仲村 次朗

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デヴィッドボウイと季節

――夢だから、猶生きたいのです。   あの夢のさめたように、   この夢もさめる時が来るでしょう。   その時が来るまでの間、   私は真に生きたと云える程   生きたいのです。   あなたはそう思いませんか。   (芥川龍之介「黄梁夢」1917.10) ――僕の右の目はもう一度   半透明の歯車を感じ出した。   歯車はやはりまわりながら、   次第に数を殖やして行った。   僕は頭痛がはじまることを恐れ、   枕元に本を置いたまま、   0.8グラムのヴェロナァルをのみ

    • 二つのリンゴ

      梅雨空を林檎を背中に減込せ __つゆそらをりんごをせなにめりこませ 赤くしてりんごの無罪且つ無罪 __あかくしてりんごのむざいかつむざい

      • 私す

        向日葵の首かたくして花の影 私す私の名前発つ烏

        • 露草

          露草やすべらす舌と余すもの 露草や忍びの猫の鳴き処 露草や漕ひでいつかの膝枕 露草や重ねし嘘も無垢の艶 ほつと落葉暈取る遠く鳥の声

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