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【私の仕事】 忘備録(89)中国人 VS 中国人の交渉
◆この記事の内容:
中国人の女性同士がビジネス交渉をしているのを観察したことを書いています。
【私の仕事】 忘備録(88)十三(じゅうそう)で営業拡販 からのつづきです。
中国人同士で通じない中国語
大阪の十三(じゅうそう)で新規開拓営業し、疲れていたが、難波の整体店のママさんに会うことにした。もう夜の10時を過ぎていた。
店に着くとママさんは機嫌が悪かった。
僕:「どうしたの?「S」店のママからお店を買う話、うまくいった?」
ママさん:「あの人、日本語、ぜんぜんできない!ダメよ!」
僕:「なんで日本語?中国語で話したらいいやんか。」
ママさん:「中国語もいろいろあるのよ。」
僕:「あぁ、そういうことか。。」
整体店のママさんは北京語。「S」店のママさんは、確か広東語。それに韓国語を話し、一度、韓国人のお客さんと話しているのを聞いたことがあるが、とても上手だった。
もしかしたら、「S」のママは、本当は韓国籍なのか。。。。だから、僕に紹介してくれた韓国人ハーフのKちゃんと「S」のママは仲が良いのかもしれない。。ちなみに、Kちゃんは中国人が大嫌い。
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ママさん:「明日、午後2時、S店へいく約束したから、あなたも一緒に来て。」
僕:「えっ?明日?」
この整体店のママさんとも仲良くしておかないといけない。エステ店以外の業界、薬品業界や雑貨品商社などのホームページの仕事を紹介してくれる。
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自分の事務所に戻ると夜12時を過ぎていた。すぐ、十三(じゅうそう)で受注した仕事に取り掛かり、終わったのが朝の5時。それから寝て、起きたら午後1時になっていた。
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中国人VS中国人の交渉
起きてすぐ家を出て、整体店のママさんの店に午後1時半に着いた。
ママさんは既に出る用意をして待っていた。
整体店のママさん:「同じ時間にわたしと一緒に行ったら、「S」店のママ、警戒すると思うから、あなたは少し遅れて来てね。」
なかなか、慎重だな。いつものママさんではない。
中国人ママ同士の交渉はどうなるかな?どちらも海千山千だ。偶然にも歳が同じ。ちょっとはケンカになるだろうなあ。僕の取引先のママさんたちはすぐ暴力をふるう。日本人の女性同士ではまず、ありえない行為。
以前、「傷害訴訟」をするということで、その手伝いをしたことあったが、店のママさんたちは、たいてい最終的には「やっぱり、裁判はやめとくわ。」になる。理由は、お互い相手にケガを負わせているからだ。
以前の傷害事件は下記をご参考下さい👇
僕自身も、警察署に行って書類とか用意し始めたとき、警察から「そのかわり、店の実態は明るみになるよ。」と言われ、やっぱり訴訟はやめたほうがよさそうだなと「忖度」したことが何回かあった。
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何かを期待しながら、遅れて「S」店へ行った。ドアを開けると、整体店のママと「S」のママが険悪なムード。
中国語で大きな声でやりあっているが、だいたい理解できた。どうせ「お金」のことだから。
「S」のママさんは、店を60万円で売りたい。店のベッド、タオル、エステ器など全てを含めて60万円。60万円もらえば、今すぐ店を明け渡す。
整体のママさんは、この店を女性専用エステ店にしたいので、この店のベットや設備はすべて処分して、店全体を改装する。60万円払う他に、店の改装費用70万円くらいかかる。従って、60万円を50万円に値引きして欲しい。
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要するに、60万円を「値引きしてくれ!」「値引きはしない!」ともめているのだ。
整体店のママさんは、現金で50万円を封筒に入れて持ってきている。「S」のママさんが50万円でOKすれば、この場で渡すつもりだ。
僕は間に入って、「S」のママさんに「すぐ店、売りたいでしょ?今、現金50万手に入れたほうがいいよ。明日からもうこの店に来なくていいやん。」とタイミングをみて、言おうと考えていた。
ところが、整体店のママさんは、「S」のママと交渉中、急に僕に向かって、「思ってたより、改装費用かかるわ。さっき、友達の工事会社に聞いたら、看板の付け替えだけでも20万円かかるの。それに、ベットの処分とか床の改装工事とかいっぱいかかるのよ。」と言い出した。
僕は、S店の売り買いについては関係ないので、店の隅のソファに腰掛けて、中国人同士一騎打ちの交渉を見学していた。
急に僕に向かって日本語でしゃべり出すので、戸惑ってしまった。
僕:「ベッドは使えるんじゃないの? 床だって張り替えなくても、クリーニング業者に頼んで綺麗にすればいいやん?」
「ゴミです!」
整体店のママは「S」店のママがそばにいるのに、おそろしいことを言った。
「だめよ。さっき、店の中、みんな見たけど、ここにあるものは全部、ごみです!」
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バカぁぁ.。。。。そんなこと、「S」店のママがいる前で言うな。まだ買ってないんだから。。。
案の定、火に油を注いだというより、ぶっかけたようになり、「S」のママはものすごく不機嫌になった。表情で分かる。顔に「怒った」と書いてある。
さすがに整体店のママさんも「S」のママの表情が変わったのを気が付いた。日本人もよく使う手段にでる。
僕の方を向いて「〇〇〇レストランあるでしょ。今から3名予約入れて!」
