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学習塾は潰れるのが多い?生まれるのが多い?
東京・大阪・名古屋の中学受験国語専門塾
パワー読解新宿・大阪国語
https://osaka-sokudoku.jp/jukenkokugo/
今津です。
新宿で書いています。
先日、「とある」個別指導塾大手が倒産するということをここで書きました。
実はそれなりに反響がありました。
みなさん、そういうのお好きなんでしょうw
で、下世話なんですが、もう少し踏み込んだ内容を今回は書いてまいりたいと思います。
少しご想像ください。
この少子化の中、学習塾が倒産する数と新たに生まれる数と、いったいどちらが多いと思いますか?
それとも、同じくらい潰れて、同じくらい新しくできたりしていたりするのでしょうか?
先日書いた「個別指導塾スタンダード」は、グループ会社を含めると総計で127億円という、とても大きな額の負債を抱えての倒産でした。
これは、調べてみると2000年以降の学習塾の倒産としては最大規模のものです。
個人塾の倒産については、正直なところ経済全体としてそれほど大きな損失とはいえません。
もちろんそこに通っているお子さまや保護者さまにとってはとても大きな問題です。
が、負債額としてはおそらく1000万円前後で、それすらいかない場合もあります。
個人塾は他の業種の個人商店同様、商いが小さいですので負債額があったとしても大きなものはありません。
損失が小さいうちに閉じてしまおうという考えが働いているのではなく、単純に商売規模が小さすぎて銀行などの金融機関があまりきちんと対応しないからといえます。
要するに、カネを貸さないわけです。小さすぎて。
ご商売をなさっている方はご存じでしょうが、みなさまがよくご存じの都市銀行はまず相手にしません。
都銀に口座を持っている個人塾はたくさんありますが、都銀から借入を行っている個人塾はありません。
地方銀行も同様に、あまり相手にしません。
地銀から借入を行っている個人塾は、そのエリアで相当有力な方でしょう。
というより、個人経営だとほとんどいないでしょう。地銀が相手にしてくる規模となると、ほとんどが会社組織となっているはずです。年商も数千万円です。
他のご商売の方が年商数千万円とお聞きになると、規模が小さな商いのように聞こえるかもしれません。
塾はいただくお月謝すべてが「粗利」ですから、「粗利」が1年間に数千万円規模の商売、とお考えになると正しい理解をしていただけるでしょう。
粗利率によりますが、おそらく他業種だと年商数億円は下らないご商売と同じということになります。
私のような年商がそれほどいかない塾屋さんは、たいてい街の信用金庫とのお付き合いになります。
ですので、借りたとしても数百万円程度。だから、潰れたとしても何千万円の負債を抱えるような規模とはなりません。
また、個別指導塾スタンダードよりもはるかに大きな規模の学習塾はいくつもあります。
おそらくみなさまがお通いの大手塾は間違いなくそれに該当します。
そこが潰れるとなると、世の中を揺るがすような事態になりかねません。
仮に少し危うい状態になると、間違いなくその塾のメインバンクが即座に動きます。
経営に疎い方が倒産と聞くと、おそらく赤字になったので潰れたとお考えでしょう。
それは半分正解で、半分間違っています。
倒産するときは赤字になったときではなく、「キャッシュが枯渇したとき」です。
支払うべきおカネがないときに、倒産となります。
極端に言うと、当座の支払いに充てるおカネがあると、赤字でも問題ありません。
だから、銀行が即座に動いて当座の資金を用立てるのです。
また、大手であればあるほど、基本的に株式を公開するなどしてある程度キャッシュをはじめとした資産を潤沢に保有しています。
なので、ご心配いただくことはないです。
個人塾の場合、いきあたりばったりなザル経営をしていたり、自分の塾の今月末のキャッシュがどのくらいあって、先月の損益計算書がどうなっているのかなどをまったくわかっていない人がいまだに多いです。
そのような状態で経営するのは、まるで目隠しをして自動車を運転しているようなものです。危なくて仕方がありません。
経営者である限りは、数字に強くなくてはなりません。
これは自分や家族を守るだけではなく、自分の塾に通ってくれているお子さまや保護者さまのためでもあります。
さて、冒頭でお聞きしたことの答えをそろそろ書くべきですよね。
東京商工リサーチ社の発表によると、2023年の学習塾業界では休廃業や解散が113社ありました。
ところが、新設法人は何と519社もあります。
大手塾に勤めたあと独立する人よりも、おそらくまったくの異業種からの参入が多いと思われます。
そんなに甘い世界ではないのですが、果たして大丈夫なのでしょうか。
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