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rakugaki_61「美術館へ行こう!【京都編】京都文化博物館」


京都文化博物館

私には「美術鑑賞」という唯一の趣味があります。
その「趣味」にもブームがありまして、第一次ブームが1985年~1987年。第二次ブームが2009年~2018年。
第一次ブームの1987年から第二次ブームがはじまる2009年まで20年以上の月日が経っていますが、その間にも何回かは美術観賞をしています。
ただ「ブーム」の期間は、集中的に「美術館」に出かけているので「ブーム」なんですね。
このブログでは、私の大好きな「美術館」に出かけて、観賞した「美術展」の感想とともに、「美術館」の魅力が一緒に伝えられればなぁと思っています。

「京都文化博物館」は京都市中央区にある博物館で、平安建都1200年記念事業として創立。
1988年(昭和63年)10月1日に開館しました。
2011年(平成23年)7月に全面リニューアルされています。
私の現存する記録の中で、現在まで「京都文化博物館」の企画展に出かけたのは6回です。
これは今まで鑑賞してきた「京都文化博物館」の感想ブログとなります。


1)2009年8/1-9/23「藤城清治~光と影の世界展~」

藤城清治~光と影の世界展~

行って来ました。京都文化博物館。
今日は藤城清治さんのサイン会もあるし、混むかも知れないから悩んだけど、来週はもう終わりでもっと混むんじゃなかろうかと想像して今日行くことにしました。

で、結果、すんごい人。
ルーブル美術館展よりすごいよ。
なんせ入場するのに最後尾は外までずらり。
ようやく入れても人だらけ。

でも作品は数も多いし素晴らしかった。
これでゆったり見られたら幸せなのに・・・、と、家でじっくり図録でも見ようと思い、これまた図録買うのに並びました。

最終的に人に酔いましたぁ。
この上サイン会でまた並ぶ気にはなれず、すごすご帰りました。

サイン会

ぐた~って感じです。

追記
2012年に銀座文教館で同じ藤城清治さんの美術展でサイン会があり、ちゃっかり図録にサインをいただくことが出来ました。


2)2014年3/11-5/11「光の賛歌 印象派展 パリ、セーヌ、ノルマンディの水辺をたどる旅」

光の賛歌 印象派展 パリ、セーヌ、ノルマンディの水辺をたどる旅

なんと!
美術鑑賞、昨年の10月23日にBunkamuraザ・ミュージアムで観た「バルビゾンへの道 山寺 後藤 美術館コレクション展」に行って以来。
ほぼほぼ半年振り。

京都文化博物館です。
また、この京都文化博物館も久し振り!
2009年9月13日に観た「藤城清治 ~光と影の世界展~」以来。
こちらもなんと、4年半振りです。

さて、こちらの美術展、昨年末から東京富士美術館、年始から福岡市博物館を経てやってきました。
本展は、セーヌやノルマンディの「水辺」を舞台に描かれた、日本初公開を含む世界8カ国35館の名作73点の作品で、印象派画家達が追い求めた「光の中の風景」に迫るそうです。

シスレー、モネ率高し。
クロード・モネの「ジヴェルニーの林、イーゼルに向かうブランシュ・オシュデと本を読むシュザンヌ・オシュデ」、とても長いタイトルですが、赤毛のアンみたいな世界観で爽やかな絵です。
ブリヂストン美術館で観て以来の、ギュスターヴ・カイユボットの絵も来ていました。
「トルーヴィルのレガッタ」、海がキラキラしていました。
一番の目玉作品はピエール=オーギュスト・ルノワールの「ブージヴァルのダンス」、流石に一番の人集りが出来ています。
テーマになっている「水辺」じゃなくてカフェなんですけどと、密かに突っ込んでしまいましたが(笑)

それにしてもとても混んでいて、なかなか前面で見ることが出来ませんでした。
入るのも1時間待ちで、4年半前もこの博物館はとても混んでいたのを思い出しましたよ~。


3)2014年6/7-7/21「没後90年 近代日本洋画の巨匠 黒田清輝展」

没後90年 近代日本洋画の巨匠 黒田清輝展

私の中で混み混み美術館と言えば、一番最初に頭に浮かぶのが京都文化博物館。
それぐらい、ここで混んでいない美術展に出会ったことがないんですよね。
・・・さて今回は・・・。

え~!!?

