都竹淳也

岐阜県飛騨市長の都竹淳也です。1967年飛騨市古川町生まれ。斐太高等学校、筑波大学社会…

都竹淳也

岐阜県飛騨市長の都竹淳也です。1967年飛騨市古川町生まれ。斐太高等学校、筑波大学社会学類卒業後、岐阜県職員を経て、2016年から飛騨市長に就任。「元気であんきな誇りの持てるふるさと飛騨市」づくりを目指し、現在2期目の市政に取り組んでいます。

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最近の記事

男根を模した縄文時代の祭具「石棒」をめぐる飛騨市の取り組み〜文化財のオープンデータ化

縄文時代の祈りの道具「石棒」をめぐる飛騨市の取り組みを岐阜新聞で紹介していただきました。SNSでも話題になっています。ぜひお読みいただきたい記事です。 石棒プロジェクトのきっかけこの石棒の取り組み、もともと飛騨市宮川町の「みやがわ考古民俗館」をもっと注目を集めることができないかということで、市の学芸員の発案で始まりました。 この民俗館、飛騨市役所から車で30分余、富山県境からの方が近いという旧宮川村エリアにあります。今は人口600人ほどの地域です。ここに旧宮川村が30年ほ

    • コロナ禍のリスクコミュニケーション

      新型コロナ第四波の感染拡大が顕著になってきた頃から、飛騨市の相談窓口への相談内容が少し変わってきています。これらはホームページでも公開していますが、ストレスが高まっていることがわかるものが増えてきました。 この大型連休後も、県外の方に移動自粛メッセージを出してほしいという内容の問い合わせが入りました。その文中にはこんな記載があります。 「このGWは数多くの県外ナンバーの車を見かけ、緊急事態宣言はあってないようなものとなっています。こちらは自粛を求められて日々生活しているの

      • 全国一斉学校休校への対応のドキュメンタリー(2020.3.1のFB投稿)

        2020年2月27日(木)、新型コロナの感染が少し目立ち始めた頃、新型コロナウイルス感染症対策市町村長会議が県庁で開催されました。夕方終了し、当時まだ岐阜市内にあった自宅アパートで妻、次男と夕食をとり始めてまもなく、6時過ぎにニュース速報が流れ、公立小中学校・特別支援学校の臨時休業要請があったとのニュース。「はあ??」と絶句。そして、長い夜の対策が始まったのでした。政府発表後の夜のドキュメンタリーを記録として残しておきたいと思います。 <18時過ぎ>県庁での新型コロナウイル

        • 人を思いやる(2020.5.5のFB投稿)

          この記事にあるデザイン、市の職員が個人的にFacebookに掲載したものが思わぬ話題を呼んだものです。 本来、道路運送車両法12条で、使用の本拠地が変わった場合には15日以内に変更登録の申請をしなければならないことが定められており、罰則もあります。 なので、違う地域のナンバーのままであることは違法なのですが、一定期間の人事異動などでの赴任や一時的な滞在のような方がそのまま利用されていることが多いのが、飛騨市に限らず全国的な実態で、このデザインも重宝されている方が多いようで

        男根を模した縄文時代の祭具「石棒」をめぐる飛騨市の取り組み〜文化財のオープンデータ化

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        • コロナ禍で考えたこと
          3本

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          岐阜新聞「素描」全8回分をまとめました(2018.2)

          岐阜新聞で40年以上続いているコラム「素描」。2018年1〜2月の日曜日分を書かせていただきました。全8回分をまとめました。 第1回「『君の名は。』聖地巡礼と飛騨市」(2018年1月7日) 第2回「古川祭と飛騨古川のまちづくり」(2018年1月14日) 第3回「カミオカ」世界の宇宙物理学をリード」(2018年1月21日) 第4回「飛騨市は地域資源の宝庫」(2018年1月28日) 第5回「シンガポールに学んだこと」(2018年2月4日) 第6回「障がい児の親として」

          岐阜新聞「素描」全8回分をまとめました(2018.2)

