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SEが人事の仕事を手伝ってみた!~「問合せ編」まずはRPAで効率化📑~

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今回は「人事部へのお問合せ」に関するシステム化についてお伝えします。

複雑な業務を最初からシステム化するのは難しい。まずは業務の整理から必要だと考えた私は、マイクロソフト社のRPAツール「Power Automate※」を使うことに。

そこには、SEとして新たな発見が!?
※Power Automate Desktop®は、Microsoft社の登録商標です。

問合せ内容のパターン化と、処理日を決めて効率化!

弊社では「従業員から人事部への問合せ」にメールを利用していました。

メールでは、心理的に「返信しなければ」「すぐに対応しなきゃ」など、早期解決を求められているように感じます。もちろん営業活動では、お客さまのお問合せは即時対応が最も重要ですが、人事業務においては、ある程度の対応予定日を周知することで、みなさん守っていただけます。

そこでまずは、これまでの問合せ内容をパターン化しました。パターン化することで、問合せする従業員側も人事部に対して、端的に「2W1H(Why なぜ、What 何を、How どのように)」が整理されて、モヤっとした問合せがなくなりました。

問合せ内容が整理されれば、あとは処理日にまとめて対応するだけです。

RPAで、まずはタスク整理してみよう!

さて、私はシステムで「問合せの記録」をしたいと思い設計に進んでいましたが、早期にシステム化したいと思いつつ、システムをいちから組むのは1日ではできません。どうしようと思いました。

ただ、早くシステム化する必要があると感じたことと、だからといってシステム化を無理に急いでも使い勝手が彼らの想定している通りなのか、正しいものであるかという自信はありません。

せっかく他社のシステムを導入しても、やっぱりうちのやり方には合わない……ということも、世の中には結構あると思います。

そこで弊社では、今使えるフォームシステム、メールを利用した流れを、RPAツールを使い作成しました。

具体的には、人事部が依頼者からお問合せフォームで問合せを受け、それをタスク化する、タスクが完了したら対応完了メールが依頼者に飛ぶ、という簡易な流れを作りました。

お問合せフォームの運用には、まずどういった問合せ種類があるのか、問合せの種類に対してだれがいつ対応するのか、という業務フローを考える必要があります。

実際に利用できる範囲のシステムを使いながら、開発計画中のシステム設計に業務を落とし込んでいく……という段階を踏んでみようと、マイクロソフト社が提供している「Power Automate」というRPAツールを使ってみました。

RPAで問合せ内容を管理することで、どのくらいの量の問合せが来たか、問合せの対応完了までに要した時間はどれくらいか、などを見ることができます。さらなる業務の効率化や、仕事の仕方における課題、人員配置などについて話す材料にもなります。

組織によっては、Power AutomateのようなRPAツールをうまく利用できれば、かなり業務の効率化ができるのではないでしょうか。

「何からやればいいのか迷う……」
「プログラム技術がないから始められない」

という方は、まずはRPAツールの利用をおすすめします! RPAは手軽です。1日~2日あれば、問合せフォームと連携したタスク管理の機能は組めるのです。中でもPower Automateは、マイクロソフト社のOffice365メールやWord・Excelなどを使ったフローも構築できるので、おすすめのRPAツールです。

(▼インソースにはPower Automateについて学ぶ研修があります。これで、業務の効率化もバッチリ!)

RPAツールである程度やりたいことが実現できた後、さらにシステムで従業員管理と組合せたい、もっと機能が欲しい、他社システムと連携したいからシステム開発を進めたい……

ということであれば、RPA作成の段階で、その後必要なことの洗い出しができるので、続きのシステム開発がスムーズに進みます。

すべてを最初から叶えようとせず、現状の業務を整理しながら段階を踏んだ仕組化をする。そのために、手軽なことからやってみる。そうしたやり方は結果として費用対効果が高いと感じます。

こういったことから、RPAツールは100%すべてやりたいことが叶えられるツールというよりは、手軽に業務の中の一部分で使ったり、システム化へのステップとしてうまく利用していくのが良いな、という印象です。

本当に使えるシステムを低予算で導入!ここが嬉しいポイント

段階を踏んで、システム化することと今すぐはシステム化は必要ないことを洗い出していきます。その洗い出しのために、既存のシステムで仕事のやりかたを変えてみる、見直してみる……それもアリです。

うちならではという会社特有の業務もあると思います。業務フローがきれいに整理され、ある程度きれいな流れがあるのなら、それに適した効率化可能なシステムを導入すると、より良いと思います。

ただ、業務フローがまだ完全に整理できていないなという時に、最初からすべてを一度かつ1つのシステムで実現しようとする、となると躓く可能性があります。やっぱり、紙やアナログで進めた方が良くない? 早くない? ということもあります。

まずは既存のシステムをうまく使ってみる。足りないなと思う部分は仕事を見直してみる、その部分のシステム開発をお願いする。そんなことができると、会社としてはシステムを導入するとしても必要なシステムを低予算で導入することができ、かつ高い効果が得られるのだと考えます。

そんなシステム要件の洗い出し作業において、手軽に利用できるRPAツールを使う、SEとしてこんな使い方もあるのだと新たな発見がありました。

何百万かけて、システムを入れてみた。ただ、フローがうちの業務とは合わない……無駄になってしまった……―― そんなことが起きないよう、誰にとってもミスマッチがないシステムの開発を、インソース業務部は目指していきます。時にはRPAツールも活用しながら。

(業務部プロジェクトメンバー 野口)


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