記事一覧

黒い女

八王子のとある町で聞いた話。 もともと曰くの多い土地なのか?最もよく聞くのは八王子城や道領堂のことだろう。 ところで、この怪談はご存知だろうか?“黒衣の女性”また…

ウルフ
8時間前
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俺、実家を追い出される。同時に神様たちも家出

実家が没落寸前という連絡が来たのは、つい先日のことであった。実家には家主の親父とお袋、そして私の従妹が居候していた。なんでも従妹に危うく家の権利を奪われそうにな…

ウルフ
1日前
3

夏の光

ウルフ
9日前
1

呪いや祟りの正体を考察してみた

漫画や映画で呪いとか祟りで、血飛沫あげてとか突然死みたいな描写ってあるじゃないですか? それが“呪いや祟り”だから不気味で恐ろしい描写なわけですよね。そういうの…

ウルフ
2週間前
1

特撮を語る第1回「人造人間キカイダー、キカイダー01」

正義〜と悪とのぉ〜青と〜赤ぁ〜🎵 怪談も良いけど特撮の事も書きたくなった!というわけで書いてみます。 今回は『人造人間キカイダー』と『キカイダー01』にしよう。 初…

ウルフ
3週間前
1

アパートで...

心臓の弱い方、お一人で読まれる方は、ご遠慮下さい... 関西地方 ゆきさん(仮名)が体験した話。 今から20年くらい前の出来事です。 同じ学校に通っていた女の子が家の事…

ウルフ
1か月前
2

月下美人屋敷狂⑩ エピローグ

「じゃあ静江は死なずに済んだんですか?」 善道探偵事務所に浅井先輩が、その後の報告へやって来ていた。先輩はソファーに座ってタバコを吸う。 「ああ。重傷だったが一…

ウルフ
1か月前
1

月下美人屋敷狂⑨

目が覚めると私はベッドに固定されていた。物凄いアンモニアの臭いが鼻をつく。どうやら部屋中に臭っているようだ。薄暗さに目が慣れてくると、目の前に誰かが磔にされてい…

ウルフ
1か月前
2

月下美人屋敷狂⑧

その声は確かに若い女性の声に聞こえた。薄暗い廊下の真ん中で私が恐る恐る振り返ると、そこにいたのは老婆と見間違えるほどの女性であった。その顔は、おそらく度重なる整…

ウルフ
1か月前
2

月下美人屋敷狂⑦

気がつくと母が血を吐いて倒れていた。私は頭から吐いた血を被って真っ赤になった。何が起きたのか分からなかった。そして、母は父が到着する直前に死んでしまった。お葬式…

ウルフ
1か月前
2

立派なアレを持った大根の話

ある日の農作業中、Kさんは旦那さんと驚くべきものを発見した。それは植えていた大根を抜いたところ、それが明らかに男のアレがついたような大根だったという。Kさんらは笑…

ウルフ
1か月前
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甥っ子2号と御眷属様

甥っ子2号の話。彼がまだ1歳くらいなので、もう13年くらい前のアメリカでの話。 姉の家にも、我が家同様に三峯神社の狼を借りて来ている。俗に言う御眷属様というものであ…

ウルフ
1か月前
2

首縊りの家

埼玉県某所に住む私の知り合いKさんの話。 Kさんは年に一度、群馬のとある家に実姉と知り合いの霊能者さん、そしてお坊さん数名と共にある家に拝みに行く。僕もいつだった…

ウルフ
1か月前
3

進まぬ工事

実家から300mくらい歩いた所に今だに造成が終わらない場所がある。親父の話だともう15年以上そのままだと聞いた事がある。 そこは僕が卒業した中学への通学路の一つで、寂…

ウルフ
1か月前
9

少年ウルフとかぼちゃお化け

子供の頃の話です。 少年ウルフがまだ5歳くらいの頃。夜中に尿意で目が覚めて2階の部屋から暗闇の階段を歩いていました。自分の家なのにそうじゃないみたいな感じで怖がっ…

ウルフ
1か月前
5

中身

「奥さん、分かってるね?」 刑事である俺が、この女を逮捕したのは彼女が務める有名チェーン店のラーメン屋だった。 取調室 女は2時間ほど黙秘を貫いていたが、突然自…

