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コードギアス名言Vol.28「例えば、日本人を殺せって言ったら・・・」

物語と名言

ゼロの仮面を取り、ルルーシュとしてユフィと話す二人。
「行政特区日本」は、自らの名前を地位を賭けたものであり、ナナリーの為であった。
ルルーシュも、ナナリーの為にゼロになった訳で、立場が違い、行動は違ったものの、思いは同じだった。その無茶な行動に、

「馬鹿だよ、君は。大馬鹿だ。しかし、無茶なやり方なのに、結局全てを手に入れてしまう。」
「考えてみれば、君はいつも副総督や皇女殿下ではなく、ただのユフィだったな。」
「ただのユフィなら、協力してくれる?」

真剣な眼差しにルルーシュは、色んな思いを飲み込み、

「君は、俺にとって最悪の敵だったよ。君の勝ちだ。」
「この行政特区を生かす形で策を練ろう。」

ルルーシュは、自らの負けを認め、対等な立場でユフィを手を結んだ。

安心したユフィは、「私って信用ないのね。脅されたからって、私がルルーシュを撃つと思ったの?」と聞くと、ルルーシュは答える。

「あぁ、違うんだよ。俺が本気で命令したら、誰だって逆らえないんだ。俺を撃て。スザクを解任しろ。どんな命令でもね。」

冗談だと思って笑うユフィに言った、今回の名セリフ。

「本当だよ。例えば、「日本人を殺せ」って言ったら、君の意思とは関係なく・・・」

その言葉を放った瞬間、ルルーシュの意思とは関係なく、ユフィにギアスが掛かってしまう・・・。

名言の意味

今回の名言に関しては一言しか言えません。それは、「不用意なことを言ってはいけない」ということです。コードギアス史上、最も不用意な言葉であり、ルルーシュにとっての一番の失言です。不運にもそのタイミングでギアスのオンオフができなくなり、意図せずユフィに「日本人を殺せ」というギアスを掛けてしまいました。抵抗を見せたユフィも、ギアスに従い、ギアスの恐ろしさをまざまざと突き付けられました。そして、コードギアスでも一番の悲劇が起こってしまい、「虐殺皇女」が誕生してしまうのです。

「ギアス」の能力のことを言ったとしても、通じないと思ったから、たとえ話をしてしまった訳ですが、ルルーシュにも思いもよらない事態を引き起こしてしまいます。

このようなことは、身近なところでもありますよね。なんてことない言葉で誰かを傷つけたり、見覚えがないのに彼女が出て行ってしまったり・・・。大抵のことは、相手のことを理解していなかったり、背景を知らなかったり、自分の言動によって相手がどんな気持ちになるか、わからないから、知らないうちに傷つけてしまうものです。

人の気持ちを理解することはできません。でも、思いを馳せることはできますよね。それを忘れずにいたいと思います。

不用意な行動や悲劇によって、物語は面白くなる

ルルーシュも、わざわざ「日本人を殺せ」なんて言わなくても、「おっぱいを見せてくれ」くらいにしておけば、こんなことにはならなかったのに(笑)
ただ、この悲劇がなければ、悲劇は生まれることはなく、『コードギアス』という名作が生まれることはなかったでしょう。つまり、見方を変えれば、不用意なこと口走ってしまい、悲劇を引き起こしてしまったからこそ、「神アニメ」になったとも言えます。

実際に、悲劇が起きたりハプニングが起こることは大変だし、向き合うのは辛いですが、そこと向き合って乗り越えていく先に、大きな感動があったり、「神アニメ」とされるような人生にできるんだと思います。
『コードギアス』はある意味、ルルーシュが自らの運命や悲劇と向き合い、挫折し絶望して行きながらも、乗り越えていく様を描いた物語と言えます。だから面白く、「神アニメ」だと言われているんだと思います。

このルルーシュといユフィのやり取りは、物語でも重要なポイントなので、もう少し刻んでお送りします。

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