卒業論文にこだわりたい💛
私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍
何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました
これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍
論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います
だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも
完成に向けて進めていきたいと思います
収益化をすることはなく、先行研究などのコンテンツを正しく引用し、適切な発信ができるように努めます📝
私の卒論執筆への軌跡を
どうぞ最後までご愛読ください📖
今回の要約する先行研究🔥
今回、読み進めていく論文は
こちらになります📚
Foreign Exchange Intervention When Interest Rates Are Zero: Does the Portfolio Balance Channel Matter After All?
Rasmus Fatum
University of Alberta
July 2010
この論文の要旨(Abstruct)✨
要旨
この先行研究では、日本のゼロ金利期間は、伝統的な金融政策の選択肢が制約されている場合に、不胎化介入の有効性と伝達経路を調査するための「自然実験“natural experiment”」の結果を提供するものです
この論文は、ゼロ金利期間中の円/米ドル市場への介入はすべて不胎化された円売り(円高是正)です
したがって、これらの介入はいずれも将来の金利低下を示唆するものではないという事実を利用しています
これらの介入がどの伝達経路を介して機能するかをさらに評価するために、分析では、日本の公式毎日の介入データと、市場が認識している介入を捕捉する一連の包括的な噂データを統合します
市場認識は、ポートフォリオバランスチャネル以外のチャネルを通じて情報を広め、働きかけるための介入に必要な条件です
時系列分析の結果は、平均して、介入は統計的かつ経済的に有意(statistically and economically significant)に同日の円安を引き起こすことを示しています
総じて、市場の認知度(Market awareness)は重要ではないことが示されています
したがって、ゼロ金利期間中の日本の介入の効果は、ポートフォリオバランスチャネルにのみ一致します
これは注目すべき発見であり、不胎化された介入が原則として独立した政策手段であることを証明しているのです
なお、この先行研究で紹介されていた実証分析のモデルは以下の通りです
$$
\\GARCH(1,1) Specitfication\\ \\(1) \Delta s_t =a + b_1 \Delta s_{t-1}+b_2 INT_t +b_3 INT_t ^{RUMOR}\\ +b_4 INT^{JAN03}+b_5 INT^{DEC05}+b_6 RUMOR_t ^{NoINT}\\ +b_7 POSSTAT_t +b_8 NEGSTAT_t +CZ_t +\epsilon_t \\ \\(2) \epsilon_t \backsim N(0,h_t )\\ \\(3) h_t =\alpha_0 +\displaystyle \sum_{j=1}^q \alpha_j \epsilon^2_{t-j}+\displaystyle \sum_{j=1}^q \beta_j h_{t-j}
$$
私もこのような一般化されたARCHモデル(GARCHモデル)について、実証分析で取り上げようとしていますので、定式化は違えど解釈などをしっかりお復習いしておきたいです💛
実証結果の総括と新たな発見🎊
ベースライン推計の結果を要約すると、ゼロ金利期間中の介入は平均して、為替レートの水準に影響を与える効果があります
榊原/黒田財務官期間中(1991年月1日~2003年1月13日)に実施された介入の平均効果は、平均効果よりも大幅に強いことがわかります
なお、介入に関する偶然の噂があるかどうか、つまり市場が介入操作を認識しているかどうかは重要ではなく、関連する為替レートの動きを説明するのには役立ちませんでした
したがって、為替レートや介入政策に関する声明も、介入のない日の介入の噂も、日々の為替レートの動きを説明する上で重要な役割を果たしていないことが判明したのです📝
為替介入政策のEconomic Effects🌟
一見したところでは、これらの経済効果は、たとえばよく引用される参考文献である Dominguez and Frankel (1993a) に比べれば取るに足らないもののように見えます📝
Dominguez and Frankel (1993a) は、100万ドルの介入における推定係数が、1.5%の為替レート変動に与える効果に相当することを示しています
しかし、最近のゼロ金利期間中の平均日次介入額は、為替市場と介入に関する古い研究に関連するものとは大きく異なり、1億ドルの介入オペの経済効果に基づくベンチマークとなっており、誤解を招くものとなっているのです
介入の経済的重要性を把握するより良い方法は、毎日の平均介入額の為替レートへの影響を測定することです📝
表8の3行目は、毎日の平均介入による為替レートへの影響が、ゼロ金利制度の最初の4年間の平均0.7%の円安から、最初の4年間の平均 0.11% および 0.04%の円安までの範囲であることを示しています
これは、それぞれ、溝口介入期間の1年と最後の 3 か月間に該当してます(中略)
