ベトナム南部地域栽培のマンゴスチンについて
ベトナムのマンゴスチン(măng cụt)について、コロナ後の往来再開がきっかけで、あらためてその美味しさに心を打たれました。
昨年、北海道で自分自身が、コロナに感染してからは、もともと食べることが好きな自分自身を隠すことなく、悔いのないように出会った料理や果物や食材、スイーツにも味わいを刻むような日々が続くのが、以前とは違ってきたと感じています。
正直、以前は気持ちが悪い(見た目が悪すぎる果実)に過ぎなくて、関心も強くなかったのです。それが、本当にしっかり、形や大きさで良質なマンゴスチンの美味しさは、身体中の疲労感がなくなるくらいの衝撃を受けました。
1.マンゴスチンの特徴
ベトナムのマンゴスチンは、外観が小さく、球形で、緑色から赤紫色をしています。果皮は厚くて硬く、内部には白い果肉があります。果肉は柔らかくジューシーで、甘みがあり、多くの人にとって非常においしいフルーツとされています。
2.マンゴスチンの歴史
マンゴスチンは、ベトナムだけでなく東南アジア全体で重要な果物として栽培されてきました。その起源は古代にさかのぼります。このフルーツは、一部の歴史家によれば、ベトナムを含む地域で最初に栽培されたとされています。
ベトナムの南部地域は、マンゴスチンの栽培に理想的な環境を提供しています。この地域は温暖で湿潤な気候であり、豊かな土壌もあります。マンゴスチンの木は、このような条件下で最もよく育ちます。そのため、ベトナムの南部地域はマンゴスチンの主要な生産地として知られています。
マンゴスチンは、古くからベトナムの文化に深く組み込まれてきました。
この果物は、伝統的な祝祭や祝賀の場で広く使用され、特別な機会には欠かせない存在となっています。また、マンゴスチンの木は、ベトナムの庭園や家庭で一般的に見られる風景の一部でもあります。
さらに、マンゴスチンはベトナムの重要な輸出品でもあります。特に近年、国内外での需要が増加しており、ベトナムのマンゴスチンは国際市場でも評価されるようになりました。その美味しさと独特の風味は、多くの人々に愛されています。
ベトナムのマンゴスチンは、その長い歴史と文化的な重要性に加えて、栄養価も高いことで知られています。豊富なビタミンCや食物繊維、抗酸化物質を含んでおり、健康にも良い影響を与えます。
ベトナムのマンゴスチンは、その風味と文化的な背景から、国内外で高く評価されています。
3.マンゴスチンの食べ方
マンゴスチンを食べる際は、まず果皮を切り開きます。果肉は指でつまんで引き剥がすことができます。
果肉は種の周りに固まっているため、種を避けながら食べる必要があります。マンゴスチンは生で食べることが一般的で、そのまま食べるか、果肉を冷やしてから食べることもあります。
この写真のマンゴスチンの少し茶色がかっている部分だけが、腐りかけです。
このときの買い物袋のマンゴスチンは、市場で、詳しい人女性に頼んで、選りすぐりを選んでもらって、真っ白な美しいマンゴスチンの状態がほとんどで、少し茶色がかったものは、全部のうち、2個しかなかったときのものです。
※マンゴスチンを使った代表的なベトナムの伝統料理がいくつかあります。
4.マンゴスチンの木の生産性について
マンゴスチンの木の生産性は、気候条件や栽培方法、木の年齢などによって異なります。一般的には、マンゴスチンの木は植えてから6年後に初めて実を結ぶことができますが、完全に成熟するまでにはさらに数年を要することがあります。マンゴスチンの木は、成熟期になると毎年収量が安定し、その後数十年間にわたって実を結び続けることができます。
成熟したマンゴスチンの木は、季節ごとに平均数百個から数千個の果実を生産することがあります。収量は木の大きさや成熟度にも影響されます。
成熟したマンゴスチンの木は年間500個から1,000個以上の果実を生産することができます。
