【小説】 ハルの風が吹いた。
死んだつもりで生きようと決心したその日から、私の心に平和が訪れるようになった。平和とはなんだって感じかもしれないけど。とにかく私は、人々の行為を素直に受け取ることができるようになった。あらゆる人の心を、謙虚な喜びを持って感受できる。
時々やってくる不可思議な力は、外遊している時に私の心を締め付けた。それは外からの強い刺激に反応するらしく、私を冷笑し、押さえつけるような力が働いた。その力は目から鼻から口からも入り込み、身体中を重くする。私はグテリとしてしまうため、徐々に私の