くわさん/訪問リハ/作業療法士

北海道在住の作業療法士(2009年取得)/地域医療に取り組み、後に配属された在宅支援部…

くわさん/訪問リハ/作業療法士

北海道在住の作業療法士(2009年取得)/地域医療に取り組み、後に配属された在宅支援部門で通所・訪問リハの運営を軌道に乗せ170%売り上げを改善させた実績を持つ/地域とのつながりと利用者が踏み出す背中を支えることを大切にしています noteは毎週木曜更新予定!

最近の記事

訪問リハビリのトラブル

訪問リハビリに携わっていると、様々な出来事に遭遇します。 今回は訪問リハビリの際に、よくあるトラブルをご紹介していきたいと思います。 訪問リハビリのトラブル ~出発編~訪問リハビリで使用する車両の窓が凍って出発できない 北海道の冬特有なのかもしれませんが、雪が降った日には雪下ろしから始まります。その際、ウインドウが凍り付いてガリガリしないと出発できません💦 室内側で凍結した場合なんかは薄氷が溶けるまで出発できずに、利用者宅への出発が遅れるなんてことがあります。 出発時間ギ

    • 励まし、励まされ

      はじめに ここではリハビリという職業におけるやりがいの一つでもある 利用者さんとの関係性から生まれる「お互いを高めあう効果」について 綴っていきたいと思います。 利用者さんのために必要な身体的・心理的なアプローチ 利用者さんと関わる上で、よりよいアプローチを行うために、経験則だけではなく色々な文献や研究を読み込んで、それを元に介入を行っていることと思います。 そうして、自分の療法士としてのスキルを高めるとともに、利用者にもどんどん還元されるという好循環になっています。

      • 訪問リハビリとしてプラスワンのサービスを

        利用者さんやケアマネジャーさんから選ばれる事業所と認識してもらうためには、療法士としての技能はもちろんですが、ちょっとした工夫も必要になります。 ここで伝えることは、訪問リハビリに限らず、すべてのサービス業に関係することかと思いますが、改めて紹介していきます。 パッと思い浮かぶこと サービス提供事業所に問い合わせをしようとしたときに、『あそこの事業所に聞いてみよう!』と思わせる印象付けがとっても大切です。 これまでに関わった利用者さんの口コミでいいサービスだと思ってもらう

        • パーキンソン病の訪問リハビリ

          ここでは、一般的なパーキンソン病のリハビリと訪問リハとしての課題みたいなものを綴っていこうと思います。 私のNoteでは過去にもパーキンソン病を扱った記事がありますので、こちらも併せて見てもらえると嬉しいです! パーキンソン病の主な症状まずは、基礎的なパーキンソン病の心身の症状についてです。 パーキンソン4大症状 ①安静時振戦  手を伸ばしたり作業をしている時には出ないものの、座って休んだりしていると手の震えや足の震え、人によっては体幹の震えが起こる方もいます。 ②無

          加齢に伴う睡眠状態の変化

          訪問リハビリで利用者さんと関わる中で運動することだけがリハビリではありません。 利用者さんの困っていることに対応する幅広い知識や経験が必要になるのですが、今回はその中でも睡眠についてお話していきたいと思います。 一般的に言われる最適な睡眠時間 成人の場合、6~8時間の睡眠をとる方が多いです。 成人の場合の理想的な睡眠時間は7時間で、6時間以下になると脳機能が低下し、集中力が低下してしまうことがわかっています。 加齢に伴う睡眠の質の変化高齢者(65歳以上)の最適な睡眠時間

          加齢に伴う睡眠状態の変化

          訪問リハビリ業務1日に何件行くの?

          訪問リハへの転職や異動を考えるとき、1日に何件行くものなのかなぁ?と思いますよね? 事業所ごとに異なる働き方Twitter上では、6~7件、多くて8や10なんて強者もいるようです💦 強者たちの件数だけ聞くと、大丈夫なのか心配になります。 このように、一日の訪問件数は事業所によって異なります 参考までに自分の働く事業所(訪問リハビリと通所リハビリの兼務)では、下記のような体制をとっています。 最低でも5件 田舎町ということもあり、1件訪問するのに 移動時間が10~20分、リ

          訪問リハビリ業務1日に何件行くの?

          訪問リハビリテーションってどんなサービス?

          私自身訪問リハビリテーション(以下訪問リハビリ)に携わって数年が経過しますが、 「訪問リハビリっていうものがあること自体を知らなかった」 「リハビリって聞くけど、どんなことやるのか心配だった」 という利用者さんの声を耳にします。 そもそも訪問リハというサービス自体を知らないという方は多いです。 ということで今回は、訪問リハはどんなサービスなのか?対象者や費用、などなど基本的な情報を解説します。 訪問リハビリテーションのサービス内容訪問リハビリは理学療法士/作業療法士/言語

          訪問リハビリテーションってどんなサービス?

