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自作の詩篇をまとめています。 お気に入りを見つけてみて下さい。
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2024年7月の記事一覧

【詩】ファースト・シケイダ

【詩】ファースト・シケイダ

 蝉時雨の一番最初
 鳴き始めの蝉は何処にいる?
 「オレが最初に鳴いてやる!」
 鳴き始めの蝉は肝が座っている

 夏の始めに高らかと鳴く
 先陣を切って
 青と緑と猛暑の中
 響かせる

 異国の地じゃ騒音だけど
 ここじゃ暑さに情緒を含ませる
 唯一無二のBGM
 または個性的な舞台装置

 1週間の劇場の上
 命の限り轟かせる
 なぁ 永い夏よ
 今年も彼等を忘れないでくれ

【詩】Knocking Door

【詩】Knocking Door

 コンコンと
 軽やかにドアを叩く。
 誰も居ない部屋の中から
 何も反応しないはずなのに。

 2DKの部屋。
 その片隅に残された写真。
 君と行ったみなとみらい
 湾岸の見えるあの場所は素敵だった。

 君が置いて行ったのは
 中古の家具だけじゃなかった。
 想い出も痕跡も
 本当は苦手だった煙草の香りも。

 反応の無い部屋の中
 君が戻ってきたと錯覚したくて。
 コンコンと
 虚しくドア

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【詩】完璧な情景

【詩】完璧な情景

 凪喰えば
 風が泣く

 雲喰えば
 砂が泣く

 パズルの様に組み合わさった
 完璧な情景

 一つ失ったら
 誰かが悲しむ

 そんな脆い世界に
 僕等は生きている

【詩】芋虫

【詩】芋虫

◯◯◯◯◯

 数cm程度の
 小さな体
 緑黄の中に
 悠々と紛れる
 義眼に飛びつく
 馬鹿も居ないから
 彼らは
 常に独りぼっち

◯◯◯◯◯

 まだ見ぬ未来に
 期待なんてしない
 綺麗な蝶になんて
 興味無い
 ただ目先の食い物に
 飛びつくだけ
 丸々太るまで
 食べるだけ

◯◯◯◯◯

 丸々太った
 単調な芋虫は
 気持ち悪いと
 周りに嫌われる
 そんな事を気にせず
 ウゴ

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