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ジョンとポールの違い

ビートルズのジョン・レノンとポール・マッカートニーの性格の違いは、しばしば語られるテーマだ。

だいたいジョンが暗くて、ポールが明るいと言われがちである。

しかしジョン・レノンが物静かな人物だったかというと、そうではあるまい。

性格の比較は根拠が曖昧なので、今回は歌詞から両者のマインドを比較してみたい。

 

ジョンによるビートルズ・ナンバー"Rain"の冒頭に、

If the rain comes
They run and hide their heads
They might as well be dead
雨がやって来ると
みんな逃げ出して頭を隠す
死んだほうがマシみたいだ

とある。

なかなか皮肉が効いている。

また、

Can you hear me?
That when it rains and shines
(When it rains and shines)
It's just a state of mind
聞こえるかい?
雨の時も晴れの時も
(雨の時も晴れの時も)
それはただの心の状態

という部分からは相対主義的なものの見方が窺える。

 

一方、ポールによる"I'll Follow the Sun"も、同じく雨に言及している。

For tomorrow may rain, so
I'll follow the sun
明日は雨かもしれないから
僕は太陽を追いかける

雨を回避するために太陽を追跡するという発想がスゴい。

怖いくらいの直向きさだ。

そして、意地でも雨から逃れようとするのは絶対主義的な態度と言えよう。

 

以上のことから、ジョンの詞からは皮肉と相対主義が、ポールの詞からは直向きさと絶対主義が読み取れることが分かった。

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