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エンジニアなのにテクノロジーに興味がなく、歴史の本ばかり読んでいる。

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最近の記事

「霊媒探偵 城塚翡翠」というマジック

優れたマジックは魔法や超能力の類いにしか見えない。 タネも仕掛けもあるはずなのに、目の前で起きている現実に頭が追いつかない。 突然現れる鳩。 二つに割れる体。 予言した数字の通りに現れるトランプ。 「なんでそうなるの?」という疑問を通り越してただただ驚く。 そんなマジックの影には、手品師たちの緻密な計算が、努力が、強靭な精神力がついている。 観客を惑わすミスリード。 一度限りのマジックを成功させるために、数えきれないほど繰り返してきた練習。 決してミスしてはいけない本番の雰囲

    • ハクション大魔王が現れた

      はっっっっくしょん!!!! はっっくしょん!!!! 部屋全体にくしゃみが響き渡る。 ただでさえ、例のウィルスのせいでみんな敏感になっている。 そんなのお構いなしでくしゃみをする男。 くしゃみをする方を振り向くと、そこには明らかに不摂生な中年男性の姿が。 太っていて、髪の毛が薄らしていて、だるだるのスーツを着ていて。 思わず目を背けたくなる。 はっっくしょん!!! ええい。 気が散る。 心なしかこっちが寒気がする。 大体、体調が悪いのなら、外に出歩かずに家で休んでいればい

      • ドラフトキング

        久々に漫画を一気読みした。 クロマテツロウさんのドラフトキング。 ありそうでなかったスカウトから見たプロ野球。 才能があっても高校野球という仕組みに囚われて、真価を発揮できない選手。 才能があり人一倍努力をしていても埋もれてしまった天才。 そんな若者を引っ張り上げるスカウトマン。 プロ野球という人間離れしたものを持った人たちが集う世界。 そこで生き残るのは、並大抵の人間ではない。 やらされ仕事でない、自ら考え絶えず修正し、プロとしての仕事を果たす人たち。 その姿勢、生き様。

        • 始まる前から諦めない

          ドイツに勝った。 サッカーのことをよく知らない私であっても、この事実がどれだけ衝撃的なことかわかってしまう。 ワールドカップで優勝したことがあるチームに勝つ。 ジャイアントキリングとはこのことか。 この衝撃的な事実を知って、私は初めて今サッカーのワールドカップが始まったことに気がついた。 それほどまでにワールドカップに興味がなかった。 正直、あまり好きではなかった。 事前の組み合わせやチームの成績で一喜一憂している報道が昔から好きになれなかった。 事前の結果が悪ければ、日本

        「霊媒探偵 城塚翡翠」というマジック

          求む。志を継ぐもの

          荒れ果てた地面が広がる中、ひっそりを生き残っている田んぼがあった。 山のふもとに広がる小さな田んぼ。 齢70を超えて老人がくる日もくる日も世話をしていた。 雨の日も風の日も。 たった一人で戦っていた。 なぜ老人は一人で戦うのだろうか。 何と戦う?誰に戦う? 周りにはもうほとんどいない限界集落。 過疎化著しく、もう辺りには人一人見られない。 孤立無援。 そんな中でも、老人は米を作り続けている。 一体なぜ? 答えは40年以上前に遡る。 当時は稲作に農薬を当たり前のように使ってい

          求む。志を継ぐもの

          目的がない人って一体どうやって目的を見つければいいのだろうか? 多分、水星の魔女を見ればわかるかもしれない。

          「私に言われても困ります」 「決めるのは○○さんですので」 これ、会社でよく耳にする言葉だな。 自分は責任を取る立場でない。 自分は上司から指示された仕事を全うする立場であって、上司からの指示が気に食わないからといって自分に反論されても困る。 サラリーマンあるあるだなあ、と思った。 大人って、いつからこうなったのだろうか。 かたや子供の方は、親が周りが偉い人が決めたルールに沿って生きていくことを強いられる。 本当はあれをやりたい、これをやりたいと言っても、否定される。 自分の

          目的がない人って一体どうやって目的を見つければいいのだろうか? 多分、水星の魔女を見ればわかるかもしれない。

          スープカレーは魔法の薬だった

          「野菜足りないですねえ」 行きつけの整体師からそんなことを言われて私は憤慨した。 失礼な! 毎日欠かさず野菜を食べているわ! なんで野菜が足りないとか言われるのか。 これがわからない。 昔から好き嫌いなくなんでも食べてきたから、野菜を食べないなんて選択肢は私の中になかった。 むしろそのセリフ、野菜嫌いのあの人たちに言ってやってくれ! 心の中でそんな愚痴を呟きながらも、整体師の施術を受ける。 痛い。 最近、夜遅くまで仕事をするせいか、体がみょうにだるい。 まさに、鉛のように重

          スープカレーは魔法の薬だった

          「こんなこともできないのか」 その一言が人の心を殺す

          「こんなこともできないのか」 今まで何度も言われてきた言葉だ。 直接言葉で言われなくても、わかってしまう。 察してしまう。 たとえ遠回しな言い方であっても 相手を傷つけないようにするためか、それとも相手をばかにしている本性を悟られたくないのかわからない。 けれども伝わるものは伝わるものだ。 もちろんできない人が悪いのは百も承知だ。 人が当たり前のようにできることができない。 それだけも大きなハンディキャップだし、何より周りの人に迷惑がかかる。 そんなことを

