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【要約力こそ読解力💖】「The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection」:先行研究解説 No.16 2023/10/01

Introduction:卒業論文は早めに仕上げたい💛

私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍

何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました

これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍

論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います

だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも
完成に向けて進めていきたいと思います

私の卒論執筆への軌跡を
どうぞご愛読ください📖

今回の参考文献🔥

今回、読み進めていく論文は
こちらのURLになります👍

『The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection』

Eric Hillebrand Gunther Schnabl Discussion
Paper No.6 October 2003

読み終えた先行研究📚

『日本の為替介入の分析』 伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003

『Effects of the Bank of Japan’s intervention on yen/dollar exchange rate volatility』21 November 2004

Toshiaki Watanabe (a), Kimie Harada(b)

前回のお復習い🔖

The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection

Eric Hillebrand Department of Economics, Louisiana State University

Gunther Schnabl Department of Economics and Business Administration, Tuebingen

7. Conclusions

During the post-bubble economic slump the sustained yen appreciation has triggered increasing foreign exchange intervention.
Our global GARCH estimation supports the recent findings by Ito (2002) and Fatum and Hutchison (2002) that Japanese foreign exchange intervention has been successful—at least on the same day.
Segmentation approaches that allow for local estimations reveal however, that the success depends on the time period.

バブル後の経済不況の中で、持続的な円高が為替介入の増加を引き起こしたました

私たちが実施したグローバルなGARCH推定は「日本の為替介入が少なくとも同日には成功した」というIto (2002) および Fatum and Hutchison(2002)による最近の調査結果を裏付けています📝

ただし、局所的な推定を可能にするセグメンテーションのアプローチでは、成功が期間に依存することが明らかになりました

Up to 1998 there is no conclusive evidence for effective intervention as argued by Jurgensen (1983) and Dominguez (1998).
After 1999 official Japanese foreign currency purchases seem to have reached their targets supporting the arguments of Ito (2002) and Fatum and Hutchison (2002).

In Section 6 we have provided two explanations for the changing pattern.
The most plausible explanation is that money supply is infinite in the liquidity trap and therefore sterilized intervention corresponds to unsterilized intervention.

Jurgensen(1983)とDominguez(1998)が主張したように、1998年までは効果的な介入に関する決定的な証拠はありません💦

しかし、1999年以降、日本の通貨当局が実施するオフィシャルな外国為替平衡操作は、Ito(2002)およびFatumとHutchison(2002)の議論を裏付ける証拠に達したようです

セクション6では、変化パターンについて2つの説明を提供しました
最も妥当な説明は、「流動性の罠」に直面している経済ではマネーサプライが無限であるため、不胎化された介入は不胎化されていない介入に相当するというものです

We have also examined the impact of Japanese foreign exchange intervention on the volatility in the yen/dollar markets.
The results were less conclusive than in our mean equations and the endogeneity problem cannot be solved completely.

The global estimation provided evidence that foreign exchange intervention increases exchange rate volatility as suggested by Schwartz (1996), Bonser-Neal and Tanner (1996) and Galati and Melick (1999).

For the local estimations the results are less clear-cut. In the period up to 1998 in some years foreign exchange intervention seems to have increased exchange rate volatility.
Since 1999 however, we find evidence that interventions may have reduced exchange rate volatility, which can be explained by the success of intervention.

また、円/ドル市場のボラティリティに対する日本の為替介入の影響も調査しました
その結果は、平均方程式より決定的ではなく、内生性の問題を完全に解決することはできません

Schwartz(1996)、Bonser-Neal and Tanner(1996)、Galati and Melick(1999)が示唆したように、世界規模でのGARCHモデルによる推計は外国為替介入が為替レートのボラティリティを高めるという証拠を提供しました

このために、ローカル推定の場合、結果はそれほど明確ではありません
1998年までの数年間では、外国為替介入により為替レートのボラティリティが増大したようです

しかし、1999年以降、介入によって為替レートのボラティリティが低下した可能性があるという証拠が見つかり、これは介入の成功によって説明できます

Note that our GARCH estimations only scrutinized the short-term effects of foreign exchange intervention. The long-term perspective is beyond the scope of this paper.

Nevertheless recently, McKinnon and Schnabl (2003) have observed reduced month-to-month yen/dollar exchange rate volatility since the year 2002, which might give evidence for successful exchange rate stabilization even in the longer run. This phenomenon is worth further examination.

この先行研究におけるGARCH推計は、為替介入の短期的な影響のみを精査したものであることに注意してください

長期的な視点については、この文書の範囲を超えています📝

それにもかかわらず、最近では、McKinnonとSchnabl(2003)は2002年以降、円/ドル為替レートの月ごとのボラティリティが低下していることを観察しており、長期的に見ても為替レートの安定化が成功している証拠となる可能性があります
この現象は、さらに調べる価値があります👍

Finally, the change point detector identified changes in the volatility parameter regime, which could be—to some degree—matched with intervention periods.
As the results are sensitive to the choice of the sample period, the application of this very young approach to foreign exchange intervention needs further research.

最後に、構造変化点の検出では、ボラティリティ・パラメーター領域の変化を特定しました

これは、介入期間とある程度一致する可能性があります

ただし、この結果はサンプル期間の選択に大きく依存し、敏感となるため、この非常に歴の浅いアプローチを外国為替に適用することはできません

したがって、介入にはさらなる研究が必要であることに間違いはないのです

本日の解説は、ここまでとします
このような歴史や先行研究をしっかり理解した上で、卒業論文執筆に取り組んでいきたいです

今回、私が卒業論文執筆において取り上げる
24年ぶりの「円安是正」介入は本当にレアな経済政策
ということを再認識できたような気がします💖

私の研究テーマについて🔖

私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝

日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)

経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します

だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています

決して学部生が楽して執筆できる
簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています

ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥

本日の解説は、以上とします📝

今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように
努めてまいりますので
今後とも宜しくお願いします🥺

マガジンのご紹介🔔

こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので何卒よろしくお願い申し上げます📚

最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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今後とも何卒よろしくお願いいたします!

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