ウルフ
1か月前
3
黒い女

黒い女

八王子のとある町で聞いた話。
もともと曰くの多い土地なのか?最もよく聞くのは八王子城や道領堂のことだろう。
ところで、この怪談はご存知だろうか?“黒衣の女性”または“黒いシルエットの女性“というものだ。内容としては、黒い服を着た女性または、黒いシルエットの女性を目撃すると一週間以内に目撃者に不幸が降りかかると言うものなのだという。特に多いのが死傷事故になるパターンだそうで、女性の特徴も黒い、髪が長

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俺、実家を追い出される。同時に神様たちも家出

俺、実家を追い出される。同時に神様たちも家出

実家が没落寸前という連絡が来たのは、つい先日のことであった。実家には家主の親父とお袋、そして私の従妹が居候していた。なんでも従妹に危うく家の権利を奪われそうになり、あいつを追い出したのだと親父から連絡が来たのだ。

「なあ◯◯、頼むから帰って来てくれよ」

親父にしては珍しく弱気な事を言う。一年前、俺を追い出した時とは打って変わって弱腰である。
一年前まで俺は実家に住んでいた。というのもお袋が認知

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呪いや祟りの正体を考察してみた

呪いや祟りの正体を考察してみた

漫画や映画で呪いとか祟りで、血飛沫あげてとか突然死みたいな描写ってあるじゃないですか?

それが“呪いや祟り”だから不気味で恐ろしい描写なわけですよね。そういうのって目に見えないから恐怖心煽るわけです。 ただ視点を変えてみて“呪いや祟り”に準ずる何かに置き換えたらどうなんだろうと思った。

劇画『はだしのゲン』で食料を探して荒廃した市内を奔走する主人公ゲンが、熱中症で倒れた時に一人の兵士に助けられ

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特撮を語る第1回「人造人間キカイダー、キカイダー01」

特撮を語る第1回「人造人間キカイダー、キカイダー01」

正義〜と悪とのぉ〜青と〜赤ぁ〜🎵

怪談も良いけど特撮の事も書きたくなった!というわけで書いてみます。
今回は『人造人間キカイダー』と『キカイダー01』にしよう。
初めて彼らに出会うのは私が、まだ3歳児だった頃。忘れもしません祖母が何思ったか大人向けの東映特撮の写真集を可愛い?孫にプレゼントしたのが切っ掛け。大きくなったら仮面ライダーかウルトラマンになると言い切っていた今考えると「もう少し将来は

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アパートで...

アパートで...

心臓の弱い方、お一人で読まれる方は、ご遠慮下さい...

関西地方 ゆきさん(仮名)が体験した話。
今から20年くらい前の出来事です。
同じ学校に通っていた女の子が家の事情で田舎へ戻ることになり、私...ユキとのルームシェアを解消したことで私は学校の方に近く、家賃が手頃なアパートへ引っ越したときの出来事です。
そこは工場地帯の側で、学生を除けばほとんどがその工場へ務める人たちが入居しているアパート

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月下美人屋敷狂⑩ エピローグ

月下美人屋敷狂⑩ エピローグ

「じゃあ静江は死なずに済んだんですか?」

善道探偵事務所に浅井先輩が、その後の報告へやって来ていた。先輩はソファーに座ってタバコを吸う。

「ああ。重傷だったが一命は取り留めて、今日から事情聴取が始まる。まあ彼女は極刑は免れんだろうな」

私はお茶をすすると先輩に

「でも先輩、彼女の行動は上記を逸してました。もしかすると精神鑑定の結果、刑法39条が適用する可能性も...」

すると浅井は

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月下美人屋敷狂⑨

月下美人屋敷狂⑨

目が覚めると私はベッドに固定されていた。物凄いアンモニアの臭いが鼻をつく。どうやら部屋中に臭っているようだ。薄暗さに目が慣れてくると、目の前に誰かが磔にされているのが見えた。

「中臣...はるかさ...ん......?」

「御名答!よく分かったわね」

声に驚いて、声の方を見ると静江が邪悪な笑みを浮かべながら私を見下ろしていた。相変わらず醜悪な笑顔だ。

「ここまで入ってきたのが寿命を早めたの

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月下美人屋敷狂⑧

月下美人屋敷狂⑧

その声は確かに若い女性の声に聞こえた。薄暗い廊下の真ん中で私が恐る恐る振り返ると、そこにいたのは老婆と見間違えるほどの女性であった。その顔は、おそらく度重なる整形手術と何か不純物を取り込んだのか?顔の形が崩れた女性が、笑顔を浮かべて私の前に立っていた。手には何かが握られている。よく見えないが棍棒のようだ。

