見出し画像

本格的な革靴:「安い靴を買うほど裕福ではない」から考えるサステナビリティ(CASE 20/100)

▲「本格的な革靴」とサステナビリティ

私はここ10年間ほど、仕事のシーンにおいては、敢えてカジュアルな雰囲気で行こうとホワイトのレザースニーカーを愛用してきました。しかし、Withコロナの社会において、在宅勤務が普通になり、他の人も以前よりもカジュアルな雰囲気で仕事をする機会が多くなったことから、逆張りを狙って私の定番の靴を変化させることにしました。
今年に入ってからは、いわゆる「本格靴」と呼ばれるような、一定価格帯以上の修理可能な革靴のみを、仕事で履くようになりました。すると、10年分の物欲が爆発したのか、一生履き続けられるほどの本格靴コレクションができあがってしまいました。

本格靴好き同士の中では、英国紳士の発言が起源と言われる「安い靴を買うほど裕福ではない」という言葉がよく登場します。(主に、お買い物の言い訳として…)
本格靴は、ソールの張り替えや各種修理が可能で、アッパー素材やメンテナンス方法にもよりますが、10年以上履くこともできます。結果として、価格が安い靴よりも、コストパフォーマンスが良くなるということです。
本格靴は、主にアッパー素材を日常的にメンテナンスすることで、さらに見栄えを良くしたり、長持ちさせたりすることも可能ですし、そうした行為が自分の靴への愛着を高めてもくれます。そして、愛着が高まったことで、さらに大切にメンテナンスしていくという良い循環に入っていきます。

一般的な消費者として私は、より価格が安くて、より品質が高いものを求めてきました。しかしながら今後は、本格靴のように、新品時の品質のみならず、品質の継続性や修復性も大事にした購買行為をしそうです。
日本において、品質の継続性については、壊れにくい製品づくりが尊ばれてきたかと思います。一方で、品質の修復性についてはいかがでしょうか。一消費者としての私には、継続性に傾注したせいで、修復性についてはほとんど無視されてきたように感じられます。
最近、とあるメーカーの掃除機が2年ちょっとで故障したので、メーカーの相談窓口に電話したところ、修理よりも新品への買い替えを勧められました。耐久消費財のビジネスモデルは何かがおかしくなっている、と実感させられました。
環境に関する意識が、国や企業だけではなく生活者においても高まってくる中で、今後は、耐久消費財を中心として、品質の修復性についても重要度が増していくことでしょう。

▲今回のキュレーション担当者

i.lab マネージング・ディレクター 横田幸信

▲キュレーション企画について

イノベーション事例についてi.labがテーマにそって優れた事例のキュレーションを行い、紹介と解説を行います。
2022年のテーマは「サステナビリティ」です。

▲i.labについて

i.labは、東京大学i.school ディレクター陣によって2011年に創業されたイノベーショ ン創出・実現のためのイノベーション ・デザインファームです。東京大学i.school(2017年4 月 より一般社団法人i.school)が世界中のイノベーション教育機関や専門機関の知見を研究しながら独自進化させてきた理論知と、i.labが産業界で磨いてきた実践知の両輪で、企業向けにイノベーションのためのプロジェクトを企画·運営しています。

会社名:イノベーション・ラボラトリ株式会社
代表取締役:横田 幸信
本社:東京都台東区小島2丁目14-5毛利ビル705
URL:

問合せ先:info@ilab-inc.jp (担当:井上)

Facebook:

Twitter:

Instagram:

note: https://note.com/ilab_official/
Newsletter:https://us10.list-manage.com/subscribe?u=3fcf8881c167bfe703b599ecb&id=d9db6d2781


#sdgs #デザイン経営 #イノベーション #イノベーションデザイン #サステナビリティ #持続可能性 #新規事業 #パーパス #ビジョン #未来社会 #サーキュラーエコノミー #ブランド戦略 #ブランディング #ビジョン #革靴 #あしもと倶楽部 #革靴倶楽部 #革靴コーデ #アップサイクル #革靴男子 #革靴女子 #循環経済