"求人詐欺"を、許すな。

ハローワーク、エン転職、マイナビ転職、doda、indeed、リクナビNEXT、マイナビ新卒、リクナビ新卒…etc.

この世には求人広告や求人サイトと言われる、労働者を募集するための媒体が数多く存在している。"仕事を探すキッカケ"の90%くらいは、上記のような求人ページからの応募になるだろう。

人を採用したい企業はお金を払って(ハロワ以外)、上記のような広告に掲載をしているため、コストを回収するためにも、とにかく人を採用したいのだ。

その結果生まれるのが、"求人詐欺"だ。

今回は、労働環境の実態を隠して求人募集をかける悪質な会社に騙されないための、注意点と怒りを綴っていく。

#1 求人詐欺とは?

前述の通り、ハローワーク以外の求人掲載は、基本的にお金がかかる。人材紹介などとはまた仕組みが変わってくるが、求人広告は企業が掲載枠を買って募集をかけている。

企業からすれば、お金を出して人を採用するのだから掲載チャンスを無駄にするわけにはいかない。そこで、労働環境が悪かったり、人気のない職種でも人を集めるために嘘をついたり、詳細を省いたり、環境を誤魔化したりするのだ。

これこそが求人詐欺だ。

有名どころで言うと、残業時間の誤魔化し(本当は4~50時間あるのに20時間以下とか書く)や仕事内容を隠す(テレアポなど新規開拓があるのに記載しない、辛い業務は隠す)、労働条件の虚偽(そもそも職種や仕事内容が違う)などがあげられる。

もちろん全ての企業が誤魔化しているとは言わないが"そういう企業もある"ということを覚えておいて欲しい。

#2 こんな所にも注意

知識がないと気付けないポイントをあげると、賞与は企業の恩恵(絶対に支給しないといけないわけではない)なので、支給実績がなかったりお小遣い程度だろうと「賞与年2回」と大々的に謳うことができる。他にも週休二日制≠完全週休二日制の罠や、有給取得率・定着率などの細かい数字は裏取りされていない等、あくまでも求人"広告"であることを忘れてはいけない。

求人媒体によっては、裏取りや審査が厳しい会社もあるが(doda、エン転職は審査が厳しいイメージ)、媒体社からしたら、掲載企業はお客様のため、事実ベースで確認している会社は殆どないと思う。

#3 未経験OKのエンジニア求人

そして、多くの人が勘違いしやすいのはSESやアウトソーシングといわれる業職種だ。
簡単に説明すると、会社が取引している企業に人材を派遣することであり、未経験OKのエンジニア求人や、働き方が理想的すぎる事務職求人(リモートも時短も服装も自由♪みたいなの。)などは、9割以上がアウトソーシングに該当する。

見抜き方は勤務地事業内容だ。勤務地が雇用先の住所ではなかったり、特定の地域(東京23区のプロジェクト!とか)しか書いていない場合は、案件に応じてアサインされる会社や勤務地が異なるので注意が必要だ。メリット・デメリットは、「SES やばい」で検索すると出てくるので、ぜひ徹底的に調べてほしい。

個人的には、コミュ力がしっかりあって「どうしても未経験からITエンジニアに挑戦したい」という人にオススメだ。

#4 求人詐欺に引っかかると

じゃあこれの何がダメなのかと言うと、実情を知らずに入社した人は、短期離職によって経歴に傷がついてしまう。世間一般的に短期離職は悪という風潮があり、次の転職が不利になることはもちろん、家族や友人の心象も悪くなってしまうだろう。そして、そこから抜け出すため急いで転職活動をし、また求人詐欺に遭うという負のループにハマってしまう人もいる。

最悪の場合は、莫大なストレスを抱えた求職者が自ら命を絶ってしまうことや、精神的ストレスによる発病だって十分にありえる。それほどまでに、社会による仕事への圧力は大きく「ちゃんとした会社で働かないといけない」「頑張れない人は淘汰される」と焦燥感に煽られ、苦しい思いをしている人が多い。この記事を読んでくれている人も、そんな経験が少なからずあるのではないだろうか。

実を言うと、私自身も新卒で入社した会社がとんでもないブラック企業で、2ヶ月くらいですぐ辞めた経験がある。数年経った今でも転職活動時の面接では必ず理由を聞かれ、履歴書にも残り続けることを考えると、やるせない気持ちになってしまう。

#5 求人詐欺に遭わないためには

では、そんな目に遭わないためにどうすればいいのか。まずは情報収集冷静な判断が大切だ。企業の評判サイトやエゴサーチで、いくらでも調べることが出来る便利な世の中なので、たくさん活用しよう。

そして次に、内定を貰ったあとは入社前に面談を行い、気になることは全て聞いてみること。内定を貰えばこっちのもんなので、聞きづらいことだって遠慮なく聞いてギャップを解消するべき。

もちろん、それでも入社してみたら違ったなんてことはざらにある。そんな時は周りの人を頼ること。自分の置かれている現状がどの程度なのか、今すぐ辞めるべきなのか、割とよくある事なのか。特に新卒などで他社経験がない場合は、自分の会社が劣悪なのか普通なのか判断が難しい。

嫌だと思って転職したけど、転職先の方が悪い環境だった。なんてこともありえる。

会社を選ぶ時も、会社を辞める時にも言えるが、まずは一旦落ち着いてみることが大切だ。あなたが思ってる以上に、日本は会社よりも労働者に優しい国だ。現状が辛いと解放されるために、焦ってしまう気持ちは凄くわかるが、会社なんて所詮はただの"集団"だし、上司や先輩だってただの"ヒト"だ。

焦らなくて大丈夫、まずは信用できる人に何でも相談してみよう。もしそんな人がいなかったら、僕にメッセージしてください。

#6 最後に

求人詐欺に遭ってブラック企業に入社すると
こんな声が聞こえてくる。

「何も考えずに入社した本人も悪い。」


確かにそうかもしれない。
そういう考えもあるし、そう言いたくもなる。

うるさい。騙す方が悪い。

会社の抱える課題で一番多いのは、人材課題だと言われている。会社からしてもブラック人材や成長意欲が低い求職者など、言いたいことがあるのも非常によくわかる。しかし、ソレとコレとは別だ。そもそも入社後にすぐ退職されれば、時間や教育、備品など会社側のコストも無駄になるため、嘘をついて募集かけるメリットがマジでわからないから、お互いのために辞めるべきだ。

何かしら悪意のあるギャップで
就職や転職に失敗し
苦しんでいる人・途方に暮れている人

安心してほしい。

今は辛いかもしれないけど、世の中には信じられないほど多くの働く場所がある。あなたが知らないだけで、この世には面白そうな仕事が実は沢山ある。ジョブホッパーでも大丈夫とは言わないけど、今からやり直せば、遅いなんてことはない。綺麗事ではなく、人はいつからでもやり直せる。と思う。

それでもどうしようもなく辛かったら、連絡してください。死ぬよりも、話はそれからだ。


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