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言葉を因数分解する ~言葉の中の言葉を求めて ~

「思考と言葉がかなり近くて羨ましいです」

先日とあるフォロワーさんに嬉しいコメントをいただきました。
ただ嬉しい反面、初めていただいたタイプのコメントだったので、その意味を考える節がありました。思考と言葉が近いとは果たしてどういうことなのか。また思考と言葉を近づける私なりの方法を、2回に渡って、思考し、言葉にしてみようと思います。

素数983のように、いかにも他の数で割り切れそうで、実はそうでない言葉を見つけたいなと常々思っています。(本文より)

しっくり感を求めて

思考を言葉にできない状況というのは、そもそも言語化できない状況。そして、とりあえず言葉にはできたけど、なんかしっくりこない感覚も指すのだと私は思います。私自身もこれはよくあるし、noteの下書きには膨大な書きかけの投稿が眠っておりまして、、、しかも後者の方が、イライラ感は強めです。

だからこそ、思考と言葉が近いというのは、言葉にしっくり感を出す能力が高い状態を表す気がしています。

言語化するための数学

さて、このイライラを感じたとき、一応、私には私なりの対処法があります。方法は2つ。「言葉を因数分解する」または「言葉を微分する」。

たちまち数学が嫌いな人にとっては読む気もしないかもしれませんが、ぜひご一読を。もちろん実際に数字を使って計算するわけではないありません。

今日はまず「言葉を因数分解する」をご説明したいと思います。

言葉を因数分解する

そもそも因数分解とは?因数分解とは「ある一つ数がどのように掛け算されて生み出されているか」を調べることです。例えば、63を因数分解すると1×63,3×21,7×9,9×7,21×3,63×1という式が見えてきます。そのため、たとえば、63を3で因数分解(割り算)すると、21という新たな数字に出会えるわけです。

つまり、言葉を因数分解するということは、あるキーワードに基づいて言葉を分解し、また新たな言葉との出会いに期待するといった感覚です。

たとえば、旅を「食」というキーワードで因数分解すると、「美味しい」「郷土料理」「食べ歩き」なんていう言葉と出会うことができます。

因数分解と素数

因数分解の最中、思いもよらないワードとの出会ったりします。きっとそれは素数との出会いと同じようなものです。(先ほどの例で言うと、「注文ミス」とかですかね?)

素数とは正の約数が1と自分自身のみである数を指します。2,3,5,7・・・といったところ。ただ100以下の素数は全部で25個。1000以下の素数は全部で168個。10000以下の素数は全部で1229個しかありません。そのため、素数との出会いはある種のミラクルなのです。

さてさて、先ほどの63の因数分解でてきた21や63 は7×3、7×3×3と表すことができます。

つまり、21や63の中には3や7という素数が隠れているわけです。因数分解を素数のみで表す行為を素因数分解と呼びます。だから「注文ミス」のよう思わぬ言葉を見つけられたとすれば、この状況は言葉を素因数分解した状態ともいえるでしょう。

素数のような言葉を求めて

私は、素数983のように、いかにも他の数で割り切れそうで、実はそうでない言葉を見つけたいなと常々思っています。なぜなら素数のような言葉は、1という何でも言い換えられる数でしか、還元のしようのない「しっくり感のある」言葉だからです。

因数分解を重ねると、一つの数からまた違う数が見えてきます。
同様に、言葉の因数分解も繰り返すと、言葉の中の言葉が出てくるように思うのです。

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次回は「言葉を微分する」をお届けします。
微分は次元を下げる行為。他方で積分は次元を上げる行為です。

数学は思考を進める上で本当に有益なツールです。
下手な横好きな解説ではありますが、私なりに数学の有用性や楽しさを伝えられたら菜と思います。

数学にちなんだ記事はこちらも↓

※また「思考と言葉の近さ」についてコメントしてくださった記事はもつにこみさんの記事です↓


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