死と死生観について。思い出が『存在』になるって話
どうもjon-YAKITORYです。
100記事目でございます。だからと言って何をするわけでもござりません。
とても仰々しいタイトルがついていますが重くならずに書こうかと思っております。
ただ、センシティブな話題ではあるので、「死」に敏感な人はご注意ください。
僕は昔から「死」というものはよく考えています。
それは自殺したいとかそういうことばかりではなく、「死」ってなんなのかとか、今死んで何人が泣くかなとか、死にまつわる諸々を良く考えます。
北野武の『全思考』という本を読んだ影響もありますが、実家が仏教のお寺だからということも関係あるかもしれません。
仏教は関係ないですが、一つ妙に心に残っていることがあります。
僕の父親はヘンな父親でして、偏屈で何考えているのかよくわからない。
僕が小2~小3くらいの時にスピルバーグの『AI』を見させられたくらい変です。
アンパンマンとかドラえもんじゃなく『AI』て。
その『AI』の中のセリフで、子供のロボットである主人公がクマのぬいぐるみのロボットに
「50年って長いの?」
と聞くと、クマは
「あっという間さ」
と言うシーンがあるんですね。
シーンとしては本当に何でもない、さらっと流れるだけのワンシーンなんですが、
父親はやたらとそのシーンを取り上げてはマネをしたんですよね。
なんちゅう親父や。
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僕は5年位前に『GHOST』という曲を作ったんですよね。
その当時の僕の死生観の一つを表現した曲で、ニコニコ動画では『GHOST』が一番再生数が高いです。
自殺した主人公が死後、自分の存在が消されていたという物語の曲です。
つまり自殺した瞬間、生きていた証明が全てなくなったんですね。
で、人間の心が分かっていない死神が、「え?そっちの方が楽じゃない?自殺したんだから。噂とかされちゃうよりいいじゃん。」みたいに言うという。
可愛い絵と綺麗な曲調に騙されますが、意外と残酷な曲なのです。
なんでそんな曲を書いたかというと、まず自殺ってのはよくないなと。
良くないことをした人には罰が下ると仮定して、最も残酷な罰は何かと考えた時、それは自分にまつわる記憶が全ての人からなくなることだなと思ったんです。
誰かが思い出したり認知してると、それは「存在して」いますが、誰にも認知されなくなった時、本当の死が訪れるんです。
本当に怖いことは肉体の死ではなく、死んだ自分を気にかける人が一人もいなくなることなんです。
そういう罰を与えられ、極楽に行くこともなく煉獄に閉じ込められた子の話が、『GHOST』という曲なんですね。
実はこの曲を作って何年か後に、全く同じ思想のとある映画が公開されたんです。
そう、『リメンバー・ミー』です。
死後の世界が描かれた作品ですが、死後の世界の住人が消えてしまう唯一の原因は「現世の人に忘れられること」なんです。
もううわあああって思いましたね。おんなじこと考えてた人いたんやああ!!って。
僕が考えていた世界観を世界最高のクオリティとポップさで表現していて、嬉しいやら悔しいやらで頭の中は大忙しでした。
「この世とあの世で最も怖いことは『忘れられること』」という僕の考えは未だに変わっていません。
だから、お墓参りってすごく大事なんです。その行為によって故人を必ず思い出すからです。
思い出せば、その存在は消えない。つまり確かに"居た"ことになる。
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死というのは本当に不思議なもので、僕の周りでも奇跡のようなタイミングで亡くなっていく場合が結構多い。
親戚や家族一同が集まる機会があったその何週間か後に亡くなったり、何かを見届けてから亡くなったり。
偶然にしてはそういうことが多い。なんせ昔飼ってた犬ですらそうでしたから。
もう歩けなくなってずっと弱々しく鳴いていましたが、夏に家族がそろって全員にあった後、何日かで亡くなりました。
こういう体験があると、「死」って何なんだろうと思わざるを得ないですよね。
鬱的な意味でなく、色んな角度で何だろうって思うんです。
答えなんてなかなか出ませんけどね。
でも一つ言えるのは、「死」は終わりじゃないってことですよね。
誰かに思い出がある限り、そこに"ある"し、"いる"。
本人はどうなるかわかりませんが、いる限りは第二の何かがあるはず。
でも、それって本人の想像力次第なのかなとも思います。
肉体がなくなったあと、想像力次第で何にでもなれますし何処へでも行けるわけです。
それをお浄土や天国などと言うのかもしれませんが、僕は勉強不足なので偉そうなことは言えません。
というわけで、僕の現時点での死生観でした。悲観的ではないです。
今日はこんなもん?
曲も聞いてみてね↓
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