政治を描きたい症候群

芸術家や表現者には、政治を描きたくなる時期があるようだ。

 

顕著な例として、まずゴダールが挙げられる。『気狂いピエロ』(1965)ではヴェトナム戦争を扱い、『中国女』(1967)では左翼学生たちを登場させた。

また、アンディ・ウォーホルは、毛沢東の肖像を作品化している(1972)。

現在、テレビ埼玉でアニメが絶賛再放送中の『幽☆遊☆白書』は、魔界編において政治色を強めるかに見えた。長続きはしなかったが。

一方、『エヴァンゲリオン』でお馴染みの庵野秀明が手掛けた『シン・ゴジラ』は、けっこう政治映画だった。

田中芳樹の『創竜伝』シリーズに至っては、途中からファンタジーと政治批評を行き来していると言っても過言ではない。

 

作家たちは、なぜ政治を描きたいのか。

すごく頭を使いそうだし、面白く仕上げるのも難しいだろうに。

これが、「政治的動物」というやつだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?