          梶原拓前知事を悼む(2017.8.30のFBノート)

          梶原拓前知事が亡くなられた。ただただ寂しく、悲しいの一言である。 梶原さんには、県職員時代、1999年4月から2005年2月までの5年10ヶ月、秘書として直接近くでお仕えした。県庁でのこと、出張先、車の中、知事公舎でのこと、思い返すと、様々な場面が走馬灯のように蘇る。 常に全力で、いつも岐阜県のことを考え続けておられた。手抜きもなければ、妥協もなかった。60代後半とは思えないほどのエネルギーで仕事をされた。何より、とにかくよく勉強される方だった。東京へ出張すると、本屋へ立

          梶原拓前知事を悼む(2017.8.30のFBノート)

          障がいのある次男の誕生日に寄せて(2017.5.6のFBノート)

          今日5月5日は次男将乃介の13歳の誕生日でした。GW中の「こどもの日」で、毎年祝日なので、いつもささやかに家族でお祝いするのですが、今年は私のGW中の行事が多く、長男も部活だなんだと忙しいこともあって別々です。 うちの次男は、知的障がいと自閉症を合わせ持つ、最重度の障がい児です。岐阜特別支援学校中学部の1年になりましたが、発語はなく、トイレなど身辺自立も覚つかず、字の意味もわからず、もちろん読めず、書けず、コミュニケーションが極めて取りづらい子どもです。色々と大変ですが、体

          障がいのある次男の誕生日に寄せて(2017.5.6のFBノート)

          リーダーというもの(2016.11.3のFBノート)

          ファイルを整理していたら、2年前、岐阜県職員時代の2014年の夏頃に書いた小論が出てきました。もっと書き足して推敲しようと思っていて、そのままになっていました。「未完成」ですが、書き足す時間もないので、このままだとパソコンの中に眠らせておくことになります。しかし、それも惜しい気がするので、ノートに残すことにしました。読み返してみると、基本的な考え方は今も変わりがなく、2年前の自分に改めてリーダー論を教えられたような気がしました。1万5千字くらいあります。長大なものですが、興味

          リーダーというもの(2016.11.3のFBノート)

          地域の商業振興とは~これからの産業政策のあり方(2015.1.8のFBノート)

          最近、商業振興という話題で人と話をする機会があった。 地方自治体で産業政策に携わった経験のある者であればある程度わかることであるが、商業振興は極めて伝統的な分野であり、どの自治体でも多かれ少なかれ取り組みがなされている一方で、これほど手詰まり間のある分野もない。政策にイノベーションはほとんどなく、旧態依然とした取り組みが繰り返され、担当者自身が割り切れないものを抱えたまま仕事をしていることが多い。 私自身は、飛騨古川の商店街にある自転車店に生まれ、店舗兼住宅の自宅で育った

          地域の商業振興とは~これからの産業政策のあり方(2015.1.8のFBノート)

          人口減少をどう思うか。(2015.5.30のFBノート)

          5月27日に地域人口学研究会を立ち上げました。ずっとライフワークとして取り組んできた人口の問題について、県職員という立場を超えて、いろいろな方々と問題意識を共有し、勉強していこうという会です。 当日開催した第1回目の研究会では、相棒の清水浩二くんが全体的な概論を、私が出生動向についての発表を行ったのですが、清水くんの発表に対する質疑応答の際に質問が出ました。 「人口減少はいいことなのか、悪いことなのか。どちらの立場をとられるのか。」という趣旨のご質問でした。これは大変重要

          人口減少をどう思うか。(2015.5.30のFBノート)

          部下を生かす上司の心構え~新任係長級研修で行った講義から(2014.12.6のFBノート)

          私も自分の組織を持ち、部下という職員を持つようになって8年になりますが、組織の運営について考えない日はありません。私は3年前から県職員研修所の特任講師を拝命し、新任課長補佐級研修などで現場の部下指導論の講義を持たせてもらっているのですが、たまたま、先日、ある会合の際に、組織マネジメント論になり、講義の際の内容を話す機会がありました。この際、ここにノートでまとめてご紹介したいと思います。 この研修で話したのは、全部で6つの「部下を生かすための上司の心構え」です。特に、一番最前

