展覧会レポ:隈研吾氏設計のCOCON烏丸 風通しの良い空間でアートと対話を楽しむ
【写真14枚】
京都の「COCON烏丸(ここんからすま)」にあるdddギャラリーは、グラフィックデザイン・アートを専門とするギャラリーで、国内外の優れた作品を展示しています。さらに設計を担当された隈研吾氏の建築も堪能して参りました。
information
地下鉄と阪急の駅に直結する最高の立地。ギャラリーは3階にあります。
dddギャラリー
印象的だったのは、木村秀樹さんの《Charcoal》シリーズ。1枚の紙から切り出して、立体にしてあるんですね。ガラス板にのせてあるので、下からも楽しめます。
では、これは何でしょうか? 下から切ったところだけを見るとこんな感じです。
なんと、富士山!
たしかに富士山の一側面ですよね。ペーパークラフト化してほしいです。
眠りたくなる作品?!
わたしの知らない側面を知っている枕さんたち。肌触りがよさそうです。
「~お互いに像を写し照らし合う二枚の合わせ鏡のように両国の作品をご覧いただき~」¹
似た色合いの作品なのに、こんなにも質感や表情が異なるんだなあ、と。
木を触ったのに印刷?!
なにがよ? と思いつつ、タッチしてみてビックリ!
板絵、金箔、金雲、和紙(左上から時計回り)とさわり心地がまるで違う!!!
とくに板絵作品はなんといえばいいのでしょうか。うむむ。印刷とは思えませんぜ。
座って屏風を眺めることもできます。こちらも印刷…。きっと照明や高さにも配慮されてるんだろうなあ。
dddギャラリーはDNP大日本印刷の文化活動として設立されたんだとか。軸は「対話する文化」。COCON烏丸にピッタリです。
多彩な時代や場所で生まれた文化に触れて、多様な価値観や考え方を感じ、理解する。…優等生でいらっしゃいます。
おおお、隈研吾!
元のデザインを残した階段、いい感じ~。オリジナルの部分に加えて、色を似せて新たに焼いたタイルで補修された²んだとか。下の階は高級インテリアを扱ってらっしゃいます。
デザインは建築家・隈研吾氏が手掛けており、歴史的建築物のリノベーションとして誕生したそうです。
降りて行くと、…
「一見、本物に見える人工苔をあしらった緑化スペース。木で覆われた空間に視覚的な潤いを感じさせるアクセント。」²
こちらも隈研吾さんの設計だそうで、
この階段も、かっこヨ!!
横からみるとこんな感じ!
「階段の通路側の段差は、木のベンチのように腰掛けることができる。さりげないくつろぎのデザイン。」²
…座って本を読んだり、飲み物を飲んでいる人が本当にいらっしゃいました。
京都の中心地にありながら、ドア1枚開けただけで、軒下のよう静けさを演出してくれるなんて。しかも動線までできている、まじかよ隈研吾氏。あざーっす。
ソース;
¹:フライヤー「MIRROR/MIRROR:カナダ・日本 現代版画ドキュメント」京都dddギャラリー第240回企画展
²:Webサイト COCON KARASUMA『古今烏丸について』「2021リノベーション」https://coconkarasuma.com/about/
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