最近の記事

    • 呪いや祟りの正体を考察してみた

      漫画や映画で呪いとか祟りで、血飛沫あげてとか突然死みたいな描写ってあるじゃないですか? それが“呪いや祟り”だから不気味で恐ろしい描写なわけですよね。そういうのって目に見えないから恐怖心煽るわけです。 ただ視点を変えてみて“呪いや祟り”に準ずる何かに置き換えたらどうなんだろうと思った。 劇画『はだしのゲン』で食料を探して荒廃した市内を奔走する主人公ゲンが、熱中症で倒れた時に一人の兵士に助けられます。兵士はとても良い人で、ゲンを救護所へ連れて行こうとしたとき放射線障害で突然

      • 特撮を語る第1回「人造人間キカイダー、キカイダー01」

        正義〜と悪とのぉ〜青と〜赤ぁ〜🎵 怪談も良いけど特撮の事も書きたくなった!というわけで書いてみます。 今回は『人造人間キカイダー』と『キカイダー01』にしよう。 初めて彼らに出会うのは私が、まだ3歳児だった頃。忘れもしません祖母が何思ったか大人向けの東映特撮の写真集を可愛い?孫にプレゼントしたのが切っ掛け。大きくなったら仮面ライダーかウルトラマンになると言い切っていた今考えると「もう少し将来は真面目に考えような?」と言ってあげたい少年がそんな写真集手に入れたらオタク街道53

        • アパートで...

          心臓の弱い方、お一人で読まれる方は、ご遠慮下さい... 関西地方 ゆきさん(仮名)が体験した話。 今から20年くらい前の出来事です。 同じ学校に通っていた女の子が家の事情で田舎へ戻ることになり、私...ユキとのルームシェアを解消したことで私は学校の方に近く、家賃が手頃なアパートへ引っ越したときの出来事です。 そこは工場地帯の側で、学生を除けばほとんどがその工場へ務める人たちが入居しているアパートでした。 「はぁ〜...安いのは良いんだけどなんかこの部屋って暗いのよね」

          月下美人屋敷狂⑩ エピローグ

          「じゃあ静江は死なずに済んだんですか?」 善道探偵事務所に浅井先輩が、その後の報告へやって来ていた。先輩はソファーに座ってタバコを吸う。 「ああ。重傷だったが一命は取り留めて、今日から事情聴取が始まる。まあ彼女は極刑は免れんだろうな」 私はお茶をすすると先輩に 「でも先輩、彼女の行動は上記を逸してました。もしかすると精神鑑定の結果、刑法39条が適用する可能性も...」 すると浅井は 「それはない。今回、入院中に彼女の精神鑑定が行われた。あの女は何でもない。正常だっ

          月下美人屋敷狂⑩ エピローグ

          月下美人屋敷狂⑨

          目が覚めると私はベッドに固定されていた。物凄いアンモニアの臭いが鼻をつく。どうやら部屋中に臭っているようだ。薄暗さに目が慣れてくると、目の前に誰かが磔にされているのが見えた。 「中臣...はるかさ...ん......?」 「御名答!よく分かったわね」 声に驚いて、声の方を見ると静江が邪悪な笑みを浮かべながら私を見下ろしていた。相変わらず醜悪な笑顔だ。 「ここまで入ってきたのが寿命を早めたのね。ね、探偵さん」 私の正体を知られている。いや、元から知っていたのか? 「

          月下美人屋敷狂⑨

          月下美人屋敷狂⑧

          その声は確かに若い女性の声に聞こえた。薄暗い廊下の真ん中で私が恐る恐る振り返ると、そこにいたのは老婆と見間違えるほどの女性であった。その顔は、おそらく度重なる整形手術と何か不純物を取り込んだのか?顔の形が崩れた女性が、笑顔を浮かべて私の前に立っていた。手には何かが握られている。よく見えないが棍棒のようだ。 「あなた...静江さん..ですか?」 私は震え声で彼女に問う。すると彼女は少し顔を傾げながら 「お父さんのお知り合い?変ね...見た事ないけど?」 静江は、さも父親

          月下美人屋敷狂⑧

          月下美人屋敷狂⑦

          気がつくと母が血を吐いて倒れていた。私は頭から吐いた血を被って真っ赤になった。何が起きたのか分からなかった。そして、母は父が到着する直前に死んでしまった。お葬式のときお手伝いで来てくれた近所の人や同級生のお母さんらが口を揃えて言っていた。 「奥さん気の毒にね...確か広島で被曝してるだってね」 「え!?あの人、原爆に遭ってたの!?」 「嫌だわ...原爆症とかうつらないと良いけど」 後になって私は原爆というものを自分の手で調べてみた。しかし、それは自分のルーツを知ると同

          月下美人屋敷狂⑦

          立派なアレを持った大根の話

          ある日の農作業中、Kさんは旦那さんと驚くべきものを発見した。それは植えていた大根を抜いたところ、それが明らかに男のアレがついたような大根だったという。Kさんらは笑い話としてそれを写真に撮り、孫のMちゃんに見せたという。ところがMちゃんは笑うどころか嫌悪感を露わにしてしまい、Kさん夫婦は「やってしまった」と思っていたという。そして大根はそのままカゴの中で出荷を待つことになった。これはその大根の話。 Mちゃんがある日、家へ帰宅すると家内がなんと泥だらけであったという。Mちゃんは

