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【主体性を育む】子どもが自分の意見を言うためには

こんにちは!!
今年のGWは仕事もなく、久しぶりに自由に、そして贅沢に時間を使えるぞ!何しようかな〜
なんて思ってたらGWは終わってました!

さて、今回は子どもたちの主体性を育むために私たち身近な大人ができることを書いてみたいと思います。
「主体性を育む」と一言で言っても、その段階やノウハウは様々です。
今回はその中で、初期フェーズでありながらコアに当たる部分
『子どもが自分の意見を言う』という段階について触れていきたいと思います。

この記事では以下の内容について書いていきます。

1)子どもが自分の意見を言える環境とは?

家庭でも学校でも、どんな場所でも子どもが自分の意見を言うためにまず重要なのは『環境』です。
みなさんは「この人に何言っても無駄だな」と感じたことはありませんか?
その対象は上司、パートナー、親きょうだい(祖父母?)、先生、友達、誰であっても可能性はあるのではないでしょうか?

当たり前かもしれませんが、そもそも自分の話を聞いてくれる環境がなければ誰も自分の意見は言いませんよね。
「そんなことない、話せる環境はある」と思うかもしれません。
しかし実際に子どもたちが話していないのであれば、それは『自分の意見を言える環境』とは言えないのではないでしょうか?

彼らの中には、長年話せない(と本人が感じる)環境にいたことで、意見を言うことへのハードルが異常に上がってしまっている場合もあります。
これは日本ではよく見られる状況な気がします。
もしくは何か印象強い体験によって意見がでない可能性もあります。
どちらにしても料理や運動と一緒で、能力は使わない時間が長ければ長いほどできるようになるには時間がかかります。
意見を言わない時間が長いほど、そもそも意見が頭に浮かばなくなるんです。
環境を整えた上で、ゆーーーーーっくりと時間をかけて意見を引き出していきましょう。

では一体どのような環境が必要なのでしょうか?

①意見を出すまで待ってくれる環境

これとっても難しいと思っています。
教員をしていた時もこれは非常に難しい問題でした。彼らが自分の意見を出すまで待つ。簡単なことなはずなのに、何せ大人には時間がない!!

しかし上記のように、意見を出すことは運動と同じようにスキルです。
練習する機会を与えなければいけません。
そしてその練習する時間を「時間がないから後でね」と言ってしまったら、当たり前ですがスキルは伸びませんよね。

可能な限りでいいんです。1から100まで完璧に言うまで待たなくてもいいんです。彼らの意見がで始めるまででもいいので、話し始める前に終わらせないことがまずは大事かなと思います。

②意見を興味を持って聞いてくれる環境

何歳のどのような子どもさんかによりますが、子どもの意見は概してカオスなものではないでしょうか?笑
何が言いたいのか容量を得ない。話が長い割に内容はペラペラ。同じ内容を永遠とループ。だいぶ偏った横暴な理論。究極に抽象的な「〇〇はやばい」と言う話。いろんな話がありますよね。笑

彼らの意見を真正面から聞き続けたらこっちがおかしくなるよ。
と言うお声も聞こえてきそうです。笑
僕からの提案は、「彼らの意見の変化を楽しんでみてはどうでしょう?」
というものです。
子どもの意見は数ヶ月の間にもどんどん変化していきます。
それは日々、友達や親、先生、テレビなどから多くの情報を得ているからです。
彼らの意見の変化に目を向けてみると、何気ないカオス理論の中にも具体例が出てきたりとか、比較検討をしていたりとか、誰かの引用をしていたりとか、前と同じことを言っていたり(大事にしてる価値観かも?)とか、
小さな変化に気づけるかもしれません。

そんな日々の変化を楽しむために子どもたちの意見に興味を持って質問してみてはいかがでしょう?

もちろん日頃あまり話を聞けていない子どもには、彼らのカオス理論の中にある彼らなりのロジックや信念みたいなものを探すために質問してみるのもいいでしょう。

大人にないものに敬意を払い、興味を持って聞いてみると、
大人が自分の意見を大切にしてくれることに子どもは気が付きます。
その姿勢を見て、子どもは自分の意見を大切にすることができるのではないでしょうか?

③否定されずに聞いてもらえる環境

これも改めて言うことではないかもしれませんが、子どもたちの話はできるだけ否定せずに聞いてあげてください。

上記の通り子どもの意見は概してカオスなことが多いです。
なので意見を修正したり、正したりしたくなることも多々あるのではないでしょうか。
直してあげることが子どもたちのためだというのも一理あると思います。

しかし、子どもは大人の誘導や訂正に敏感に反応します。
特に自分の意見を言えなくなってしまっている場合は、大人のそういった姿勢に対して過敏に「ほら、やっぱり聞いてもらえない」と感じてしまうのではないでしょうか?