          部下を生かす上司の心構え~新任係長級研修で行った講義から(2014.12.6のFBノート)

          地方“行夢員”のための仕事術13箇条(2014.12.5のFBノート)

          ギフチョウサロンで講演を頼まれ、お話ししたプロジェクトマネジメント術(仕事術)13箇条です。今年前半に名古屋市での研修会の際につくった8箇条を大幅に増強・改訂しました。私たち公務員が仕事で、夢や思いを実現するためには、それを通していく技術が必要です。上司や庁内の人たちが納得してくれるだけの企画を出し、世の中にも受け入れられるメッセージを発する必要があります。 この13箇条は、それを成し遂げるための、普段からの心構え、技術習得につながる姿勢をまとめたものです。私自身が、これま

          地方“行夢員”のための仕事術13箇条(2014.12.5のFBノート)

          議会答弁を書く(2014.3.6のFBノート)

          県議会の一般質問が始まりました。議会の対応は、県によっても市町村によっても、あるいは首長によっても大きく異なるものですが、岐阜県の場合は、事前に質問の内容をいただき、担当課が答弁原稿を書き、知事や部長まで夜遅くまで協議して内容を詰めていくというパターンです。 私は今年こそ少ないものの、ここ10年ほどは、議会答弁を書く機会が多く、おそらくこれまでに知事答弁で80~90本、部長答弁まで入れると200本近く書いているのではないかと思います。役所に勤める者にとって、議会の対応は大変

          議会答弁を書く(2014.3.6のFBノート)

          ”邪道”の大切さ~当初予算発表を迎えての雑感(2014.2.14のFBノート)

          26年度の当初予算の発表の時期を迎えました。この時期、いつも予算について思うことがあります。 県の予算編成は秋口から始まります。9月頃から仕込みに入り、10月に要求し、その後、財政課長から総務部長、副知事、知事と協議を経て、2月上旬に決まっていきます。どこでもこんな感じだと思いますが、このスケジュールだと次の年にやることを前の年の夏頃には固めていかないといけないことになります。 つまり、予算の執行が年度の途中から後半になる場合、1年~1年半も前に考えたことをやらないといけ

          ”邪道”の大切さ~当初予算発表を迎えての雑感(2014.2.14のFBノート)

          小学校6年生の時の先生を囲んでの同窓会(2011.6.19のFBノート)

          今週末は古川小学校6年生の時の担任の先生を囲んでの同窓会を、下呂の水明館で行った。小中学校の同窓会では初めての泊まりである。10名が参加し、夜遅くまで、呑んで語って、温泉につかって、大変楽しい時間を過ごすことができた。 話が持ち上がったのは昨年の秋で、先生が75歳を超えたということで、一度お元気なうちに同窓会をやろうということになったのがきっかけである。打ち合わせと称しては、幹事一同で飲み会を繰り返し、そのうちに、どうせなら泊まりでじっくりやろうじゃないかということになり、

          小学校6年生の時の先生を囲んでの同窓会(2011.6.19のFBノート)

          親の仕事(2011.4.12のFBノート)

          2月に亡くなった同期の友人を偲ぶ同期会があった。早いもので49日になり、法要が行われたことを機に開催された。会の席上で、ご自宅へ奥さんを訪ねた友人の話を聞いた。お参りに行った方がよいものなのかどうか、みんなで思案していたのだが、奥さんはぜひお参りにきてほしいと言っているという。彼には小学校6年生の男の子が一人いたのだが、奥さん曰く、「お父さんがどんなにすごい人だったかを職場の友人の方々から話してあげてほしい」とのことだった。 お父さんを尊敬していてほしい、お父さんのようにな

          親の仕事(2011.4.12のFBノート)