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22.久しぶりのバイト生活(イタリアンと深夜のバイト)

留学から戻ってきて8ヵ月ほど、ほぼ無収入の状態が続いていました。
毎月のローン返済と生活費で貯金を食いつぶしている状況です。
料理教室を始めたからと言って、すぐにサラリーマン時代のような収入が得られるわけでもなく、しばらくは悶々としていましたがついにアルバイトをする決心をします。


とりあえずバイトしてみる

イタリア料理教室は私の好みでマンツーマンレッスン制を取っていました。
料理を美味しいと思う感覚は個人的な好みにも左右されます。
一般的な料理教室では万人受けする味を目指すものですが、私はそうはしたくなかったのです。

そしてそれは今でも同じ。
イタリアでやっている料理教室でも参加者の好みや体質に合わせ、この先もずっと作ってもらえるようなレシピで構成しています。

また、マンツーマンだとたとえば会社で急な案件が入り30分遅れなどフレキシブルに対応できます。
これもやはり自分が働いていた時、あればいいのにと思っていたサービスで取り入れたかったのです。
レッスン料も高額にはしたくなく、OLが毎週通えるような金額設定にしていました。

こんな感じでやっていたので、そもそもそんなに稼げるスタイルではなかったのです。
ただ、料理教室を続けたかったし会社員に戻るつもりはなかったのでアルバイトでもするかと思っていたところ、近所でレストランのホール募集の張り紙を見つけました。

イタリアンレストランのホール

そのレストランは、芝浦運河に面したテラスやバーカウンターのあるなかなかステキな空間でした。
イタリアンレストランと銘打ってあるものの、シェフはイタリアでの経験があるわけでもなく、どちらかというとボリューミーなランチがウリのお店です。

私は飲食店で働いた経験はほとんどないに等しく、しかもすでにアラフォー。
それでもオーナーが、イタリア留学経験があるということと家が近いというところを気に入って雇ってくれました。

浜松町、芝浦のビジネス街に近く、ランチの混みようはものすごかったです。
ホントになんでもすごく美味しくて、野菜もたっぷり摂れるようなランチメニューにしてあったので人気が出るのも当然です。
忙しいホールで慣れない私は、伝票は間違えるしオリジナルなサービスをしようとするし、フロア主任からは全く良く思われていないのが自分でもよく分かりました。

でも、ディナー営業はわりとのんびりしていたので、シェフと料理の話をするのが楽しかったです。
足りないイタリア食材があると私の家から持って行ったり、イタリア語の料理雑誌を貸してあげたりして。

ただ、とにかく立ちっぱなしでハードなのと、飲食店のバイトってホントに時給が安いのですね。
サラリーマン時代の収入にはほど遠く、もっと時給の良いところに移ろうかなと思っていたら、今度は竹芝桟橋で夜中のバイト募集を見つけます。

フェリーのチケット売り場

竹芝桟橋から夜に出て東京の島々に翌朝に着く大型フェリーがあるのですけど、そのチケット売り場でアルバイトをすることにしました。
イタリアンレストランより時給がだいぶ高かったのです。

フェリーの出航時間というのは、一応決まってはいるものの、海のコンディションによって変更が多いことをご存じですか?
出港地の状況だけでなく、寄港地の天候や波の様子もかんがみて決定されます。
場合によってはキャンセルになり出航しないこともありました。
そんなときは購入済み乗船券の払い戻し対応です。

そのため、バイトの終わる時間もまちまちになります。
深夜に及ぶうえ終わり時間も見えないからバイト代が高く設定されていたのかもしれません。

夜の竹芝桟橋。
出港の時間が近づくと多くの乗船客がチケットカウンターに並びます。
単純にチケットを売っていくだけかと思いきや、待つことにしびれを切らした客とのやり取りはわりと殺伐としたものになりました。
中には怒鳴り出す人もいたりして。
それは研修で聞いてはいたのですが、本当にそんな様子だったので驚きました。

イタリアンレストランで11時から15時のランチ営業をこなし、いったん家に帰り17時から夜営業へ。
それを途中で切り上げ、今度はフェリーのチケット売り場で21時から24時ごろまで働くのです。
すごく疲れるけれど、そのわりに実入りが少ない。

こんな生活を2ヵ月ぐらい続けていたところ、友人から派遣会社への登録を勧められます。
フルタイムで働くのは嫌だなと思っていたのですが、パート仕事の大変さを身をもって経験している真っただ中です。

さっそく登録しました。

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