、少しでも楽しんで過ごせますように。




旅の様子はこちらにまとめています。

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それでは、また明日お会いしましょう!

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