          パーキンソン病の不思議

          訪問リハビリで地域に出ていると、パーキンソン病の診断を受けている方に関わることがしばしばあります。 病院で勤務している時にはあまり気付かなかったんですが、ご自宅にお伺いすることで生活環境にちょっとした傾向があるんじゃないか?と思ったので、記していきたいと思います。 パーキンソン病とは?パーキンソン病は脳内のドーパミンというホルモンが減少することで、さまざまな運動障害や、自律神経症状、精神症状などが出てくる神経変性疾患です。 パーキンソン病は、手足のふるえ、筋肉のこわばり、

          自主トレーニングの壁

          リハビリを提供する中で、頻繁に立ちはだかる壁があります。 老若男女すべての人に立ちはだかる壁といってよいかもしれません。 それは「運動習慣をつける」ということです。 今回は、心理面から運動習慣をつけてもらう一助を考えていきます。 運動習慣をつけるということ理想的な体形や健康的な体でいるために、「運動しないと!」と思い立つことがありませんか? しかし、始めるまでに腰が重たかったり、始めたものの数日で辞めてしまったりすることが何度あったことでしょうか? これは、何かを習慣にしよ

          一歩踏み出せるように安心感を

          医療職として安心感を与えることも仕事 先日、利用者さんの一人が高血圧の傾向があって病院の医師に相談しに行ったところ、ぶっきらぼうな態度で「そんなに心配なら(降圧剤を)1錠から2錠に増やすこともできるけど、どうする?」と言われたそうです。 利用者さんからすれば、「それを判断してほしいから受診に来ているんですが!!」とカチンと来てしまったようです。 利用者さんはそれぞれ不調や不安を抱えているからこそ受診に来ると思うのですが、症状だけを対応するれば良いのでしょうか? 不安感を軽

          一歩踏み出せるように安心感を

          リハビリに効果的な食事

          リハビリに関わらずになりますが、健康状態を維持・向上するには適切な食事が必要になります。 「医食同源」という言葉にあるように、「食べるものと、薬になるものの源は同じ」です。自分の体調に合わせた食材を摂っていればカラダの調子を整えることができます。 今回は、カラダ作りに必要な食事について考えていきたいと思います。 リハビリと栄養 加齢に伴って、食事量や水分摂取量の減少は起こりやすい問題です。 食事量が低下すると、体を動かすためのエネルギーを摂取できていないわけですから、力が

          マッサージを受けても解決しない

          多くの誤解 多くの人が誤解していることがあります。 リハビリ=揉んでもらえる これは深く根付いたイメージであり、払拭する必要のある誤解です。 ここで第一に言わせてほしいのは、リハビリは生活の質を高めることが本質であり、その手段として、筋膜リリースや筋のリラクゼーション、ストレッチなど徒手的な手技があります。 ※それぞれの手技についても今後説明しますね 人は本来、全身の筋肉を使って動いています。 歩くことだけとっても、脚だけの筋力ではダメで、頸部から体幹もその姿勢を保

          マッサージを受けても解決しない

          訪問リハビリに携わる者たちへ捧げる

          訪問リハビリは病院や施設もしくは訪問看護ステーションから利用者様のご自宅へ伺い、リハビリを提供する福祉サービスです。 在宅医療を推進している今~これからの時代に必要なサービスです。 訪問リハビリの職員は病院もしくは施設での臨床経験を3年以上は積んでから携わる場合がほとんどかと思います。 医療と介護で分野も異なり、何をしたらいいか不安になっているのではないでしょうか?私の経験したことを書き記したものを見てもらうことで、そうした不安を少しでも払拭できたら嬉しいなと思います。

          訪問リハビリに携わる者たちへ捧げる

          訪問リハを受けている方へ

          そのリハビリは大丈夫?訪問リハに関わらずですが、リハビリ=マッサージと誤解されている方やリハビリの効果を意識せずにリハビリを受けていたりということがあります。 せっかくサービスを利用しているのですから、効果的にリハビリしたいですよね! 今回はそんなリハビリを受けている方に気を付けてほしいことがあるので、綴っていきます。 マッサージだけを行うリハビリには気を付けましょう 私たち療法士は体が動かしやすくなるように 関節の動く範囲を広げたり 筋肉の硬さを整えたりということを 基

          訪問リハを受けている方へ

          訪問リハビリと私

          私は作業療法士の資格を取得した後、地方にある医療の現場で10年従事。 その後、法人内の介護保険部門へ配属になりました。 そんなこんなで通所・訪問リハビリで4年以上経過したんですが、医療・介護それぞれのリハビリに携わったことで、より訪問リハビリを魅力に感じたというお話をしていきたいと思います。 医療と介護の現場医療の現場で働いていて感じたことは、病院や施設内で行うリハビリの重要性と限界です。 日々のリハビリ介入によって対象者の機能を上げ、ADL(日常生活動作)の自立度を高め、