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四季詩集

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#書くこと

四季詩集(3)

四季詩集(3)

大木実『屋根』
日暮らしのつとめに疲れ
帰っていくわたしを待つものは母ではなかった
ひとつの部屋であり
暗くなれば点るあかりであった

 冒頭から親近感を覚えるような言葉で始まります。会社勤めの独り暮らしで、誰もいない部屋に帰っていく景色は、現代人にとって容易に想像がつきます。日暮らしのつとめに疲れという言葉に共感するひとは沢山いるでしょう。しかし、この詩はもっと深い孤独を詩っています。
 この詩

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四季詩集(2)

四季詩集(2)

乾直恵『梢』
陽の光が地上に描き出している
彎った枝の影(なり)は、
あれは、私の意思の姿(なり)だ。

 葉を散らし尽くした樹木が、寒空に佇んでいる描写に始まります。彎った枝の影を自分の意思に例えていることから、迷いの感情が感じられます。そして「誰にもうち開けようのない愁しみ」という言葉が続いたかと思うと、到頭思い余って何かを決心します。文脈から何かを長い間思い悩んでいたことは推察できますが、何

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四季詩集(1)

四季詩集(1)

 「四季詩集」というものをご存じでしょうか。私はつい数か月前に知りました。「何か詩を読みたいな」と思った時に、様々な詩人の作品を収録した詩集がないものか、と考えてGoogleに頼った結果辿り着いた一冊です。私は現代詩人より昔の詩人の方が馴染みがあるので、四季詩集はあまり抵抗なく読めるのではないかと考えて、古本屋さんで購入しました。80年くらい前の本で1万円しました。。。
 せっかく読み進めていくの

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