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🌿もちよる詩集/詩の朗読

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詩が好きです。そして「声に出して読む」ということの大切さに気づく日々です。 詩の力を借りて、音読する。そうしているうちに詩が生活の一部になれば。詩の朗読会など、少しずつはじめてみ…
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#かなしみ

わたしの涙のささやきが
時を同じくして
海の向こうでも起こった
見えない涙の共振と気づく

ちいさな蝶のはばたき

どうか気づいてほしい
あのひとにも
あなたにも
まだ見ぬひとにも

透明な蝶々の
涙の振動が

やさしく そっと
とどいてほしい

いつものこと

いつものこと

勇気をだして
いざ声をあげると

居場所がなくなる

透明になる

繋がりは引き潮になり

人は通り過ぎていく

取り残されていく

どんどん

どんどん

それでも
炭鉱のカナリアとして
死に続ける

涙を友として

🌿imo

〜ひとり〜『藍色の福音』

〜ひとり〜『藍色の福音』

導かれるように若松英輔さんの本を読む。
昨年 秋から少しずつ手にとり読んでいた
『藍色の福音』。

若松さんの文章を読む時は急ぎたくない。
そうしようと心がけているのではなく、自然とそうなっている。
若松さんの綴る本は決して難解でなく、むしろ私のような者にとって、とても読みやすい文章だ。だからこそ、一行一行を、そしてその行間を、大切にしたい。

いつの間にか、読むペースは一章ずつ。
詩も一編ずつ。

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2024 辺野古 Jan.

2024 辺野古 Jan.

今朝は悪寒がした
気圧と寒さのせいと言い聞かせ
起き上がれない身体を説得した
何も食べられなかった
気象のせいにしてしまいたい
でも海からの叫びが聞こえる
心の痛みは
もはや身体的な痛み
凌辱される島は
私のからだ

🌿imo

2024.1.9(火)夜