三山 重

日々書いています。

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  • 日記

    心が沈んだ時、脳の整理のために書いています。

  • 短編小説

    4000字前後の短編。練習中。

  • エッセイ

    テーマに沿って書いた思い出など。エッセイ形式で楽しんで書きます。

  • 【練習記録】1000字程度のショートショート

    書くことを習慣にしたい。 1000文字前後で書く練習のショートショート。 ■ 練習作品のテーマにはお題サイト「腹を空かせた夢喰い」による100セットお題を引用しています。https://hirarira.com/title/100.html

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【#文学フリマ東京37】を終えて

 去る11月11日、東京流通センターで開催された文学フリマ東京37に出展参加しました。  以前より過去記事やXなどで告知していましたが、架空の芸人たちによる地下お笑いライブをテーマにした漫才・コントの脚本集を作成し、販売しました。  今回の作成のきっかけをお笑いが好きであることだと何度も説いてはいましたが、深くにある衝動を書くことはなかたので、備忘録とともに書き残して起きたいと思います。 「好き」への衝動  元々はテレビ番組だけで見るようなお笑いファンでした。いわゆるエ

    • 2024.05.23

      打ち合わせがあったのでフォーマルな格好を久しぶりにした。カラタチの大山さんみたいになってしまってちょっと萎えた。スーツが似合わなくて、ブラウスとカーディガンという少し緩いフォーマルに逃げてしまう。スーツでなくて良い打ち合わせだったからだけれど。今日のような格好をすると親に「高校生だね」と言われるのが嫌すぎる。助けてくれ。大分おとなだぞ、これが褒めなわけがあるか。 部屋の片付けをした。 大学時代に地元に帰ってきてから開けてなかった段ボールがあってウケてしまった。そんなことある

      • 【短編小説】渦

         鈍い音がして顔を上げると、店の奥のカウンター席から誰かが転がり落ちたようだった。ほどよく狭い店の中で、その音はやけに重く響いた。床に倒れ込んだ女性はピクリともしていない。隣の席にいたボブカットの女性はそれが特別なことではないとでも言うようにイスに座ったまま黙って見下ろしていた。どこか悪いところを打ったのではないかと心配する私と裏腹に心底面倒くさそうな顔をしていたのが気になった。 「バカだよねえ」  隣に座るユウキが呟く。呆れと笑い、嘲りのようなものが混じった声だった。ユ

        • 2024.05.20

          今日は朝から雨だった。 ありがたいことに在宅で可能な仕事をしているので、家にいればいいものを発送物があるという理由で外出を決意。大した雨じゃないなと思っていたのも束の間、相当な雨に変わって気分がぐんと萎えた。 家で作業するのが向いていなくて、喫茶店に行くことが多い。気持ちが切り替わるような気がするのだが、それで長時間滞在するのが申し訳ないきもちになって店を転々としてしまう癖がある。もう少し横柄でもいいのだろうか。のびのびとドトールの中央で裸婦画を描いているあのおじさんのよう

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        【#文学フリマ東京37】を終えて

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          【短編小説】staRtice

           電車の遅延で到着が大幅に遅れてしまった。劇場に辿りついた時には公演の十分前だったというのに、数人のオタクが入口前にたむろしているのが見えてホッとする。  携帯のメールアプリを立ち上げる。QRコードの電子チケットを準備して顔を上げると、入口の近くに掲示してあるポスターからトライアングルスカイの名前が消されていることに気がついた。 「あの、今日トラスカの出番ありましたよね? 告知見てきたんですけど」  僕の問いかけに運営スタッフが申し訳なさそうに首を振った。複数のアイドル

          【短編小説】staRtice

          2024.05.19

          見出し画像、いわゆるサムネイルというやつをつけるのがいいらしい。 機能的にはnote内で自由に使える画像というものがあるらしいが「私の記事だ」というものがわかりやすい画像があるといいよなと思い、何か自分でつくることができないかと考えている。こういうときにデザインを学んでおけばよかったと思う。 人生は後悔の連続で、日々「ああしておけばよかった」「こうしておけばよかった」と思うことばかりだ。特に何かをする、始めるというときの初期動作が本当に重く、心にずんとのしかかってしまいがち

          2024.05.18

          先日あり得ない段数をのぼったせいでふくらはぎが筋肉痛で終わっている。痛すぎ。昨日から湿布を貼りまくって過ごしている。暫くの間は香水いらずです。 近くのデパートで「北海道展」が開催されていたので遊びに行った。こういう催しものはわくわくするのに、会場に行くと気持ちが下がって何も購入せずに帰宅してしまう現象は何なのだろう。 該当フロアに向かう前にお手洗いに行った。個室からでると洗面所におばあさんがたくさんいて大変混雑していて違う場所に出てしまったのではないかと思った。三か所しかな

          2024.05.17

          練習のために書いているSSが滞ってしまったので、気持ちを切り替えるためにも別の短編を書いた。何か発想の種を、と思い携帯のメモを見返した。出先とか寝る前とかに不意に浮かんだことはなんでも書き留めるようにしている。まれに意味のわからないことを残してしまうのだが、創作の鍵になりそうなメモが残っていることがあるので、過去の私に感謝をするのである。 久方ぶりの小説だったので勝手を忘れてしまっているような気がして、なかなか筆が進まなかったがなんとか形になったのでよかったらこちらも一読い

