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新著書がくる!②〜必殺技はないですか?〜

こんにちは!勝浦です。
来る11月1日(水)に発刊する新著「ひと言でまとめる技術」。
その完成までの軌跡をコラムで連載しています。

今日のコラム内容をひと言でまとめると、
「必殺技」についてです。

前著「つながるための言葉」を出版してから、
トークLIVEツアーと称して、東京を皮切りに全国12カ所でトークイベントを行ったわけですが、その際に、少なからぬ人々に言われた言葉。
それが「必殺技はないですか?」でした。実は一般の読者さんだけでなく、下記の下北沢B&Bでのイベントでも、林さんから言われました。

今の情報過多の世の中ではとにかく時間がなく、情報が溢れ、「何をどう選んでどう実行していいのかわかりません」とお手上げな人が多いようです。

だから、「すぐできる、誰にでもできる、短期的な効果が期待できる」
ものが喜ばれるのだと。

それが、僕に突如求められた「必殺技」でした。

ビジネス書の作者なんだから、それくらいあるでしょう?教えてよ!
そんな期待を、世の人は持っていたようです。

「つながるための言葉」は、「言葉にするまでの心構え、考え方」を主軸にしています。
それは、僕が短絡的でコンビニエンスな言葉(の方法)を用例集のように学んでも、人は極めて複雑で唯一な状況の中で生きているのだから当てはまることはなく、絶対に身につかないと信じていたからです。

そんな浅はかなものは書きたくない。
しかし、世の人は「必殺技」を求めている。

全国の書店を回りながら、このジレンマについて悩む日々が始まりました。

そんな時、新著の出版社であるアスコムの方々に出会ったのでした。
「仕事になるかどうかはともかく、とりあえずお酒でも飲みませんか?」
優しい言葉をかけていただき、初対面でいきなりの宴席。

グラスを片手に、世の中の求めているものと、
自分の主張したい事のギャップに苦しんでいることを話しました。

「ひじょうにわかります。でも、大事なことは一冊の本で全てを解決しようとしないことではないでしょうか?」
「と、言いますと…?」
「本にはテーマがあり、誰の、どんな役に立ちたいか?という目的があります。ベテランの著者でも失敗しがちなのですが、あれもこれも詰め込んでしまうと、読んでいてメッセージがボヤけます。削ぎ落とさなくてはダメです」
「なるほど、それは広告のコピーにも通じますね」
「勝浦さんのご著書を読みましたが、これまで本当に真摯に言葉と向き合い、色んな状況を言葉で乗り越えて来たのだと感じました。
何より作者が心から世に訴えたいことを書いたのが、ひしひしと伝わってきます」
「それは…ありがとうございます」
「そして、もし次の本を書くなら、前著で世に投げかけたことを、より多くの人の役に立つかたちで一般化していくことなのではないでしょうか。
それは変節ではありません。進化だと思います
「なるほど、なるほど…実はずっと考えていたテーマが一つだけあります」
「聞かせてください!」
「『ひと言でまとめる』、というテーマです。コピーライターの技術を、世の中に一般化し再現性のあるスキルとして届ける。これは、もしかしたら『必殺技』になるかもしれません」

ここ数年、何人か編集者の方と会って感じたこと。
優秀な編集者は、本を編集しているのでなく、その作者の人生を編集しているのです。
アスコムの方々と会ってから、自分のやるべきことが明確なディテールを伴い始めました。

その宴が終わる頃には、新しい本を書くことになっていました。
あんなにたいへんだったのにもう一冊なんて書けるだろうか…?
いや、一度やり抜いたことだ、できるさ。

長い長い「旅」が、また始まったのです。

つづく


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