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2021年1月の記事一覧

直刃に始まり直刃に終わる

直刃に始まり直刃に終わる

昔からよく言われてきた言葉のようで、刀初めて買う時は直刃から始まる人が多く、色々な刀を所持した後もやはり最後は直刃に落ち着く、という格言のようなものです。
…が、最近はどうやら乱れ刃の方が人気があるらしく、乱刃に始まり直刃に終わる、という方が合っているのかもしれません。

得てして人間は変化のあるものが好きらしく、直刃のように一見見た目に変化がないものはつまらないと考えてしまいがちのようです。

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仲良くなった方と刀鑑賞会をしました

仲良くなった方と刀鑑賞会をしました

今日は刀剣店で知り合い仲良くなった方と一緒にプライベート刀鑑賞会を行いました。刀展示ケースにも刀を飾ってみたいという要望を頂いたのでケースも持ち込むことに。
お互いの刀を鑑賞し合いながら刀剣話が出来るとかもう、最高の一言で3時間がまさにあっという間、拝見させて頂いた刀はどれもとても美しく心休まる格別な時間でした。
そして今回拝見させて頂いた2振目と3振目、偶然にも私もお店で拝見しており良いななぁ欲

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刀を何振り所持するのが自分にとってベストなのか?

刀を何振り所持するのが自分にとってベストなのか?

皆さんは刀を所持するとしたら何振り位持ちたいなどありますでしょうか?

「とりあえず1振だけあれば充分」

そうですね、私も最初はそう思っていました。
1振を永遠と買い替えていくスタイルで常に手元には1振だけある状態にする。そんな生活をイメージしていました。
…最初は。
ですが買ってみるとそこで止まらないのが刀。
いや自分自身の欲深さというもの…。

そこで次に疑問になるのが、一体何振持つのが自分

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戦場での華「一騎打ち」

戦場での華「一騎打ち」

戦場での華とも言える一騎打ち。
今回は一騎打ちの歴史や目的について書きました。

①歴史

(画像転載元:https://4travel.jp/travelogue/11180064

弥生時代から奈良時代にかけてはまだ一騎討ちという概念はなく、平安時代になり初めて出てきたようです。
平安時代は朝廷の力が弱くなり、代わりに各地に源姓、平姓に代表される武士団(いわゆる源氏と平氏)が台頭。
この時代

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刀の良さを受け止める器が出来ているか?

刀の良さを受け止める器が出来ているか?

以前刀剣店の店主から「なぜ初心者ほど現代刀、新々刀、新刀を好むんだと思う?」と聞かれて、「健全で刃もはっきり見えるからですか?」と聞いた事があります。
その回答は「刀の良さを受け止める器が出来ているかどうかの違い」という深いものでした。
その話が面白いなと感じたので紹介します。

①初めての人は持った時にがっしりして銘の入った物を好む傾向がある、らしい刀を初めて買う時に私もそうだったのですが、疵が

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重要(特別重要)刀装&刀装具の指定数について

重要(特別重要)刀装&刀装具の指定数について

重要刀剣と聞くと稀少な感じを受けますが、お店やネットでは良く見かけます。
その上の特別重要刀剣や重要美術品となると実店舗のショーウィンドウやネットでは見る機会はかなり減ります。

ですが実はそれと同等かそれ以上に殆ど見ないのが今回のタイトルにある重要刀装と重要刀装具。
そしてその上の特別重要刀装と特別重要刀装具はレアもレア。
ネットの検索にも殆ど引っ掛かりません。
とにかく本当に見ないですし流通し

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国広もなった「山伏」とは?

国広もなった「山伏」とは?

