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ルフィ名言Vol.72「かっこいい」

物語と名言

”キャンドルサービス”に捕らえられたゾロたちを助けるために、Mr.3と戦うルフィ。時間が経つごとにロウによって体が固まってしまうゾロは、「固まるんならこのポーズがいい」と、既に助かったかのような余裕を見せる。Mr.3も、「そんなに頼もしい男には到底見えんガネ」と不愉快をあらわにする。

いきなり、”キャンドルロック”で足を捕らえられるルフィだが、「おお、ちょうどいいじゃん」と、捕まった足のロウを利用して、”ゴムゴムのトンカチ”によって、”キャンドルサービス”の柱を破壊する。しかし、柱がなくなっただけで、ロウの霧を撒く部分が近づいただけで、状況は悪化してしまう。そこで初めて”ろう人形”にされると知ったルフィは、改めてセットを破壊しようとするが、3人はもう動けなくなっていた。ルフィを援護するウソップが”火薬星”を撃つが、爆弾人間であるMr.5に食べられてしまう。

ルフィはセットを破壊するために攻撃するが、Mr.3の"キャンドルウォール"によって妨害される。再び"キャンドルロック"を仕掛けられ、今度は腕をロックさせると、それを利用して、ロウの壁を破壊し、Mr.3をぶっ飛ばした。

邪魔がいなくなったが、ルフィは「どうしよう、俺、お前ら助けたくねェ」と、ミス・ゴールデンウィークの絵の具を使った能力”カラーズトラップ”『裏切りの黒』によって、裏切りたくなるよう暗示されていた。ビビは裏をかき「絵の具のサークルから決して動かないで!!」というと、裏切ルフィは「・・・いやだ」と、マークから移動し、改めて助けようとすると、『笑いの黄色』を背中に塗られ、とにかく笑ってしまう。そこに、Mr.5に追われていたウソップ・カルーがやってきてルフィにぶつかると、その弾みで絵の具が薄れ、暗示が解ける。しかし今度は『闘牛の赤』によって、地面に書かれたマークに攻撃してしまう。

戦いの相性が悪すぎる相手に、ルフィのパワーは空回りしてしまう。仕上げに、背中についた『笑いの黄色』に『悲しみの青』をまぜて、『なごみの緑』を塗られ、ルフィはミス・ゴールデンウィークと「お茶がうめェ」と和む。その姿を見ても、ナミとゾロに焦る姿はない。

Mr.5に追われるウソップたちは、ルフィの元に駆けつけると、既に4人は固まっており、ルフィが怒りに震えな震えながら「お茶がうめェ・・・」と和んでいる。そこに、Mr.5が現れ、ウソップは”火炎星”を放つと、ルフィに当たってしまい、Mr.5の究極能力”ブリーズ・ブレス・ボム”がウソップを直撃する。

目が覚めたルフィは「一人だって死なせてたまるか!!!」と立ち上がる。しかし、「てめェが怒ったところでもう仲間たちはこの通り」と笑われると、

「だから何だ!!まだ生きてる!!!」

と諦めていないルフィ。そこに、ぶっ飛ばされたMr.3が、"キャンドルチャンピオン"というMr.3の最高美術を纏い現れる。その姿を見たルフィの名セリフ。

「かっこいい」                  出典:ONE PIECE/尾田栄一郎 集英社

「認めてる場合か!!戦え!!」と突っ込まれるルフィだった。

名言の本質

今回は、名言そのものには意味はありません(笑)なので、意味ではなく本質に注目していきます。
今回の一連の流れが、ルフィ達の信頼関係がよく伝わってくるものでしたが、逆に言えば、「ルフィがどうすることもできなかったら仕方ない」ということなんだろうと思います。
例えば、サッカーのPKで、こいつが外して負けるなら仕方ないということがあります。もちろんルフィは船長ですし、当然かもしれませんが、そういう信頼関係ができていて、ルフィでダメならダメと受け入れているところに、潔さを感じます。

そして、仲間がろう人形になってしまい、絶体絶命の中にあっても、敵の姿に「かっこいい」と言えてしまうのは、ルフィに余裕があり、仲間を助けられるという確信が裏にあります。
人は、追い詰められた時に、焦って余裕がなくなったり、諦めたりしてしまうものです。そういう時に、本音が出たり、真価が問われると言いますが、そこで敵を「かっこいい」と言えてしまう余裕と確信が、ルフィにはあります。

『HUNTER×HUNTER』のメルエム曰く、人の呼吸を乱すのは「欲望と恐怖」ということですが、追い詰められた時の心にあるのは「恐怖」です。「死」「失敗」「仲間を失うこと」など、恐怖心を抱くことで萎縮してしまい、うまくいかなくなります。恐怖を攻略することは簡単ではありません。人類を悩ませ続けるほどのものだからです。恐怖を攻略するコラムを書いたら、論文クラスの長さになりそうですが(笑)、簡単に言えば、恐怖を受け入れることや自分を絶対的に信じること。そして、判断に責任を持ち、後悔しないということです。

言うのは易しかもしれませんが、ルフィをかっこいいと思えて、そうなりたいと思えるなら、実際にやってみることはできるのではないでしょうか。

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