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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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読むと止まらない!直木賞作家一穂ミチさんの『スモールワールズ』が教えてくれたこと

スモールワールズという本を読みました。著者は、一穂ミチさんです。この度直木賞を受賞された作家さんです。スモールワールズは受賞作ではないのですけど、すでに多くの賞に輝いていました。そこで読んでみたのです。

一穂ミチさんは、BL(ボーイズラブ)小説家です。本書はその要素は少しあります。ですが、ストーリとして引き込まれる内容だと思います。

6つの人間模様を書く短編ストーリー

本作品は、以下の6つの短編集のようにか書かれています。どれも魅力的なストーリーでした。

  • ネオンテトラ

  • 魔王の帰還

  • ピクニック

  • 花うた

  • 愛を適量

  • 式日

4つの短編ということも知らず、全部つながっているものと思ってましたが、途中でわからなくなりました。そう、ネオンテトラから、魔王の帰還のところです。

ただ少し気になったのです。つながりそう・・・?いや繋がってないかな・・と。不思議な感覚でした。すこし迷子になりそうになりました。
また後で書きますけど、この作品には仕掛けがあったのですね。。。

特に気になった作品3つ

どれも興味深い日常風景を題材にした物語です。みなさんも、どれか気に入る作品があると思います。ここでは、私が読んでみて特に気になった作品を3つ挙げてみたいと思います。

・ネオンテトラ

こどもに恵まれないモデルの美和が主役の作品です。美和の夫は誰かと浮気をしている模様。

そんなある日虐待を受けている中学生の笙一に出会います。
近づくふたり、すこしエロティックな関係が興味をそそりました!

そのまま、その流れ?と思ったらまさかの笙一の・・・これ以上はネタバレですのでやめておきます。まさかの展開でして、また美和さんの精神的な図太さというか、あ、そっちにいっちゃうのね?みたいな展開が好きでした。

・ピクニック

主人公は恵理子という女性で、未希という赤ちゃんを授かります。未希は恵理子さんの大切な大切な宝物。しかし、生後10か月で急逝してしまいます。

その原因は何なのか、普段の何気ない日常の風景。誰しもが未希を愛してそだてていたのに、虐待の恐れがあるということになって、警察沙汰になり、裁判沙汰になり、恵理子だけでなく、その周囲も大変なことに・・・

いったい誰が悪いのか。悪い人はいないのに、なんでこんなことに。
そんなお話です。最後は背中がぞぞっとしました💦

・花うた

看護師の深雪さんは、兄と二人暮らしでした。そんな兄が向井秋生に殺されてしまいます。今は深雪さんはひとりぼっち。

そんな深雪さんが、犯人であり刑務所に収監されている向井氏に手紙を送ります。内容はもちろん恨み節です。そして、向井氏から返ってくる稚拙な文章に、深雪さんは心かき乱されてまた手紙を書きます。

被害者の家族と加害者の手紙のやりとり、続けていくとどうなるのでしょうか。そんなやり取りが興味深い一作でした。

【隠れ要素】6話はつながり、ループしている

そして、最初に述べたつながりそう・・・?いや繋がってないかな・・と。不思議な感覚の部分。

実は、6つの話はつながっているのです。話的にはつながってません。そこにひっそりと登場してくる人物が次の話の登場人物になってきます。

1話目にひっそりと現れたトラックの運転手が2話目の主人公・・・・みたいにです。そして、6話目の主人公は1話目のある人だったり・・・

つまり、1⇒2⇒3⇒4⇒5⇒6⇒1・・・とループしてたのです。うまく緩くつなげているあたり、うまくできているなぁと思いました。

この記事を書くにあたっては、このつながりまでは全話はわからなかったので、すこしネタバレ記事を参考にさせていただきました。本当のネタバレが知りたい方はこちらをどうぞ。繰り返しますがネタバレですのでそこのところはよろしくおねがいします。

#3行日記 :次はツミデミックを読むぞ~

↓ kindle版

ツミデミックは、一穂ミチさんが先日直木賞をとられた作品です。オーディブルでは9月末くらいからお届けされるらしいので、楽しみに待っているところです。6章に分かれているのでどんな分け方をされて物語を展開されるか今から楽しみです。
オーディブル版↓

#1年前 :村上春樹さんの「パン屋再襲撃」を読んでいたようです

パン屋再襲撃という本を読んで感想を書いていたようです。自己啓発本だけでなく、小説も読んで感想を書いてみるのも良いですね。

そこから、今の自分にとって新しい学びがあったりして、新しい考えが追加されると、また違ったものの見方ができるようになる。今は役に立たなくても、何か困ったときに、困ったままで終わらず活路が見出しやすくなるような気がしました。

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