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雑記

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その他、他愛もないことを書きます。
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#仕事について話そう

どんなブルシット・ジョブにだってやりがいはある

どんなブルシット・ジョブにだってやりがいはある

こと仕事や経済システムに対する提言や苦言に対しては、脊髄反射で自己責任論を持ち出す人が一定数存在する。「こんな仕事はブルシット・ジョブだ」とかなんとか文句を垂れると「どんな仕事にだってやりがいはある。文句を言う前に努力すべき」と返ってくるのだ。

もちろん、一理ある。延々と岩を無意味に持ち上げ続けているシーシュポスは、それはそれで幸せになったらしい。どんなクソみたいな仕事でもやっているうちに愛情は

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『ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密』を観たんだが‥

いやぁ、酷い映画だった。

何が酷いってシナリオが酷い。中学生の二次創作小説を継ぎはぎにしたパッチワークのようなシナリオだった。小説家になろうに初めて投稿する中学生でも、もう少しマシなシナリオを書くよ。

2作目で散々引っ張り倒したクリーデンスの出生の秘密はあっさりと明かされなんの説得力もないペラペラの感動の再会を見せつけられたかと思えば、クイニーの裏切りは無かったことになった。存在感皆無のヒロイ

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私は老害になりたい

安楽死が合法化された世界を描いた小説『平成くん、さようなら』では、周囲の空気に流されて、あれよあれよといううちに安楽死を余儀なくされた老人が描かれている。

若者に迷惑をかけないように振る舞い、若者にチャンスを譲り、さっと身を引く老人は、確かに美しい。しかし、それが道徳律になり、人々を拘束し始めるくらいなら、そんな価値観はない方がマシだ。

別に「ワシは誰にどれだけ迷惑をかけようが、1分1秒でも長

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指示待ちはダメ→勝手なことするな!のジレンマを乗り越える方法

指示を待てば怒られる。だからと言って、勝手に動いても怒られる。そんなジレンマは確かに存在する。

しかし、このジレンマに悩む必要はない。1つの思い込みを捨てれば、このジレンマを解決することができる。

それは「特定のやり方で対処すれば、怒られることがない」という思い込みだ。もちろん、そんなわけがない。

「何をしても怒られる」ということは、文字通り何をしても怒られるのだ。つまり、その上司はあなたの

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命令されるのは嫌じゃないけど、義務を押し付けられるのは嫌

「醤油とって~」と言われるのと、「先輩が刺身食おうとしてるんやから、言われる前に醤油とって渡すべきやろ!」と言われるのを比べて欲しい。

どう考えても、後者の方がムカつく。

いきなり殴られるとか、泥水をかけられるとか、そういう物理的な危害を除けば、「義務を押し付けられること」はトップクラスに苛立たしい(「死ね」と言われるよりムカつく気がする)。なぜだろうね。

全ての「義務」が不愉快かと言うと、

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「再現性」「マニュアル化」「ルール化」「ピラミッド化」「報連相」への盲信

僕は年間100社くらいの企業を取材しているのだが、その中でよく出会う発言がある。

これは小規模な会社やベンチャー企業でよく聞かれる言葉だ。たいていそのような会社では、ルールや官僚制、ピラミッドとは無縁で、社員の1人ひとりが勝手に意思決定しているケースが多く、それでいて、たいていは上手くいっているし、社員は楽しそうにしている。そのような話を聞いて僕がその状況を称賛すると、「でもね…」と先ほどのセリ

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「うちはSDGsに貢献するフリをしています」と堂々と公言できる社会がやってきた

もちろん、知っている。

誰も社会に貢献したり、環境を保護するつもりなどなく、単に「うちはSDGsに取り組んでいます、さぁうちの商品を買ってください」と言うための口実に過ぎないことは、子どもだってわかっている。

しかし、そのためにはあくまで「本気で社会に貢献しようとしている」という建前が必要なはずだ。

それなのに‥

引用しよう。

このアンケート結果がまじめくさった記事で、なんの恥ずかしげも

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「女性活躍」を叫ばねばならないほどに、女性は「活躍」していないのか?

なんとも不思議な現象だ。街を歩けば、そこら中で女性は活躍しているというのに。

スーパーのレジを打ち、ヒレカツ定食を提供し、歯医者の受付をし、子どもや老人の世話をし、ワクチンを打つのは、ほとんどが女性だ。

当たり前だが、全ての女性が郊外の一軒家で日がな一日Netflixを観て過ごしているわけではない。

朝は子どもの弁当と朝食を用意し、洗濯物を干してから家を出て、昼はパート先の定食屋でホールを切

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RPAとは、お人形遊び

僕が勤めている会社も少し前から、RPAがどうとか言い始めた。同僚達はため息を漏らしている。

「業務効率化」が業務を効率化することはなく、むしろ手間を増やす結果にしか至らない‥ということは周知の事実なわけだが、「業務効率化によって、業務が効率化される」という迷信を信じる人もまだ一定数存在する。

大抵の場合、迷信を信じている人は権力を持っていて、僕たち下っ端は、「いつか業務が効率化される」という神

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アナキズムとコミュニズムはなにが違うのか?

この前、レーニンの『国家と革命』の在庫がないか本屋の検索端末を調べていたら隣を警察が通って、ほんの少し動揺した。警察を消し去るべきという主張の本を探している人の存在を、警察官はどう思うのだろう?

まぁ警察官はそんなことは気にせず通り過ぎていったのだが。小市民の自意識過剰ぶりに、自分が可笑しくなった。

しかし、レーニンが国家を嫌っているのはどういうわけか? レーニンは共産主義者ということになって

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