松田啓太

千葉県市川市行徳<Caffe Nil>でバリスタと焙煎を担当しています。 …

松田啓太

千葉県市川市行徳<Caffe Nil>でバリスタと焙煎を担当しています。 コーヒーの淹れ方や焙煎やお店のことなどいろいろ投稿中です。

マガジン

  • Caffè Nil レシピ集

    カフェニルで淹れているコーヒーをはじめ、シロップやドレッシングなどお家で試せるレシピ集です。ぜひぜひ作ってみてくださいね☺️

最近の記事

ペーパードリップ ドリッパーの違いによる味の傾向 その2

先日インスタなのかnoteなのかネット上なのか、、円錐と台形のドリッパーを比較した画像を見つけてとても感動したので引用したかったのですが、いざもう一度探すとどこにもみつからない。 なぜあのときブックマークするなり保存するなりしなかったのかと今になって大変後悔しているわけですが、でもでもやはりご紹介したいので文章にて私見を交えながらご紹介したいとおもいます。(本家の画像や記事が見つかりましたらそのとき引用いたします。) このドリッパーの形状の違いって僕が趣味でドリップを始め

    • カップでも変わるコーヒーの味わい

      先日浦安の猫実珈琲店さんにお邪魔したときに(休日タイミングがあるとつい寄ってしまう猫実さん)、レジ前のメニューボードに書いてあったケニアの浅煎りを注文したのですが、このケニアがすっごい好みの味で次の週もリピートしちゃいました。 猫実さんってコーヒーカップの種類が豊富でオーナーの恵子さんがその日の気分で選んで出してくれていると思うのですが、このカップの違いでもコーヒーって印象が変わるんですよね。 最初に飲んだときと2回目とでそれぞれ違うカップで出してもらって、どちらもすごい

      • コーヒーセミナーに行ってきました

        先日機会をいただき出張のコーヒーセミナーに行ってまいりました。 以前はお店でもコーヒーセミナーときどきやっていたのですがコロナなんかもあったりして(緊急事態宣言とかちょっと遠く昔のことのように感じます)通常営業に専念していたので久しぶりのセミナーとなりました。 せっかくだからということで一念発起してセミナー資料をいちから作り直し進行用の台本も作り直し、、とコーヒーセミナー自体を一から考え直す良い機会になったのです。 というのも今回は1時間くらいのセミナーだったのですが、

        • バリスタとマスターによるプロレス

          このnoteでも普段から"コーヒーは重さや温度を計って淹れた方がいい"と言っている私ですが、最近久しぶりにコーヒーを温度計と計りを使って淹れるなんてダサいという趣旨の喫茶店マスターの動画を見ました。素人じゃないんだからと。 自分とは真逆の意見、、ですがそれはそれで大好きです。 職人的なコーヒーマンの姿としてかっこいいなと思うし、コーヒー業界って多様であることこそが大事なので必然こういう路線も必要だと思います。いろんなスタンスのコーヒー屋さんがあるからこそお客さんも自分にと

        ペーパードリップ ドリッパーの違いによる味の傾向 その2

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        • Caffè Nil レシピ集
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        記事

          ホットチョコレート

          今月カフェニルでは季節商品としてホットチョコレートとチョコレートエスプレッソの2種類のドリンクを販売しています。 その昔わたくしがチェーン店のカフェでアルバイトをしていたとき外国人のお客さんに、 ホットチョコレートある?って聞かれたので ココアならあります!っていったら ホットチョコレートとココアは何が違う? って聞かれて確かに!っておもったことがありますが、今ならわかります。 カカオマスを原料としたチョコレートから作るのがホットチョコレート。 カカオマスからココアバ

          ホットチョコレート

          休日の趣味はカフェ巡り

          コーヒー屋さんで働きながらカフェ巡りを趣味としている僕ですが、カフェ巡りとひとくちに言っても結構いろいろなジャンルがあります。 昔ながらの喫茶店にはじまり(喫茶店だけでも純喫茶とかジャズ喫茶とかいろいろあるし)、コーヒースタンドみたいな小さなお店、パンケーキやパフェなどスイーツが売りのお店、カフェ飯などのフードが美味しいお店など、カフェの多様性は著しくそして線引きが難しいほど充実しています。 だいたいカフェ巡りに勤しんでいる人たち(僕も含め)は、全部のカフェに行っていると

          休日の趣味はカフェ巡り

          ロースターによって味が違うわけ 後編

          前回のnoteでは商品設計と再現性が大事ということを書いたのですが、後編では豆の調達や焙煎に由来する味の違いを探っていきたいと思います。 調達 日本は基本的にコーヒー消費国なので、よほど沖縄のコーヒー農園主だったり生産国に自社農園を保有しているのでもない限りは生産国で栽培収穫・精選されたコーヒーを買って調達することになります。 どこの国のどこのエリアのどんな品種のどんな精選の豆を買うかというのは焙煎するひとのどんなコーヒーを飲んでもらいたいか(商品設計)を反映したものに

          ロースターによって味が違うわけ 後編

          ロースターによって味が違うわけ 前編

          焙煎ってやったことない方の方が圧倒的に多いと思うのですが、実はやってみると意外にもシンプルでそして簡単です。 簡単ですと言ってしまうとやや誤解を招くところもあるのですが、いわゆる焙煎の難しいところって実は豆を煎るところ以外の部分だったりします。特に業務用の高額な機械を使っていればなおさらで、一回説明書を読んで基本的な使い方を間違わなければちゃんと豆は焙煎できてしまうのです。 逆に手作業の多い家庭用の焙煎器なんかのほうがコツが必要だったりはするのですが、それだって何回かやっ