空き空きです!!
いや、空き空きは言い過ぎかも知れません。
かなりシニアな方達がそこそこいらっしゃいます。
ですが、ここでこの混み具合なら、もう空き空きと言ってもいい程!

今回は、明治から大正期の日本洋画界に大きな影響を与えた黒田清輝の没後90年の美術展。
久し振りに、一人の画家に焦点を当てた美術展ですね。
本展では、東京国立博物館および東京文化財研究所の全面的な協力を得て、黒田清輝作品の中から代表作約160点が紹介されています。

私、この方の作品を知っているようで知らなかったのかも。
有名な重要文化財に指定されている「湖畔」の印象が強くて、同じく重要文化財指定の「智・感・情」と同じ画家だと認識していませんでした。
こちらは村上隆とか、今も尚、現代アートに影響を与えている作品。
作品の近くで、蛍光画像・反射近赤外線画像を合わせた東京文化財研究所によるタペストリー展示も目新しかったです。
初期の作品の「祈祷」や「赤髪の少女」など、好感の持てる作品もちらほら。
ここまでゆったり鑑賞出来るとは、想像していませんでした。


4)2015年8/22-11/23「レオナルド・ダ・ヴィンチと≪アンギアーリの戦い≫展 ~日本初公開≪タヴァラ・ドーリア≫の謎~」

レオナルド・ダ・ヴィンチと≪アンギアーリの戦い≫展 ~日本初公開≪タヴァラ・ドーリア≫の謎~

9月に突入しましたね。
何だか毎日バタバタと忙しく過ぎていきます。
最近は天気も芳しくない日が続いていましたが、今日はいい天気!
天気に恵まれたこの日、自分へのご褒美と美術館に出かけてきました。

この美術展は先月頭まで、東京富士美術館で開催していたものが、京都文化博物館に巡回してきたものです。
本展のメイン作品は、失われたレオナルドの壁画の中心部分をなす「軍旗争奪」の戦闘場面を描いた、日本初公開の《タヴォラ・ドーリア(ドーリア家の板絵)》として知られる著名な16世紀の油彩画らしいです。
本展ではさらにミケランジェロが構想した壁画の原寸大下絵を模写した、同じく日本初公開の16世紀の板絵《カッシナの戦い》が出品されているそうです。
原作が失われた二大巨匠の壁画が、いずれも本邦初公開の貴重な板絵作品により500年の時を超えてならびあう、イタリア美術史上初の展示だそうです。
レオナルド自身による同壁画の習作素描、レオナルドの構図に基づくその他の模写作品や派生作品、関連する資料類、関連する歴史的人物の肖像画など《タヴォラ・ドーリア》を中心に《アンギアーリの戦い》に関する作品・資料を一堂に集めた初の企画展として、レオナルドが試みた視覚の革命を検証し、イタリア美術史上の一大エピソードである失われた壁画の謎と魅力に迫るものということです。

入口では、ミケランジェロのダヴィデ像の頭部のレプリカが迎えてくれます。

で、でかい!!

ダヴィデ像って人間の原寸どころか、3倍の大きさぐらいありそうですね!
こんなに大きいとは知りませんでした。

まぁ、美術展の内容のほとんどは、レオナルド・ダ・ヴィンチの下絵を基にした模写、模写、模写って感じでした。
ポスターに使われている絵も、作者不詳のレオナルド・ダ・ヴィンチの模写でしたし。
そりゃそうですよね。
本物が来ていたら、今頃大騒ぎですよね。

もしゃ、もしゃ、もしゃってことで、今回は図録は購入せずに、ランチをもしゃもしゃいただいて帰りました。
この美術展は11月23日まで京都文化博物館で開催した後、来年の3月19日には宮城県美術館に巡回します。


5)2017年10/3-12/3「ウッドワン美術館コレクション 絵画の愉しみ、画家のたくらみ―日本近代絵画との出会い―」

ウッドワン美術館コレクション 絵画の愉しみ、画家のたくらみ―日本近代絵画との出会い―

先月東京を去ってから1ヶ月半ほどが経ちました。
慣れない業務に振り回されながら、東京ではあれほどEnjoyしたプレミアムフライデーとは何だったのか。
プレミアムフライデーだっはずの昨日も22時近くまでの業務となりました。
天気が悪い週末が続いたこともあり、休日に何かをする気力もこれまで湧いてこなかったのですが、今日は晴れそうなので2ヶ月半振りの美術鑑賞でリフレッシュしようと思い出かけました。
2年2ヶ月半振りの京都文化博物館です。