結論から得られる知見📑
日本のゼロ金利期間の最初の5年余りの間に、日本の金融当局は円/米ドル外国為替市場で前例のない総額0.5兆米ドル相当の日本円を売却しました
マクロ経済における金融政策の抑制期間の長期化と、頻繁かつしばしば大規模な介入という異例の組み合わせは、将来の金融政策の標準的なシグナル伝達チャネルでは機能しない介入政策が依然として為替レートのレベルに影響を与えることができるかどうかを調査するための「自然実験」を提供してます
なお、介入に対する市場の認識は、ポートフォリオバランスチャネル以外の伝達チャネルを通じて介入が機能するために必要な条件であるため、この分析では、金利が低水準にある場合の介入と為替レートの動きとの関連性を説明する上で市場の認識が役割を果たすかどうかもテストされています📝
ゼロ金利期間中に日本の金融当局が費やした介入総額を考慮した場合、介入の為替レート効果の推定値が示唆する経済的な効果は非常に大きいことがわかりました
ゼロ金利期間の最初の4年間この期間、米ドルに対して合計 0.15 兆米ドル相当の日本円が販売されると、20%の円安が生じていることがわかりました
なお、その後の5四半期では、合計 0.35 兆米ドル相当の円が販売されると、20% の円安が生じています
言い換えれば、ゼロ金利期間中に実施された日本のすべての介入の経済的な効果を合計すると、約30%の円安に達し、反事実的な円/米ドルレートが中期か中期にあることを意味します📝
これらの介入が行われなかったならば、日本の積極的介入制度が2004年3月に終了した時点で、70円代後半は70円台後半であったのではないかと言われてます
このような円高のマクロ経済的影響は、おそらく日本経済にとって壊滅的であったであろうと言われています
したがって、この間の日本の積極的介入政策の経済的重要性は、ゼロ金利政策の最初の5年強を過小評価することはできないと述べています
介入の実質的な経済効果が達成されるのは、前例のない規模の介入があった場合に限られることは明らかです
しかし、介入が金融政策から切り離されている場合でも、不胎化された介入は為替レート水準に大きな影響を与え、ポートフォリオチャネルを通じて機能するという調査結果は、不胎化介入は原則として独立した政策手段であることを示唆しているのです
読み終えた先行研究📚
『日本の為替介入の分析』
伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003
『Effects of the Bank of Japan’s intervention on yen/dollar exchange rate volatility』21 November 2004
Toshiaki Watanabe (a), Kimie Harada (b)
『The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection』
Eric Hillebrand Gunther Schnabl Discussion
Paper No.6 October 2003
Modeling Sterilized Interventions and Balance Sheet Effects of Monetary Policy in a New-Keynesian Framework
Author/Editor:Jaromir Benes ; Andrew Berg ; Rafael A Portillo ; David Vávra
Publication Date: January 14, 2013
Official Japanese Intervention in the JPY/USD Exchange Rate Market: Is It Effective and Through Which Channel Does It Work?
Rasmus Fatum*
IMES Discussion Paper Series
2009-E-12 March 2009
私の研究テーマについて🔖
私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝
日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)
経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します
だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています
決して学部生が楽して執筆できる
簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています
ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥
本日の解説は、以上とします📝
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように
努めてまいりますので
今後とも宜しくお願いします🥺
マガジンのご紹介🔔
こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので何卒よろしくお願い申し上げます📚
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あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏
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