          ロースターによって味が違うわけ 前編

          ハンドドリップ ペーパーリンスについて

          みなさんペーパーリンスはご存知でしょうか。 ペーパーリンスとはハンドドリップをする際、事前にペーパーフィルターに湯通しする動作のことで、別に横文字を使うほどのことでもないのですが、かといって他にちょうどいい日本語も見当たらないのでコーヒー業界では当たり前のように共通言語として使われています。 これをするべきか、しなくても良いのか、、バリスタによっても微妙に意見の分かれるところだったりします。 自分はどうかというと必須ではないけど場合によってやった方がいいという感じで考え

          ハンドドリップ ペーパーリンスについて

          コーヒーを淹れることはチャーハンよりもクッキーを作ることに近い

          普段からこのnoteでもコーヒーセミナー(最近すっかりサボっている)でもスタッフへのレクチャーでも「コーヒーは重さを計りながら淹れるといいよ」と言うのですが普通の人はだいたい面倒そうな顔をします。笑 僕も自宅でコーヒーをはじめたときはそうでした。 わざわざ計るなんて神経質な、、そこは感覚でいくでしょうと思っていたのですが、今ではすっかり温度計で温度を計り、重さをデジタルスケールで計り、タイマーで時間を計りながら淹れるようになりました。 チャーハンを具材を計量しながら作るひ

          コーヒーを淹れることはチャーハンよりもクッキーを作ることに近い

          コーヒーが濃い、苦い、渋い場合の対処法

          みなさんは自宅でコーヒーを淹れたときに味が濃いなーと思ったらどうしますか? おそらく粉の量を少なくする(もしくはお湯の量を多くする)という方が多いのではないかと思いますが大正解です。 たとえばカフェニルでは一杯分のコーヒーを淹れるときに粉14gに対してお湯210g(1:15の比率)を使用しますが、このレシピで淹れて"もうちょっと薄い方が好みかも"と思った場合には粉を12gに減らしてみるのが良いと思います。 粉末のココアやコーンポタージュをお湯で溶かすのと同じで、濃い・薄

          コーヒーが濃い、苦い、渋い場合の対処法

          2023年もありがとうございました

          2023年の営業も無事に終了ということで、今年も皆さまに大変お世話になりました。 今年が自分にとってどんな年だったかというと「学びの多い年」でした。 まるで ”私を物に例えると潤滑油です" くらい月並みな言い方ですが本当にそうだったのでお許しください。笑 ひとりでドリンクのみの営業をしてみたり、新しいスイーツメニューに取り組んでみたり、地味なところではスケジュール管理やタスク管理をちょっと変えてみたりと決して大きな挑戦ではなく小さな試行錯誤の連続だったのですが、そんなスケ

          2023年もありがとうございました

          コーヒー器具のお掃除

          クリスマスがくるといよいよ年末に向けてラストスパートという感じがしますね。 ここ最近はお店の営業終了後に黙々と年末の大掃除を進めておりました(結構掃除好き)。 客席床の洗浄とワックスがけは前年に引き続き業者さんにお願いするか迷ったけど今年は運動不足の解消も兼ねて自分でやることに。 初日はちょっとしゃがんで床を磨いているだけで足プルプル&立ち上がって立ちくらみみたいな感じで不甲斐ない状態でしたが後半はだいぶ小慣れた感じで作業できました。 事務所の整理整頓もして厨房やバーの

          コーヒー器具のお掃除

          ブレンドの味ってどうやって決めるの?季節のブレンド8種類編

          今日は前回の続きでカフェニルで販売しているシーズナルブレンド8種類をざざっと紹介したいと思います。 言ってしまうとただの商品紹介なんだけど、書いていたら昔の洋楽CDのライナーノーツみたいになってしまいました。笑 でも期間限定商品をこうやって横並びで紹介することってないので、見てみるとそれぞれのブレンドのポジションが見えてきたりします。 カフェニルで何種類か飲んだことがある方は思い出しながらみてくださいね☺️ スプリングブレンド 春のブレンドはいちごを使ったデザートに

          ブレンドの味ってどうやって決めるの?季節のブレンド8種類編

          ブレンドの味ってどうやって決めるの?その1

          今日のお昼は暑いくらいの陽気なのにクリスマスブレンドをドリップしていてなんか不思議な気分でした。でも過ごしやすくていいですね☺️ カフェニルでは通年販売しているブレンドが4種類と季節のブレンドなど期間限定のブレンド8種類あって、計12種類のブレンドがあります。 最近はスペシャルティコーヒーブームの影響もあってかブレンドコーヒーはやらずにシングルオリジンのみというところもあるのですが、僕らはもともとブレンド好きなところがあって開業から少しずつブレンドを増やしてきた結果今では

          ブレンドの味ってどうやって決めるの?その1

          イタリアンバール風に見えてイタリアンバールじゃないカフェニル

          カフェニルでは12月のドリンク"塩キャラメルピーナッツラテ"が始まりました。 ヘーゼルナッツラテとかアーモンドラテとかナッツ系を使ったエスプレッソビバレッジっていろいろあるけどピーナッツってあんまり見かけないですよね。 落花生が特産の千葉県ならではのドリンクになっていますのでぜひお試しくださいませ。 話は変わりまして今日はお店の話です。 普段からイタリアンバール風を装って営業しているカフェニルですが、実は厳密にはイタリアンバールではありません。 まぁ特別気にしている

          イタリアンバール風に見えてイタリアンバールじゃないカフェニル