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毒親育ちの子育て①~保育園しぶり

日曜日の夜、
我が子が保育園を明日お休みすると言った。
ここ2週間程、我が家はこれにびくついていた。

なだめすかし、怒り、早く迎え行くと言っても、
先生が怖くて嫌だと言う。

給食の時間と帰りの会のような
じっと座って待つ、先生の指示を受ける際に
ここ3週間程立ち歩いたり、
先生を意識しながら悪事を働くらしい。

先生方は少ない人数で
大勢の5歳児を見てくださっていて
対策が思い付かず困っていて
面談をしましょうと言われている。

今年に入り平日はほぼ毎日少しだか私と勉強し
土曜日には塾に入り始めた。
そこでもボイコットしていて、
勉強でかなりのストレスがかかっているのだろう。

夫婦で毎夜話し合いの時間をもち、
教育書にはこうあったとか、これが良いのではと
試行錯誤したが効果はなかった。
我が子の保育園しぶりは2週目には毎日だったし
保育園での様子も同じだった。

昨日、夫の親族と交流する機会があった。
小さな子どもはうちだけだ。
そこでは我が子にとっての叔父、叔母が、
我が子を注意するシーンもあった。
夫の親族は温かく穏やかで懐深く素敵な人たちで
注意は短く的確で分かりやすい。

帰りたがらず、親族の家にも寄って、
ご機嫌で帰宅した我が子が夕飯の時、
明日も保育園行きたくないと言ったのだ。

夫と私はまたいつものように我が子に話しかけた。
全く効果なく、抱き締めさせてもくれない。
逃げて目も合わさない。
何とか我が子を抱き止めて膝に乗せ
お話をすると泣きじゃくって嫌だ嫌だと言う。

その時、何故かその時に、
私は考えもしてなかったことを我が子に言った。

『これからママが言う話は
あなたが10歳になっても大人になっても
結婚してもママが死んでも
絶対に忘れないで欲しい話なの。
一度しか言わないから、しっかり聞いて頂戴。』

息子はすっと泣き止んで私の目をしっかり見ていた。

叔父さんや叔母さんみたいな大好きな人も
あたなを叱ったでしょう。
でも2人ともあなたを大好きなことは分かるね?

ママもパパもあなたを、叱る。
でもいつも大好きなの。どんなあなたでも。

先生は悪いことをしたら叱る。
でもあなたのことが叱ってる時も大好きなの。
あなたや、お友達、みんなのこと好きだから、
立派な小学生のお兄さんになるために、
怪我しないように、
皆がニコニコしていられるように、
危ない時にだけ叱ってくれるの。

それが先生の、お仕事なの。

パパは◯◯のお仕事、ママは◯◯のお仕事、
塾の先生も、勉強を教えて、
ダメなの時は注意することがお仕事なの。
あなたのことは大好きなの。

あなたのことを大好きな人は
皆あなたに叱ってくれる。怒ってるんじゃない。
嫌いだと言ってるんじゃない。
ずっとずっと、あなたといてくれる人たちなの。
あなたが困ったら助けてくれる人たちなの。

どうでもいいと思っている人は
何も言ってくれないの。
道で悪さしても叱らない。でも、
あなたが転んで怪我しても助けてくれないの。

これから先大人になっても
あなたが嫌な気持ちがする話を
誰かにされるかもしれない。
叱られるかもしれない。
でもそれは、あなたのことは大好きで変わらなくて
あなたがしたこと、その行動に叱るの。
あなたが愛されているのは変わらないからね。

息子はじっと聞いて、
もう保育園行かないと言わなかった。

翌日の朝、
夫からすれば意を決した表情の我が子は
保育園に送る私に、1度も行きたくないと
言わなかった。

諦めたのかもしれない。
どんな自分でも
愛されるんだと思ったのかもしれない。
先生には嫌われていなかったのだと安心したのかもしれない。

昼間の悪事は変わりなかったようだったが
保育園には嫌がらず行って、
一歩前進した。

毒親育ちゆえに、母からされて嫌なことを
しないようにと考えてしまう。
でも、我が子は私じゃない。
あの子にとってどうか、を考えないといけない。

自己肯定感を高めてあげたくて
愛されているといつでも実感して欲しくて
だいぶ甘やかしたのかもしれない。
『躾と愛情の狭間で悩むことがる』
と友人に言ったら、分からないというような表情を
されたことを思い出した。

我が子はしっかり自己肯定感がついた。
その分、家と外との違い、
親と、先生や親族等の他人との違いが
ないのかもしれない。

毒母や私のように、境界線がないのかもしれない。

母が自分の不幸を私のせいだと思ったように、
母がありとあらゆる罵声と虐待を私にしたように。
自分と他社との境界線。
親子であっても家族でも自分と他者は違う。
他者は自分の思い通りには、ならない。

やっと私も母と境界線をひくことができ
徐々に他人ともバンデリーを確立できるように
なっていたと思ったのに。
毒母のように、私を虐げコントロールする
男性や仕事関係者に対して、
しっかりNOと言えるようになったと思ったのに。

毒母のようにコントロールする側としての
母親像に恐怖があって、
そうなってはいけないとの一心で
我が子の言いなりになり、
その結果、我が子が親をコントロールし、
このように大人は自分にコントロールされるものだと
思ってしまったのかもしれない。

赤ちゃんの時から
食べ物やミルクをもっと欲しいと欲しがるのを
量を親としてコントロールし、
止めさせる時は泣きわめいても何でも
断固拒否しないといけないらしい。
赤ちゃんの時、泣くのをやめさせたくて
早く寝て欲しくて欲しがるだけ
あげてしまっていたその連続の、結果かもしれない。

我が子には、
しっかり外での振る舞いを教え、
素晴らしいあの子の特性が社会の中で活きるように
導いてあげたい。

私は毒親になることを恐れない。
私がなるわけが絶対にないのだから。
私は私の母と同じではない。
全く違う人間だ。
我が子も私ではない全く違う人間なのだから。
しっかりと自分と我が子の違いを理解して
我が子が理解しやすいアプローチで
自信をもって我が子をしっかりと躾たい。

今度は勉強について
我が子にしっかり伝えたい。
その意味、その利益、その楽しさ。
子どもは何でも吸収するが、スポンジじゃない。
心があって気分があって人格がある。
我が子なりにどう解釈するか
大人の私が、親として、考えてやるのだ。

結果はすぐ出ない。
でも今すぐに、じっくりゆっくり向き合おう。

子育てはクリエイティブでアートだ。

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