食事しながら、値引き交渉か。。。
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ところが、
「S」店のママさん:「わたし、あの〇〇〇レストラン嫌い。おいしくないもん!」
ますますヤバイ雰囲気になってきた。
「S」店には、従業員兼エステシャンの40歳くらいの中国人がいる。気を使って全員にお茶を出してくれた。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/30897143/picture_pc_c480adec46a00471b88f72e614aadae5.jpg)
ちょっと休憩することになった。
整体店のママさんは、せっかく出してくれたお茶も飲まず、店の壁やいろんな場所の寸法をメジャーを使って真剣な顔で測っている。この店を買いたいのは間違いない。
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/30897153/picture_pc_f4ffa5dad7993c2f43978952091a75e2.png?width=1200)
「S」のママもその様子を見ているので、60万円を1万円たりとも負けようとしない。
僕の心の中は、「もう、お互い仲良く55万円で手を打ってよ。」だ。
もし、それで決まったら、今から、「K」店に行ってKちゃんと会う。
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十三の新規営業で仕事を受注したので、少しお金が入る。Kちゃんに「旅行にしようよ」って誘ってみよう。。。
と考えていたので、この「S」店のことは、はやく終わって欲しかった。
整体店のママさんが近くにいないのを確認して、「S」店のママさんに、
「頼むよ。はやく、決めて。」と急かした。
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千葉の人が「S」店を買う?
「S」のママさん「だめよ。今日の朝、千葉の人が80万円出すって言ったの。明日、店にお金持って来るって。」
僕:「はぁ?なんで? わざわざ遠いとこから千葉の人??」
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ママさん:「友達の紹介。」
僕:「じゃ。それで決めたらいいやん。」
ママさん:「もしかして千葉の人、買わなかったら、整体店のママに売る。」
僕:「あっそう。。」
このことは後で整体店のママに報告したほうがいいな。と思い、
「ちょっと近くで他の仕事は入ったから行くわ。また連絡する。」と交渉中の二人に言い残して僕は「S」店を出た。
その足で「K」店へ行った。いつも通りKちゃんと店中でTVを観たり、日本語を教えてあげたり、ラーメンを一緒に食べたりして遊んでいた。
ママさんの調査用ネットワーク
夜遅く「K」店から整体店のママに電話した。
僕:「千葉の人があの「S」店買うらしいよ。明日、現金80万円持ってくるんやって。まあ、80万って言うのは嘘やろうけど。」
整体店のママ:「ふーん。」
僕:「ママさんの広い業界ネットワーク使って、千葉の人って、どこの誰か分かるやろ?」
整体店のママ:「 分かると思う。こっちで調べるわ。」
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28012695/picture_pc_0728da2c25fb1b28da5dddb3de6e1708.jpg)
僕:「それとさ、なんで、あの店で『全部ゴミです』って言うかな。」
整体店のママ:「だって、ゴミやもん。使えない。あんなの。」
交渉中に言ってはいけない「常識」「エチケット」みたいなものを説明しようかとも思ったが、「K」店から電話してたし、面倒になってきてやめた。
千葉の人が買おうが、整体店のママが買おうが、「S」店が売れたら、この件は終了だ。
そんなことより、Kちゃんを旅行に誘おう。僕にはそっちの方が大事だ。
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Kちゃんと旅行
さて、毎日会って遊んでいるのに、いざ、誘おうとなると、なかなか単刀直入に聞けない。
遠回しに、「なぁ、ゴールデンウイークはなんか予定ある?どっか行くこと決まってる?」と、ソファに寝そべってゲームをしているKちゃんに聞いた。
Kちゃん:「どこも行かないよ。予定なんかない。ずっとお店にいるよ。」
僕:「あっそう!じゃ、俺と旅行しよう!」
Kちゃん:「え~!ダメよ。ダメダメ。」
僕:「一日くらいいいでしょ。お願い!」
Kちゃん:「ダメよ。ダメダメ。わたしのお店は24時間営業よ」
![画像15](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/28013075/picture_pc_e1b299b7e35163a4bfe6c5e935cc6132.png)
呪われた案件
最初から呪われた案件というものはあると思う。「S」店の売買件、適当に対応したので後で大きなトラブルになった。
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そうとは知らず、いつものように明け方まで「K」店でKちゃんと喋ったりして遊んでいた。
若い女の子と「ママゴト」をして、頭がおかしい中年のおっさんになっていた。
【私の仕事】 忘備録(90)慣れるのも早いが飽きるのも早い へつづく。。。
*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として自分のために書いています。
◆ご注意:一部の記事はnoteのシステムによって18歳以上向けに分類されていますが、すべて18歳以上向けです。
よい子の皆さまは読まないでくださいね。