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生命保険:生命保険は、自分の人生を超えて続く世界を想像するきっかけになっている。(CASE: 45/100)

▲「生命保険」とサステナビリティ

「世界は自分が認識することによって成立している。すなわち、自分がこの世を去った時、世界もまた同時に消滅する。」これは、独我論と呼ばれる考え方です。
大学の哲学の講義で、独我論に関するこんなエピソードを聞きました。ある大学教授が、独我論の男と口論になり、最後にこう尋ねました。
ーー君は自分が死んだら世界がなくなると思っているのに、なぜ生命保険に入っているのか。

生命保険といえば、私も社会人5年目くらいになった頃、会社のセミナーで保険について学び、「何か」が自分にも起こりうることや、そんな時に何を遺せるのか想像したことを覚えています。生命保険は、現代の多くの人にとって、人生の有限性や脆さを思い知り、他人のために何かを遺そうとする身近なきっかけになっているように思います。

サステナビリティと聞くと、何か遠い世界や遠い未来の話のように感じられてしまうかもしれません。しかしながら、資源の有限性に気づき、自分の人生より先にある世界のためにより良い環境を遺そうとする意味では、生命保険に入る時の気持ちと同じ構造になっているのではないでしょうか。

一説によると、日本においては古きから相互扶助によって助け合う文化が根付いており、そのことが、困った人のために社会としてお金を積み立てるような生命保険制度の普及をスムーズにしたそうです。一人一人の人生や力は有限だからこそ、何も変わらないと思うのではなく、みんなで積み立てて何かを遺そうとすることが必要なのかもしれません。

さて、冒頭のエピソードのオチですが、独我論の男は教授の問いに対してこのように答えました。
――生命保険に入ることで、今の家族との関係を良好にできるからです。

▲参照資料

https://www.kankeiren.or.jp/keizaijin/pdf/rondan09.pdf

▲キュレーション企画について

イノベーション事例についてi.labがテーマにそって優れた事例のキュレーションを行い、紹介と解説を行います。

2022年のテーマは「サステナビリティ」です。

▲今回のキュレーション担当者

i.lab シニアビジネスデザイナー 島村祐輔

▲i.labについて

i.labは、東京大学i.school ディレクター陣によって2011年に創業されたイノベーショ ン創出・実現のためのイノベーション ・デザインファームです。東京大学i.school(2017年4 月 より一般社団法人i.school)が世界中のイノベーション教育機関や専門機関の知見を研究しながら独自進化させてきた理論知と、i.labが産業界で磨いてきた実践知の両輪で、企業向けにイノベーションのためのプロジェクトを企画·運営しています。

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