          立派なアレを持った大根の話

          甥っ子2号と御眷属様

          甥っ子2号の話。彼がまだ1歳くらいなので、もう13年くらい前のアメリカでの話。 姉の家にも、我が家同様に三峯神社の狼を借りて来ている。俗に言う御眷属様というものである。毎年、御眷属様を返せないので3年に一度くらいのペースで返却し、新しい御眷属様を迎え入れるスタイルだった。 それは、ある土曜日に起きたと言う。甥っ子1号いわくその日は愛猫のババが朝から落ち着かず、どこかソワソワしたような感じで上の部屋や下の部屋を行ったり来たりしていたと言う。ようやく落ち着いたかと思うとゲージの中

          甥っ子2号と御眷属様

          首縊りの家

          埼玉県某所に住む私の知り合いKさんの話。 Kさんは年に一度、群馬のとある家に実姉と知り合いの霊能者さん、そしてお坊さん数名と共にある家に拝みに行く。僕もいつだったか、その家の話に興味を抱き連れて行ってくれと懇願した事が何度かあったがKさんは口を揃えて 「あんたが覗いちゃダメなもんなんよ」 そう言って頑なに僕の動向を拒んだ。しかし、そこで何が起きているのか、起こるのかだけは話してくれた。それは先祖から受け継いでしまった呪いの連鎖であった。 戦国時代 とある武将が敵軍に追い

          首縊りの家

          進まぬ工事

          実家から300mくらい歩いた所に今だに造成が終わらない場所がある。親父の話だともう15年以上そのままだと聞いた事がある。 そこは僕が卒業した中学への通学路の一つで、寂しい雑木林のある丘に無理矢理、舗装した道を付けたような場所だった。しかし、そこを通って登下校する子供はあまり見かけない。単純に横が雑木林で気味が悪いからだと思うが、二つほど噂話があった。 ・雑木林の中に御堂とお地蔵さんに似た何かがあ  る。それを見ると祟られる。 ・顔が真っ黒な人がこっちを見ている。 この二つ

          進まぬ工事

          少年ウルフとかぼちゃお化け

          子供の頃の話です。 少年ウルフがまだ5歳くらいの頃。夜中に尿意で目が覚めて2階の部屋から暗闇の階段を歩いていました。自分の家なのにそうじゃないみたいな感じで怖がって階段を降りていた時です。 「どこへ行くんや?」 聞き慣れない声に驚くと階段を降りた先の玄関に何かがいました。僕はそれが恐ろしくなって逃げようとしました。すると凄まじい力で足首をもたれ暗闇から 「どこへ行くんや?」 「どこへ行くんや?」 「どこへ行くんや?」 「どこへ行くんや?」 「どこへ行くんや?」

          少年ウルフとかぼちゃお化け

          中身

          「奥さん、分かってるね?」 刑事である俺が、この女を逮捕したのは彼女が務める有名チェーン店のラーメン屋だった。 取調室 女は2時間ほど黙秘を貫いていたが、突然自白を始めたのである。 「主人は会社でのストレスを全て私にぶつけてきました。毎日の罵声、なにかでスイッチが入ると顔を歪めて私に暴行をしました」 ...嘘はついていない。近隣住民からも、その手の通報が上がっているのは事実だ。同情を隠せないのも事実だった。しかし人殺しは人殺し。いかなる理由があろうともそれを肯定する

          小堀正晴の人生そして行き先

          俺は、小堀正晴と言いう。俺ほどの男はそうそういやしない。仕事が出来て、女にモテる。こんな完璧超人なんざ他にいねえだろ!...なんだけど今の俺は死人になっちまった。なんでって?女房に浮気がバレて包丁で刺されて、この世とさよならしちまったわけだ。 たくよ、あのクソアマ!ろくな事しやしねぇ!俺と言う逸材の素晴らしさがまるで分かっていやしねえんだ!おまけにガキはガキで毎日イジメられりゃ泣いて帰ってくる!ほんと...グズ!!家族なんて持つもんじゃねえな。 会社の女にもいろいろ手出したけ

          小堀正晴の人生そして行き先

          月下美人屋敷狂⑥

          老人の独白は、戦中の原爆投下そして戦後の混乱期と続いて行った。 「柚子江はね...学校へ行かずに働いて家計を助けたいと言ったんですわ。けど私の両親はね、他人の家の子供でも気にしないで学校へ行きなさいと行ったんです。けど周りのやつらは違ったんですわ。ピカで親亡くして人様の家に張り付く寄生虫じゃ言ったんですよ。私はそのとき既に柚子江に惚れてましたから、よく言った連中と取っ組み合いの大喧嘩をしたんもんです。そんなときじゃった...柚子江が突然、血を吐いたんですわ。ピカ...放射能

          月下美人屋敷狂⑥