          【短編小説】お揃いの

           ゆらゆらと立ち上るほんのりツンとした甘い香りが、熱を帯びたまま鼻腔をくすぐる。手を合わせる度に感じるこの匂いがいつのまにか真琴の香りになっていた。  真琴とは幼稚園の頃からいつも一緒だった。家が隣同士なこともあって、通園から帰宅までずっと一緒。手を繋いで園までの道のりを一緒に歩いた。親に強請って、お揃いの髪型やアクセサリーをつけて、まるで双子のようだと先生たちは笑っていた。神様は意地悪で私たちを違うクラスにしたけれど、そんなことはお構いなしと言わんばかりに私たちは一緒に遊

          【短編小説】お揃いの

          2024.05.13

          ただいま転職活動中。 今日は豪雨の中ひとつ面接を受けてきた。履歴書を書くのが本当に苦手で地獄の日々なので早く終止符を打ちたい。ここで言う苦手というのは自己PRや志望理由を考えられないという意味よりも、正しく間違えることなく丁寧に書類を書き切るという行為が苦手というなんとも情けない理由である。どんなに気をつけても書き損じる。たった一枚完成させるのに三時間かかってしまう。助けて欲しい。社会はこんな私も受け容れて欲しい。仕事は出来る方です。見捨てないで。面接が終わると少しばかり雨足

          2024.05.12

          創作大賞に投稿しようと思っている記事の補強に必要だなと思っている原稿を粛々と進めています。あと三本書かなきゃいけないのは地味に苦痛。 昨年文芸フリマに出展した際に漫才やコントを致死量書いたんですが、その時の比にならないほどに脳が焼けている気分。以前は複数の架空芸人が登場する寄席という設定で書いたので、全ての作品の発想というか脳を別にしなければという意識が強く、私が書いているという匂いを消すことに躍起になったのもあり違う苦しさがあったために苦しさを感じにくかったのかもしれない。

          2024.05.11

          デパートに行って母の日のプレゼントを購入した。同時刻に母が近くの美容院に行くというので、終わるまでの間休憩スペースで読書をして待つことにした。休憩スペースは一部ガラス張りになっており、母が通う美容室が見えるので、丁度良いなと思ったのだ。休憩スペースにはソファとテーブルがあって、ちょっとした喫茶店のような雰囲気になっている。足りないものはマスターだけだ。 壁沿いには長テーブルが置かれていて、一人用の椅子が並んでいる。隅っこの席が良くて私はそこに座ろうと向かった。丁度反対側の隅

          2024.05.10

          日々、朝になるとお腹が痛くなる。 高校生のときに木曜日の一講時に絶対お腹が痛くなって死にかけていたのを思い出す。クラスの真ん中で腸が暴れる時間、あまりにも地獄。助けて欲しかった。おとなになるということは、人目をはばからず好きな時間にお手洗いに行くことができるということだ。 母親が元気に鼻をかんだ後「今のは何の歌だったでしょう」とクイズを出してきて、どこからどこまでが出題範囲だったのかわからなくて悔しかった。かみ始めからかみ終わりだったらしいが、親の鼻をかむ音など集中して聞く

          2024.05.08

          自分で自分が信用できないほどあり得ないでっかい睡魔に襲われながら一日を過ごした。GW期間とは比べものにならないほど早い時間に睡眠しているというのに、日々の蓄積だろうか。もう若くないことを悟る日々である。 映画を観た。これまた久しぶりの映画館である。 私をよく知る友人らなら懸念したことであろうが、今回の席はとても見やすく最高の時間を過ごすことができた。所謂席ガチャ大成功といったやつである。 私は座席の運といったものがない。あまりにも不運の連続である。事前に席を選び、前後にど

          公園と友だちのこと

           私の人生など何も愉快なことなく進んできたと思っていたので、ここ一年間の間にそうでもないのかもしれないと考え直すタイミングを得られて大分自分の歩みを肯定できるようになってきた。そんな中でなんてことない出来事だと感じていたことが奇々怪々、摩訶不思議だと言われるので、心当たりのある思い出を少しばかり書き起こしてみようと思う。  先述しておくが、この記憶を手がかりとした短編小説をBASE STATION並びに文芸フリマで頒布していたことがあるためこのエピソードに覚えのある方もいるか

          公園と友だちのこと

          【短編小説】うんめいのひと

           ごしゅじんさまは今日もかえってきません。まい日のおそうじとおせんたく、おりょうりはつかれてしまいます。ごしゅじんさまがかえってくるまで少しお休みをすることにしました。  わたしがまだちいさなちいさな小どもだったころ、このおやしきにやってきました。あさは早くにおきて、ごしゅじんさまにごあいさつをします。ごしゅじんさまはとっても早おきで、わたしよりもおそくにおきてきたことはありません。何じにおきているのですか? ちゃんとねむっていますか? ときいてもはぐらかされるばかりでした

          【短編小説】うんめいのひと