仲村 次朗
偶然が世界に
蠢く速度
飛ばない鳥
――夢だから、猶生きたいのです。 あの夢のさめたように、 この夢もさめる時が来るでしょう。 その時が来るまでの間、 私は真に生きたと云える程 生…
梅雨空を林檎を背中に減込せ __つゆそらをりんごをせなにめりこませ 赤くしてりんごの無罪且つ無罪 __あかくしてりんごのむざいかつむざい
向日葵の首かたくして花の影 私す私の名前発つ烏
露草やすべらす舌と余すもの 露草や忍びの猫の鳴き処 露草や漕ひでいつかの膝枕 露草や重ねし嘘も無垢の艶 ほつと落葉暈取る遠く鳥の声
はたらいて、はたらいてんのに、 なんにもはたらいていないよね 春にくすむ食堂から聞こえてきたため息は わかっているくせに かさねたつもりで、あかるくしたとこで、…
桜咲くはじまってもまだいないのに 桜散る写真に撮られた人の今 雲雀鳴くたくさん読んだ午後の目に
静かにたへてラムネの栓は透けてなほ
割ってしまえばふたつはふたつ落花生 落花生揉まれるだけで剥ける皮 落花生つぶやいてなほ消せぬ実は 落花生味のせぬ実は殻ばかり 落花生摘む手のうちの労働歌 落花生…
2019年7月1日 11:21
――夢だから、猶生きたいのです。 あの夢のさめたように、 この夢もさめる時が来るでしょう。 その時が来るまでの間、 私は真に生きたと云える程 生きたいのです。 あなたはそう思いませんか。 (芥川龍之介「黄梁夢」1917.10)――僕の右の目はもう一度 半透明の歯車を感じ出した。 歯車はやはりまわりながら、 次第に数を殖やして行った。 僕は頭痛がはじま
2024年3月29日 21:43
梅雨空を林檎を背中に減込せ__つゆそらをりんごをせなにめりこませ赤くしてりんごの無罪且つ無罪__あかくしてりんごのむざいかつむざい
2024年2月17日 06:16
向日葵の首かたくして花の影私す私の名前発つ烏
2023年9月22日 10:24
露草やすべらす舌と余すもの露草や忍びの猫の鳴き処露草や漕ひでいつかの膝枕露草や重ねし嘘も無垢の艶ほつと落葉暈取る遠く鳥の声
2023年4月27日 00:28
2023年4月23日 05:34
2023年4月23日 05:30
2023年4月23日 05:26
2023年4月23日 05:24
2023年4月17日 12:32
2023年4月15日 12:48
はたらいて、はたらいてんのに、なんにもはたらいていないよね春にくすむ食堂から聞こえてきたため息はわかっているくせにかさねたつもりで、あかるくしたとこで、まったくひろがりもしないよね誰か歌にしてくれないかな右車線に降り口のあるどでかいばかりの環状線わかってるくせに誰?てラインにいまだこだわりすぎてくりかえすパターンに思うことはたくさん、もうたく
2023年4月14日 22:14
桜咲くはじまってもまだいないのに桜散る写真に撮られた人の今雲雀鳴くたくさん読んだ午後の目に
2023年4月14日 22:08
2023年4月9日 04:44
2023年4月9日 04:30
割ってしまえばふたつはふたつ落花生落花生揉まれるだけで剥ける皮落花生つぶやいてなほ消せぬ実は落花生味のせぬ実は殻ばかり落花生摘む手のうちの労働歌落花生歯軋りと変へらぬ味に
2023年4月1日 00:19