忘れてはいけない大事な目的は「子どもが意見を言えるようになる」という主体性を育むための初期フェーズをクリアすることです。
まずは子どもたちが心地よく自分の意見を言える環境を作ってあげましょう。

そこで、訂正したり誘導したりする僕の心をいつも抑制してくれる概念を紹介します。
社会構造主義的な思考です。
簡単に言うと、知識や概念と大人が普遍のものだと思っているものって実はコミュニティやタイミングによっても変化しているよね、という考え方です。
この主義については以前に記事に書きましたのでもしよければご参考までに。

この考え方によると、実は「当然だ」「あたりまえだ」と思っていたことも会話の相手やコミュニティによって全然違うことがわかります。
唯一の正解ではなく、様々な捉え方があるという考え方なんです。

その姿勢をもとにすると、
もしかしたら彼らの考えや意見の中にも一つの真理みたいなものがあるのかもしれないと、興味を持って聞けるようになります。
これは個人的にはとてもおすすめな方法なのでぜひ試してみていただきたいです。

2)日々の接し方、具体的な質問の仕方とは?

さて、ここまでは環境について書いてきました。
そういう環境があることが大事なのはわかるけど、その環境を作るためにどうすればいいの?
って話を書いていきたいと思います。

周囲の大人がすると良い具体的な行動は『質問すること』です。
しかし質問と一口に言ってもその種類は様々あります。
質問なら毎日してる!けどなかなか意見を出してくれない泣
という方もいるのではないでしょうか?

ではどのような質問が良いのでしょう。
みなさんは「設問」「質問」「問い」の違いについてご存知ですか?
どれも誰かに何かを尋ねると言う意味では同じなのですが、
実は大きな違いがあります。

1)設問とは
聞く側が答えを持っていて、答える側はその解答を当てる形式の問答です。

2)質問とは
1番オーソドックスですが、聞く側は答えを持っておらず、答える側が解答を持っている形式の問答です。

3)問いとは
聞く側も、答える側も答えを持っていない問答、というか議題出しに近い行為です。

上記の問答はどれが良いとか悪いということではなく、シチュエーションによって使い分ける必要があるということです。

しかし日本では多くの場合、学校でも家庭でも「1)設問」が多い気がします。
そのため子どもたちは常に正しい/正しくないの評価に晒されます。
これが多くの場合、意見を言いにくくなる原因だと考えられます。

では子どもが意見を言いやすくするにはどうすればいいか、
「2)質問」と「3)問い」を日常的に使うようにすればいいのです。

難しいことはありません。
以下に日常で使われる例をあげます。こんなもんで良いのか、と思いながら気長に使ってみてください。

2)質問の例
・学校で何があった?
・どんな友達がいるの?
・どれが(何が)好きなの?
・どこへ行きたいの?
・どう思うの?

3)問いの例
・アニメなどの主人公は何を考えている?
・週末はどこに行くのがベストだと思う?
・ゲームは何時間でやめるべき?
・バイトはするべき?
・部活には入るべき?何をする?

質問をする時の注意点はもちろん
正解を大人が持たないことです。(持っていたら「設問」になってしまうので)

質問しながら曖昧な点を埋めていく

そして質問は1度聞いて終わりにするのではなく、ぜひ曖昧な点を埋めるように質問してあげてください。
具体的な例をあげてみます。

大)学校どうだった?
小)Aちゃんと遊んで楽しかった〜
大)何して遊んだの?
小)ドッチボール
大)ドッチボールしててどんな瞬間に楽しいって感じたの?
小)ん〜〜、、ボールキャッチしたとき。
大)おお!ボールキャッチした時に楽しいって感じたんだ。どんな気分だったの?、、

みたいな感じです。
想定では9歳くらいの子どもを想定していましたが、子どもの年齢や特性によってどのような質問が良いかは変わってきます。
様々な質問を投げかけてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
最後の「曖昧な点を埋める」のは慣れるまでは少し難しいかもしれません。
普段から意識していないとなかなか曖昧な点に気づくことができなかったり、曖昧さを埋める効果的な質問ができなかったりします。

答えを持たない質問も、曖昧さを埋める質問も、ゲーム感覚で聞いていくと意外と難しくて楽しいものです。
そしてうまく質問できた時は、やはり子どもの反応が違うものです。
これを繰り返すことで、普段から自分の意見を持ち、言えるようになると考えています。
ぜひ、試してみてください。

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