乾緑郎

小説家です。代表作は『機巧のイヴ』シリーズ(新潮社)など。

乾緑郎

小説家です。代表作は『機巧のイヴ』シリーズ(新潮社)など。

最近の記事

最近の生き様(9月-10月)

 仕事の方は、黙々と来年春頃に出る予定の本のブラッシュアップをしております。 9月22日  かねてより気になっていた睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査の結果を聞きに病院へ。  重症の一歩手前くらいという診断。睡眠中、1時間に47回呼吸止まってるってさ。ほぼ毎分じゃん。  CPAP(寝ている時に装着する酸素吸入器みたいなの)の装着決定。  何だかすごく悲しい感じの寝姿になる。サイバーパンク風といえるかもしれぬ。  いびきをかかなくなった代わりに、ダースベーダーのような「コー

    • 最近のお仕事状況

       えー、お陰さまで、小説新潮で連載しておりました『おどろかし 戯場國の怪人』も8月号で最終回を迎えることができました。  ただいま、単行本にまとめる作業に入っております。  読み返してみて強く感じるのは、前半はそれなりにちゃんとした時代小説っぽいのに、後半に行くにしたがって、どんどんカオスになっていくところ。最後の方はもう、和風ファンタジーというか、何ならSFみたいになっていますからね。時代小説として認知してもらえるかどうかは……ギリギリアウトって感じかな。  まあ、こ

      • 祥伝社文庫から『彼女をそこから出してはいけない』が発売されます。

         7/13に、祥伝社文庫から『彼女をそこから出してはいけない』が発売になります。  とはいっても、書き下ろし等ではなく、以前に祥伝社さんから発売した『ツキノネ』の文庫化です。内容は同じなのでお間違いのなきよう。  親本はこちら。  以下、紹介文から。  えー、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、この文庫版新タイトル、単行本の時には帯コピーとして使われていたものです。  これは、当時の担当編集者だったNさんが考えてくれたもので(Nさんは今は退社されて別のジャンルで活

        • 『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』の文庫版が発売されます。

           6/7に、宝島社文庫から『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』が発売されます。 「あの平賀源内が殺人?」と思うかもしれませんが、源内が晩年に人を殺め、捕縛された上に伝馬牢で獄中死しているというのは、紛れもない史実です。あまり知られていませんが。  この作品は、平賀源内の生涯を辿りながら、「何故、源内は人を殺めるに至ったのか?」「真犯人は本当に源内なのか?」を巡る時代ミステリーになっております。  帯コメントは、何と宮部みゆき先生です!  単行本の発刊時に読売新聞にお寄せいただい

          『5分で読める!ぞぞぞっとする怖いはなし』に短編を寄稿しました。

           6/7に刊行されるホラーアンソロジー『5分で読める!!ぞぞぞっとする怖いはなし』(宝島社文庫)に、短編が掲載されます。  昨年刊行された、『5分で読める!背筋も凍る怖いはなし』の第二弾ですね。  私は『微笑む自画像』という作品で参加しています。  前回は時代劇ホラーというか怪談だったんですが、今回は現代物です。  美術大学予備校で起こる怪異譚という趣になっております。  本当は「四百字詰め20枚くらいまでで……」という依頼だったんですが、全然、枚数に収まらなくて結局35

          (エッセイ)このコロナ禍でギターを始めたというお話。

          ※この記事の最後の方に、恥ずかしながら私自身の演奏動画があります。  今年の1月のことだが、こんなイベントがあった。  バンド活動をやっている作家さんを集めてのライブイベントである。  私とはこのミス同期デビューの佐藤青南さんや、釣り友の岡崎琢磨さんなどの友人知人も出演しており、第一回と第二回は会場に足を運んで観たんだけど、今回はうちの息子くんが大学受験の真っ最中だったこともあって、配信チケットを購入して自宅で視聴させてもらった。  ところで、これは今まで誰にも言ってい

          最近のお仕事まとめ

           年が明けてから、全然こちらを更新しておりませんでした。  いや、もうお察しかと思いますが、「月刊連載ってこんなにキツかったっけ?」というくらい毎月サドンデスだった上に、イレギュラーな仕事も入ったりして、ちょっと仕事以外の文章書く余裕がなかったんですよね。  というわけで、最近の仕事のまとめです。  まずは、小説新潮で連載中の『おどろかし 戯場國の怪人』。  連載は続いておりますが、もう物語も佳境に入っておりまして、あと2~3回のうちには終了すると思われます。  ネタバレ

          ポンコツ伊武さんのこれまでのヴィジュアルまとめ。

           さて、先日お知らせしました中国版の『機巧のイヴ』ですが、表紙はこんな感じになっています。  中国版の伊武さんは、目が大きくて何だかおっとりした感じに見えますね。奥の方に見えるのは十間橋と中洲観音かな。  伊武さんのビジュアルイメージは、おそらく読者の皆さんには文庫版の獅子猿さんのイラストのイメージが強いと思います。私自身も二巻あたりからは意識的に獅子猿さんの伊武のイメージに寄せて書いていますが、実は他にも何バージョンかあるので、ご紹介したいと思います。  まずは、小説

