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【男木島・前編】三半規管ヘタレ女が行く!清純ヨレヨレ18きっぷ
乗り物酔い弱者なのに旅好きが止まらない「矛盾トラベラー」が、はじめての青春18きっぷに挑む、清純?18きっぷの旅。
『行列や混雑を避け、土地らしさが味わえるエリアをのんびり旅したい』
私の旅はコレに尽きる。
気ままに歩いて巡ることのできる、香川県の小さな島・男木島を訪れた。
どこを切り取っても被写体になる風光明媚な景色。
のほほーんと暮らす島ネコ。
気さくに声をかけてくれる島民。
日帰りながら、牧歌的な島の魅力をめいっぱい浴びてきた。
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5:00 大阪駅 → 9:39 高松駅
始発から乗客の絶えない東海道本線。
ラッシュに負けじと座席にありつく。
酔い止め薬パワーは絶大で
「ただいま春眠中」
とばかりに、ひたすら脳がとろけていた。
電車で4時間半、奇跡的に酔わなかった!
今後は18きっぷでガンガン旅するぞー!
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乗り物移動はまだつづく。
高松駅から、徒歩10分足らずで高松港へ。
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男木島や女木島はマイナーな島だと思っていたが、違ったみたい。
大学生風の旅行者が多くてビックリ。
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10:00 高松港発
酔わないように、船の座席はデッキ一択。
潮風が頬を叩きつけ、酔ってなんかいられないんだから。
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やがて瀬戸内特有の多島美が迫ってきた。
手が届きそうで届かない、島々の親しみやすさと美しさ。
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10:20 女木島港着(経由)
船上から、港のカモメアートを激写。
男木島と女木島の距離は近いが、風土や文化は異なるらしい。
島には、島の。
だから島旅はやめられない。
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ようやく男木島が近づいてきた。
「島には平坦な道がない」と言われる所以が、一目瞭然。
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10:40 男木島港着
無駄のないスケジュールで目的地に到着。
自己満足のムフフ。
船を降りれば、スイセンが迎えてくれた。
最盛期を過ぎ、誰も見向きもしないけど、あなたは美しいよ。
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島へ降り立った旅行者は、思い思いの場所へ散って行く。
私はのんびり行こうか。
おっと、島の入口からすでに急勾配!
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階段と坂道を繰り返しながら、迷路のような集落のなかを上ってゆく。
車も通れないほど細くくねった路地ばかり。
その先には何が待ってるの?
ワクワクが止まらない。
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スタートしたばかりだというのに、休憩所「夕陽と猫の家」へ寄り道。
入ったとたん、眼下に広がる景色。
集落と海のキラメキが飛び込んでくる。
なんて清々しい!
清涼飲料水を飲んだみたいに、全身が一気にクリアになった。
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「ちょうどタコ飯が炊けましたよ」
食べまーす!
オイシイ誘惑に弱い。
こんな特等席で食べられるなんて、最高。
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食後は、島の北端にある灯台をめざした。
時折現れる案内板に癒されながら。
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「おぎ」が正解だけど「おとこぎ」でも素敵じゃない?
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30分ほど歩いたらゴール。
島を優しく静かに見守るボスが建っていた。
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灯台の周りには、スイセンの群生。
こちらも見頃は過ぎているものの、まだまだとばかりに背筋伸ばして頑張っている。
その頑張りやね、私に足りないのは。
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瀬戸内はもう春や。
サクラが教えてくれた。
満開の頃は、瀬戸内の海を背に、なお美しい光景が見られるんだろうな。
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あちこちで見かける島ネコたち。
人間に臆することなく、自由でのびのびと暮らしている。
「ずっと寝とるけん」と言わんばかりに、ねぼすけさんを眺める相棒さん。
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ちょうど太陽が真上でぽかぽかと陽だまり。
そりゃ熟睡だわな。
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瀬戸内海の遠くまでもが見渡せる豊玉姫神社は、島一番のビュースポット。
御利益がありそうな景観でしょ?
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さっきのねぼすけさんかな?
ぐっすり眠れた?
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君たち、いいなあ。
いつもここから海を見下ろしてるんやね。
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島ネコのように、気の赴くままに歩き回る。
旅人にやさしい島だ。
ほんのりと陽だまりが似合う島。
心地良さは、軽快な足取りが証明してる。
やっぱり瀬戸内の島と相性がいいみたい。
嬉しい実感が沸いた。
さて、次はどちらへ歩こうかな。
【後編へつづく】
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