この美術展は、展覧会に行ってもどうやって絵を見たらいいのかわからない。
興味がないわけではないけど、ちょっと億劫に感じてしまう・・・という方でも、絵画を愉しむコツを教えてもらいながら鑑賞するものだそうです。
横山大観、上村松園、黒田清輝、岸田劉生といった日本近代絵画の巨匠たちの優品をどうやって愉しむか。
画家が描いた主題や題材、描き方の違いなどに焦点をあて、テーマごとに作品を展示。
日本近代絵画を見るときのちょっとしたコツをご紹介しながら、良質な美術コレクションを誇るウッドワン美術館の名品86点を紹介するものだそうです。

「絵画を愉しむコツを教えてもらいながら鑑賞する」というテーマなので、これは音声ガイドがマストだろうと思い、音声ガイド付きで鑑賞することにしました。

うん、いや~、コツというか普通に解説でした(笑)
ただ、絵のことだけではなく、西洋絵画が入ってきた頃の昔ながらの伝統の日本画とのせめぎ合いだった時代の背景の解説もあったので、分かりやすかったですが。
黒田清輝の「木かげ」、和田英作の「ミカンを摘む少女」、青木繁の「漁夫晩帰」、藤田嗣治の「ディナー・パーティー」など日本近代絵画の美しく楽しい作品にも出会えました。
小美術展ながら、空いていましたし良い美術展だったと感じました。

昨日の疲労も相重なって、帰りの電車の中では心地よいうたた寝を。
同じ疲れた感じでも、こういう疲れなら気持ち良いなと思いながら帰路につきました。


6)2018年2/17-4/15「ターナー風景の詩」

ターナー風景の詩

風景画が苦手な私。
昔っからどこに感動したらいいのかよく分からなかったり。
そこがちょっとコンプレックスになっていて、いつの日か風景画の良さに開眼するのではと願ったりしてしまいます。
その風景画の代名詞となるような画家がターナー。
日本人にもお馴染みで、それはきっと日本の画材メーカーの社名にもなっていることも影響が大きいと思います。
昔はもっと頻繁にターナーの美術展があった記憶があって、実際私もターナー単独の美術展の分厚い図録を持っているのですが。
そういう意味ではターナーの美術展、久し振りです。

この美術展は北九州市立美術館から巡回してきたものです。
京都文化博物館です。

ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーは、イギリスで最も偉大な画家として有名です。
本展は、スコットランド国立美術館群などイギリス各地と日本国内の美術館から選りすぐった油彩画、水彩画約70点や版画をご紹介するとともに、最新の知見をもとにターナー芸術を再考し、その核心と魅力に迫るものです。

久し振りのターナー。
マジマジと近距離で鑑賞させていただきました。
いや、やっぱりこの方上手い!
ホント、超近距離で鑑賞して、昔より楽しめました。
で、昔からなんで苦手なのかも分かりました。
こう描けばこう見えるんだぜ、ふふん!的な優等生な絵に見えちゃうんですよね。
上手すぎて。
でも晩年はモネみたいにぼやーっとした印象的な絵に変わっていくのですが。
だからといって凄く好きになった訳ではありませんが、やっぱり上手いなぁと感嘆しました。

あっ、後ちょっと2010年3月に国立西洋美術館で観た、フランク・ブラングィンの絵にも近しい気がしました。
優等生な感じと同じイギリスの画家だからかも知れませんが。
この美術展は4月15日まで開催後、4月24日より東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館に巡回予定です。


以上、京都文化博物館は割と混んでいるイメージがあります。
特に藤城清治さんの展示会はご本人のサイン会があったため、いつもより余計に混んでいたんでしょうが。
博物館敷地内には手打ちそば・蕎麦料理の「有喜屋(うきや)」がありますので、ランチ探しに悩みたくないときは美術鑑賞後のランチにおすすめです。

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