「あなた...静江さん..ですか?」

私は震え声で彼女に問う。すると彼女は少し顔を傾げな

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月下美人屋敷狂⑦

月下美人屋敷狂⑦

気がつくと母が血を吐いて倒れていた。私は頭から吐いた血を被って真っ赤になった。何が起きたのか分からなかった。そして、母は父が到着する直前に死んでしまった。お葬式のときお手伝いで来てくれた近所の人や同級生のお母さんらが口を揃えて言っていた。

「奥さん気の毒にね...確か広島で被曝してるだってね」

「え!?あの人、原爆に遭ってたの!?」

「嫌だわ...原爆症とかうつらないと良いけど」

後になっ

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立派なアレを持った大根の話

立派なアレを持った大根の話

ある日の農作業中、Kさんは旦那さんと驚くべきものを発見した。それは植えていた大根を抜いたところ、それが明らかに男のアレがついたような大根だったという。Kさんらは笑い話としてそれを写真に撮り、孫のMちゃんに見せたという。ところがMちゃんは笑うどころか嫌悪感を露わにしてしまい、Kさん夫婦は「やってしまった」と思っていたという。そして大根はそのままカゴの中で出荷を待つことになった。これはその大根の話。

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甥っ子2号と御眷属様

甥っ子2号と御眷属様

甥っ子2号の話。彼がまだ1歳くらいなので、もう13年くらい前のアメリカでの話。
姉の家にも、我が家同様に三峯神社の狼を借りて来ている。俗に言う御眷属様というものである。毎年、御眷属様を返せないので3年に一度くらいのペースで返却し、新しい御眷属様を迎え入れるスタイルだった。
それは、ある土曜日に起きたと言う。甥っ子1号いわくその日は愛猫のババが朝から落ち着かず、どこかソワソワしたような感じで上の部屋

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首縊りの家

首縊りの家

埼玉県某所に住む私の知り合いKさんの話。
Kさんは年に一度、群馬のとある家に実姉と知り合いの霊能者さん、そしてお坊さん数名と共にある家に拝みに行く。僕もいつだったか、その家の話に興味を抱き連れて行ってくれと懇願した事が何度かあったがKさんは口を揃えて

「あんたが覗いちゃダメなもんなんよ」

そう言って頑なに僕の動向を拒んだ。しかし、そこで何が起きているのか、起こるのかだけは話してくれた。それは先

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進まぬ工事

進まぬ工事

実家から300mくらい歩いた所に今だに造成が終わらない場所がある。親父の話だともう15年以上そのままだと聞いた事がある。
そこは僕が卒業した中学への通学路の一つで、寂しい雑木林のある丘に無理矢理、舗装した道を付けたような場所だった。しかし、そこを通って登下校する子供はあまり見かけない。単純に横が雑木林で気味が悪いからだと思うが、二つほど噂話があった。

・雑木林の中に御堂とお地蔵さんに似た何かがあ

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少年ウルフとかぼちゃお化け

少年ウルフとかぼちゃお化け

子供の頃の話です。

少年ウルフがまだ5歳くらいの頃。夜中に尿意で目が覚めて2階の部屋から暗闇の階段を歩いていました。自分の家なのにそうじゃないみたいな感じで怖がって階段を降りていた時です。

「どこへ行くんや?」

聞き慣れない声に驚くと階段を降りた先の玄関に何かがいました。僕はそれが恐ろしくなって逃げようとしました。すると凄まじい力で足首をもたれ暗闇から

「どこへ行くんや?」

「どこへ行く

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中身

中身

「奥さん、分かってるね?」

刑事である俺が、この女を逮捕したのは彼女が務める有名チェーン店のラーメン屋だった。

取調室

女は2時間ほど黙秘を貫いていたが、突然自白を始めたのである。

「主人は会社でのストレスを全て私にぶつけてきました。毎日の罵声、なにかでスイッチが入ると顔を歪めて私に暴行をしました」

...嘘はついていない。近隣住民からも、その手の通報が上がっているのは事実だ。同情を隠せ

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