          『機巧のイヴ』の中国語版が発売になります。

           私の手元にはまだ見本は届いていませんが、英訳版に続き『機巧のイヴ』の中国語版が発売されました。  こちらの記事が詳しいのでどうぞ。  既に、中国のSF雑誌『科幻世界』では、第一巻第一話の短編は紹介されているんですが(→こちらの記事)、その時の評判が良かったのか、今回、第一巻がまるまる翻訳刊行される運びとなりました。『三体』の10分の1でいいから売れないかと妄想しています(それでも200万部越えだが)。  出版元は、四川科学技術出版社さんです。  翻訳を担当してくれたの

          小説新潮1月号に『おどろかし 戯場國の怪人』第七話が掲載されています。

           12/22日に発売された小説新潮1月号に、『おどろかし 戯場國の怪人』第七話が掲載されています。  異母妹との許されぬ恋。そして妹の死の思い出に苦悶する宰相。  一方、冥府の山村座に拐かされた王子路考こと菊之丞は、そこである事件の中心人物だった女性を演じることを強要される。  次第に演じている役と己との自我の境界が曖昧になっていく菊之丞。  その頃、髪結いの仙吉は、吉原に仕事に向かう途中の土手八丁で百鬼夜行の列に出会い、化物どもに襲われることになる。  物語も中盤を過ぎ

          小説新潮12月号に『おどろかし 戯場國の怪人』第六話が掲載されています。

           11/22に発売した小説新潮12月号に、『おどろかし 戯場國の怪人』の第六話が掲載されています。  深井志道軒の狂講は続く。隠岐への流罪に遭った小野篁と、島の漁師である新蔵との間であった、阿古那という女に対する確執。しかし篁は罪を赦され帰京してしまう。その因縁話の途方もなさに、市村座に集まった面々はいずれも半信半疑だが、源内は志道軒の話の裏を取るために調べ物を始める。一方、志道軒はその日を境に姿をくらませてしまった。  さて、だいぶ時代劇らしからぬ展開になってきましたね

          小説新潮11月号に『おどろかし 戯場國の怪人』第五話が掲載されています。

           10/22に発売した小説新潮11月号に、『おどろかし 戯場國の怪人』の第五話が掲載されています。  市村座の奈落での立ち回りから一夜明け、菊之丞の楽屋に集まったお廉たち。だがそこで、志道軒は己の奇妙な前半生について語り始める。そして浮かび上がってきたのは、数百年を隔てた因縁の物語だった。  いやー、すっかり告知が遅くなってしまいました。  もう定期的に note を更新する気持ちの余裕もなくなってきていますね。 「締め切りが明けるとどうなる?」 「知らんのか。次の

          小説新潮10月号に『おどろかし 戯場國の怪人』第四話が掲載されています。

           9/22に発売になった、小説新潮10月号に、『おどろかし 戯場國の怪人』の第四話が掲載されています。  いよいよ正体を現す市村座に姿を隠す化物。女侠客のお廉は、志道軒の提案を元に、広島藩の稲生武太夫や源内、髪結いの仙吉とともに奈落で待ち伏せを行うが、正体を現した化物と命懸けの大立ち回りとなる。果たして二代目菊之丞の行方は――。  やっと展開が時代伝奇小説らしくなってきました。  この先は、どんどん突飛な方向に行く予定になっていますが、書いている方は、久しぶりの月刊連載

          (コラム)『仇討検校』発売と、新潮文庫トリビア

           さて、8/30に、『仇討検校』が新潮文庫から発売になりました。  内容などに関してはこちらの記事をどうぞ。  私の本が新潮文庫に所収されるのは、これで4冊目。『機巧のイヴ』シリーズ以外では初めてとなります。  そこで、新潮文庫トリビア的なことを少し。まあ大した話ではありませんが。  各出版社が出している文庫で、スピン(しおりとして使われる紐状のもの)が付いているのは、新潮文庫だけというのをご存じでしょうか。  確かこれ、三上延さんの『ビブリア古書堂の事件手帖』でも

          小説新潮9月号に『おどろかし 戯場國の怪人』第三話が掲載されています。

           ちょっと仕事が忙しすぎて告知が遅れましたが、8/20に発売された小説新潮9月号に、『おどろかし 戯場國の怪人』の第三話が掲載されています。  市村座で起こる怪異から、路考(二代目瀬川菊之丞)を守るため、留番(用心棒)として雇われることになった、深井志道軒の娘で女任侠徒のお廉。髪結いの仙吉とともに市村座の調査に乗り出し、奈落番の五郎八から、妙な話を聞くことになる。一方、前広島藩主である浅野但馬守の供として市村座を訪れた武士、稲生武太夫は、桟敷席で化け物と対峙することになるが

          8/30に、新潮文庫から『仇討検校』が発売されます。

           やっと Amazon に書影が出たので宣伝させていただきます。  8/30に、新潮文庫から『仇討検校』が発売されます。  表紙は遠藤拓人さん。見てよこの超かっこいい装画。  仕込み杖を持っているから、おそらく麹町時代の柘植定十郎ですね。肩に乗っている蟹は、アレですな。本文をよく読んでいないと見落としてしまうようなガジェットなのに、渋いところチョイスするよな~。  えー、この作品、2018年に『見返り検校』というタイトルで、同じ新潮社から出た単行本の文庫化です。