          「こんなこともできないのか」 その一言が人の心を殺す

          これって何ですか?と言える人は強い

          タイトルを見て、これ当たり前のことじゃん?と思ったそこのあなた。 その通り。 けど現実は悲しいかな。 常日頃からこれ言える人、本当にいるのだろうか。 相手との関係、その場の空気、タイミング。 色んな条件が重なって質問できなかった、なんてことはなかろうか。 そんな条件をかいくぐって質問が言える人。 質問できるタイミングを逃さない人。 すぐにわからないところがわかる人。 素直に尊敬する。 私はそんな当たり前のこともできないから。 そんなこともできないの? と

          これって何ですか?と言える人は強い

          小さな一歩が幸せを運ぶと信じて

          #習慣にしていること あの時は、しんどかった。 仕事でうまくいかなくて。 もうダメだと思った時。 真夜中にYouTubeを眺めていたら、ある一つの動画に出会った。 睡眠!運動!朝散歩! 脳内物質セロトニン! どうやら精神科医が投稿している動画らしい。 それは「アウトプット大全」というベストセラーの本を書いた樺沢紫苑先生の動画だった。 どうやらメンタルの調子を良くするためには、セロトニンという脳内物質が必要らしい。 そのセロトニンを活性化させるためには、十分

          小さな一歩が幸せを運ぶと信じて

          今日一日が人生最後の日だと思って生きる難しさ

          お世話になった人が亡くなった。 まだ60歳にもなっていない。 社会人になって間もない私を若いがってくれた年配の方だった。 よく飲みに連れて行った。 率先して社員旅行を企画する人だった。 結構激務なポジションに長いところいたから、体の調子が悪いんだろうな、と思っていた。 事実、私が一緒に仕事をしていた時、尿結石で苦しんでいた。 健康ではないけれども、もう少し長く生きるんだろうな、と思っていた矢先。 その方の訃報が飛び込んできた。 もう会えないのかという寂しさと同時に、お世話に

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          サプライズは隠し通すからサプライズ

          その日、最後の最後で空気が凍った。 より正確に言えば、凍らせてしまった、という表現が正しいだろう。 オンラインであっても、その空気がわかってしまう。 ああ、やっちまった。 パソコンの画面上。 その場に居合わせてはいない。 けれども、明らかにまずいことをした、こいつやっちまったな、みたいな空気が画面がから伝わってくる。 匂わせてしまったのだ。 サプライズを。 いや、正直にいうと露骨にサプライズがあることを口走ってしまったのだ。 オンライン懇親会はせっかく大盛り上がりだったのに

          サプライズは隠し通すからサプライズ

          心の架け橋をかけていく

          最近、心理学の講座を受けることにした。 元々子供の頃から心理学を学びたかった。 高校の時、文理選択で理系を選んだ。 本当は文系に進んで心理学を学びたかったけれども、私が子供の頃は「心理学なんて学んで会社で何の役に立つんだ」みたいな風潮があった。 だから、私は迷った結果、理系を選んだ。 将来の就職を考えて、親のいうことを聞いて、本当は学びたかった科目を捨てて、私は理系に進んだ。 その当時は、将来職に就くなら理系に進んだ方がいい、みたいな風潮があった。 実際、私が今こうして一応技

          心の架け橋をかけていく

          「自分のせいじゃない」の使い方

          堀江貴文さんのYouTubeを見て、はっとした。 かつて私が嫌いだった人は、仕事ができる人だったのではなかろうか、と。 その人は自分の担当以外の仕事をしなかった。 仮に担当外の仕事をするときは、渋々やっていた。 いやそうな顔をして。 「これ俺の仕事じゃないよね」 「そもそも○○の仕事だよね」 表ではいい顔をしているけれども、裏では他人のことをボロクソに愚痴っていた。 私は愚痴を言う人が嫌いだ。 愚痴を聞いていると、聞いているこっちが嫌な気分になる。 相手の愚痴に賛同すると、

          「自分のせいじゃない」の使い方

          Let’s クリティカルシンキング!

          「仮説って何すか」 先輩が笑いながらツッコミを入れる。 先輩は私が作ったスライドをボロクソに指摘した。 確かに様々な会社を経てウチの会社にきた百戦錬磨のサラリーマンからしたら、私の説明なんて何も意味もないものだろう。先輩は某大手サイトを運営した経験があった。各社しのぎを削るWebサイトの世界で生き残ってきた人の指摘は容赦ない。 「このサイトの目的は何? 現状は何? んでもって課題は何?」 「スライドに仮説って書いているけど、これ単なるあなたの思い込みだよね?」 「

          Let’s クリティカルシンキング!

          小さなイチを足していく

          「それ、やめた方がいいよ」 なぜ、切れられたのか。わからない。 「怒っているでしょ?」 いや、怒ってないのだが。 そう見えるのか? 確かに、あれにいきたい、これにいきたいとせがまれて、こっちはこっちで必死に要望を叶えようとしたけれど、相手のお目当てがなかった。 以前にも似たようなことがあった気がする。 相手は口には出さないけれども、落胆と、長時間歩いたイラつきが顔に出ている。内心、だめだこいつ、とか思っているのだろう。無理難題をふっかけて、仕方なく要望に応えるけ

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