樹齢が上がると、収量も増加することがありますが、一つの木が数千個の果実を生産するという具体的な数値は一般的ではありません。
マンゴスチンの木が長寿であることは事実であり、樹齢100年を超える木がまだ実を結ぶことがあります。これはマンゴスチンの木の耐久性と持続性を示しています。
5.マンゴスチンの育種
マンゴスチンの育種は、一般的に種子による自然交配や人工交配によって行われます。私が、外国人就労者のみなさんのご家族から聴き取りして調べた内容、マンゴスチンの育種プロセスを解説します。
品種選択
育種の最初のステップは、望ましい特性を持つ親木を選択することだそうです。これには、果実の大きさ、味、甘さ、耐病性などが考慮されます。やはり、最大の重要なポイントになると思います。
私は仕事では、やはり、北部のハノイに滞在期間が長くなることが多いですが、ひとりでもこのマンゴスチンを買いに近くの市場に探しに行きます。
様々なお店や自転車で果実を売る方々もいます。気さくに商魂たくましく声をかけてきます。断るのも気疲れしてしまいます。
マンゴスチンは庶民が、毎日買えるような値段ではなくて、様々な美味しい果物たちの中では高いんです。
それでいて、当たりがとても低い確率なんです。中身が腐りかけだったり、私の経験だと、小さいとやっぱり美味しさは、半減してしまいます。
その中から、上質で大きく美しい外観のマンゴスチンを見つける、探し出すのは本当に難しいです。
やっぱり、市場の詳しい女性と顔馴染みになって選んでもらうのが一番良いと思います。
その経験から、私の実感として、望ましい特性を持つ親木を選択するのが、最も重要だと感じています。花の受粉
選択された親木から花が咲いたら、交配を行います。これには、天然に花粉が移動する自然交配や、人工的に花粉を受粉させる人工交配があります。人工交配では、受粉用の花粉を選択した親木に塗布するなどの方法が用いられます。種子の収穫
受粉後、果実が成熟し種子が形成されます。種子は果肉から取り出され、洗浄されます。種子の発芽
収穫した種子は、発芽促進のために乾燥させるか、直接土に植えます。適切な湿度と温度条件で保管され、発芽まで待ちます。幼苗の育成
発芽した苗は、適切な土壌と栄養を提供するために鉢や畑に植えられます。成長には時間がかかるため、さらに、数年間の成長期間が必要です。特性の評価と選抜
成長した苗木は、果実の特性を評価するために観察されます。望ましい特性を持つ苗木は選抜され、さらなる繁殖や栽培に使用されます。
この過程は数年にわたって行われ、最終的に新しい品種の確立や改良が行われます。正直、凄すぎる時間と努力の連続なんです。
マンゴスチンの育種には時間と努力が必要であり、望ましい特性を持つ新しい品種を開発するためには多くの交配と選抜が必要です。繁殖や栽培技術の進歩により、より良い品種のマンゴスチンが開発され、生産者や消費者により多様な選択肢が、本当にハイレベルで提供されるようになっています。
6.マンゴスチンの人気度
マンゴスチンはベトナムで非常に人気のあるフルーツです。特に夏の季節には、市場やスーパーマーケットで広く販売されています。マンゴスチンは甘さとジューシーさが特徴であり、多くの人々にとって人気のある果物です。また、ベトナム料理においてもよく使用され、デザートやスムージーに加えられることもあります。
以上が、ベトナムのマンゴスチンについての私からの解説です。
マンゴスチンは美味しく栄養価も高いフルーツであり、ベトナムを訪れた際には、見た目は悪いですが、ぜひ本場のマンゴスチンを味わってみてほしいなと思います。
次回は、ぜひ、ベトナムを身近に感じて頂きたいので、マンゴスチンを使った代表的なベトナムの伝統料理をいくつかご紹介したいです。
~次回に続きます~
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