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【本要約】フロイト精神分析


2022/1/28

・無意識
 意識することができない、抑圧された欲望の領域
・言い間違い
 偶然ではなく、抑圧された欲望や感情がトリガー
・忘れる
 辛いことや不快なことから、自我を守るための防衛機制
・葛藤
 人は常に複数の欲望に引き裂かれ、活動している存在
・リビドー
 生の欲動 ( エロス ) と死の欲動 ( タナトス ) が対立

フロイトの、無意識についての理論を、人間の心についての便利なマニュアルとして読まない方がいい。フロイト思想を近代における徹底的な人間哲学のひとつとして捉える。

・人間の存在は、根本的に、性 ( エロス ) 的存在であって、意識や理性は、その使用人に過ぎない。
・人間の本質は、自分自身の「 意識 ( 理性 ) 」と「 エロス的欲望 」の相互関係にある。

人間存在は「 エロス的欲望 」に本質があるが、それは、生まれつきのものではなく、成長過程で形成される。人間の欲望・感受性・無意識の有り様は、成長の中で育まれてきた。

人間は、自分の欲望・感受性の「 形成の過程 」を意識できない、もしくは、忘れている。自分の欲望・感受性・身体性について、本質的に無意識である。

「 すべての生命過程は、究極的に物理学と科学によって解明できる 」というエルンスト・ブリュッケの信念に影響を受けた。そして「 感情・思考・空想といった精神活動を含む、すべての生命現象は、一定の法則によって厳密に決定される 」と考えるようになった。

無意識に在る
・心の奥底にある自覚していなかった自分の思考
・意識することがない心の奥底にある過去の記憶

無意識とは抑圧された欲望

無意識は2段階ある
・前意識:意識に浮上可能な思考
・無意識:意識に現れない思考

■抑圧
・嫌な感情や満たされない欲望を無意識の領域へしまい込むことで、心の平安を保ち、日常生活を送るための安全弁となっている、心の働きである。
・感情や欲求が生まれた直接の体験から離れ、新たに体験したことの記憶や観念と結び付いて、無意識から意識へと浮上する。

無意識が引き起こす錯誤行為
・言い間違いや勘違い
・うっかり忘れてしまう

■夢
・意識していない無意識の思考が、変幻自在に表現されたモノ
・抑圧されている無意識の思念が、自我による抑圧の壁を破って意識へと現れ出ようとしたモノ

夢は願望 ( 欲求 )の充足である。

「 トイレに行きたい 」という生理的欲求を夢を見ることで欲求を満たす。
現実では不可能な願望を成し遂げ消化する。

無意識は、快と不快を価値基準とする快感原則に制御されている。

人間の行為や態度、思考の根底には、必ず何らかの無意識の欲望が関わっている、その欲望の正体は性的欲望である。

フロイトの性的欲望の定義
・身体的な快感への欲望
・精神的な愛情への欲望
・自我の欲望を含む人間の広範な欲望
リビドー ( 欲動 )
・人間の活動源となる心的エネルギー
・人間の生のエネルギー

人間は快楽原則と現実原則という2つの対立的な欲動のせめぎ合いを常に抱えている。自己保存欲動によって、社会に適応して生きていこうとすれば、性欲動を抑える必要がある。現実原則に従い、社会的教育によって学んだモノを優先しようとする。性欲動は、現実原則に従おうとせずに、快楽原則に向かおうとする。

人間は、生きようとするエネルギー ( リビドー ) を持っているが、生欲動だけでなく、もとの無機物へ戻ろうとする死欲動 ( タナトス ) も存在している。リビドーとタナトスはせめぎ合いをしており、リビドーが何らかの理由で、せき止められれば、死へと向かう力が大きくなる。

死欲動
もともと無生物の状態から生まれた生命に備わっている、元の無機物の状態に還ろうとする本性


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