堀川国広は天正12年(1584年)に山伏だった事が刀の銘から分かります。
ではこの「山伏」とはどういう人の事を指すのでしょうか。

「白い服を着て、山にこもって修行する人」

正しいです。
ではどのような修行を何の為にしていたのでしょうか?
調べてみると想像以上に過酷な修行である事が分かりました。

(画像転載元:https://kougetsudo.info/yamabushikunihiro/

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刀の樋先にも見所が。

刀の樋先にも見所が。

以前刀屋さんから棒樋の特徴として、鎌倉時代は樋先が上がり、南北朝時代は樋先が下がる傾向があると教えて頂きました。
そんな所にも見どころが!と驚いたので今回はその話について紹介します。

因みに「樋(ひ)」とは刀身に施した溝の事で、刀の重量軽減の為と考えられています。(時々強度を増す為と言う人がいますが、樋を入れない方が強度がある事は言うまでもありません。)

①鎌倉時代の棒樋樋先が上がる(切っ先に

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刀に興味のある人とない人は刀を持つ時の反応で分かる

刀に興味のある人とない人は刀を持つ時の反応で分かる

昨日もメディア周りで刀や刀の展示ケースを刀を初めて触る方に見て頂いていたのですが、その中でも「あ、この人は刀に興味あるな」とか、「あ、大して興味持ってないな」というのが刀を持った時の反応で分かるので今回はその話についてです。

①刀に興味がある人の共通点・白鞘袋から白鞘が出てくると目を大きくする
・刀身が見えると更に目を大きくする
・「凄い…」など感嘆の声が漏れる
・刀を持っている時にじっと見てい

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刀を買って「観る」ようになると直感が働くようになる?

刀を買って「観る」ようになると直感が働くようになる?

・刀を買うと宿る不思議な力「直観力」刀の展示など見に行くと時々感じる事ですが、所持している刀と同じ刀工の作が陳列されている時、銘や説明文を見る前に「これは〇〇の作だ」と直感的に感じる事があります。
姿や刃文が似てるとか、肌の見え方が似てるとかそうゆう事を考える前に直感的にその刀工の事が頭に浮かんでくるという感覚でしょうか。
そしてこれは展示会だけでなく鑑賞会でも同じ事があります。

これを感じたか

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伊黒刀が爆誕!

伊黒刀が爆誕!

「鬼滅の刃」の再現刀は多くの方が挑戦されているのですが、遂に出来てしまったか!と言う刀が蛇柱の使う「伊黒刀」。
このウネウネした刀身を再現された現代刀工がついに現れました!
凄い!凄すぎる!!

(「©鬼滅の刃」より)

①再現した刀匠さん岐阜県で刀鍛冶をされている淺野さん(25代藤原兼房さんのお弟子さん)です。

(画像は以下から転載しています)

②伊黒刀の製作風景(※本記事の画像はリンク動画

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身分により持てる刀が決まっていた?

身分により持てる刀が決まっていた?

刀は基本的に身分の高い武士が持つものとされていました。
そして武士の中にも「階級」が存在し、その階級により帯刀出来る刀がある程度決められていたようです。

今回は以下記事の一部を抜粋しながらまとめているので、より詳細を知りたい方は以下の記事をお読みください。

①階級ごとに持てる刀※該当する刀工は上記記事から私が推測した物を載せています。

・藩主クラス(藩の領主、大名)

藩主は藩の領主の事で、

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腰反りと輪反りの違い

腰反りと輪反りの違い

刀の姿で個人的に最も判断が難しく出来なかったのが「輪反り(中反り、京反り、鳥居反り)」と言われる反りです。
来国行や来国光などの来物(京物)に多いことから京反りとも呼ばれます。
呼び名が多いのでこの記事では輪反りと表現を統一します。
腰反りは腰(茎に近い所)から反りが始まっているのに対して、輪反りは刀身の真ん中あたりで反ります。
だから中反りとも言われるんですね。

と文章で書くとなるほどねぇ!と

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刀購入のマイルール

刀購入のマイルール

買った刀は毎日見てると1ヶ月もすれば大体新しい発見も無くなってくるのですが、即売会などで刀が沢山並んでいる時にある刀を10分程眺めてまた別の刀を見て…という事を繰り返してると、例えば1時間前に見た時と見え方が変わったりします。
そして1日空けて見るを繰り返すとまた見え方が変わったりするので面白い。
これは古刀でも新刀でも同じ気がしますが、個人的には古刀の方が総じて地景や刃文などがわちゃわちゃしてい

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