いまあいがうつくしい

失恋小説家

いまあいがうつくしい

失恋小説家

最近の記事

#LIVE 2人の世界。

正直思ったのは せっかくここまで来たのに だった。 こんなに 無意識のような意識下で 家にまで連れてこようなんて 思った人は初めてで。 自分が自分じゃないみたいだった。 ある意味何も考えずに ここまできてしまった。 彼は何を思いながら 私に着いてきたのかもわからない。 ただ 私たちは今2人きりで ここまで来てしまったのだ。 鳴った携帯の音に びっくりして 彼はとりあえず音を消したら その後すぐ携帯は着信をやめた。 すると彼が や、ここまで来てごめんね。 実は鍵が

    • これが最後の失恋でありますように。(『小説家になろう』記載)

      今日は習っているキーボードの バンド演奏型発表会。 文化ホールという200名も入る 大きなステージで行われる。 朝6時に起きて肌寒い中着替える。 オシャレはしない。 けどお気に入りのTシャツをきて、 動きやすい格好をするのがお決まり。 8時には会場へ到着。 終わるのは18時半。それから打ち上げ。 お休みを使ってまで それも30代にもなってまで 音楽を辞められないのは 音楽が好きというのは 大前提なのだけれど 【好きな人がいるから。】 会場に着いて1番最初にするのは

      • #LIVE 明るくて

        あの、好きです。 忘れやしない。 夜が限界を迎えて 少しだけ空が眩しかった。 雪は降ってなくて晴れている けれど 道路は凍っていて 明日になりきれないトワイライトは 道路をツヤツヤと光らせていた。 誰もいない大きな国道。 凍っている道路をガリガリと歩く 2人の大きな足音は 私たちが無言になってしまったことを 教えてくれた。 私は 彼女がいるからごめんねと 決まっている返事を 青ざめながら 凍えている全身で待っていた。 すると どうしてお酒を飲んでる時に みんな好

        • #LIVE もう家に帰ろう。

          まだまだ同世代の カラオケ大会は続く。 みんな楽しそうだ。 けど飲みすぎたテキーラが 今になって回ってきた。 彼とせっかく隣なのに せっかく彼女さんが いなくなったのに、、、 もう具合が悪くて限界だった。 家に帰ろうと思ったけれど それまでも持たなそうで トイレで嘔吐した。 いつも大丈夫なのに 今日はどうしたものか。 トイレで嘔吐した臭いが 気になって 持っていた香水を少し振った。 帰るとテーブルに 水が置いてあった。 多分マスターが置いてくれたのだろう。 そ

          #LIVE 連れ去られた

          テキーラは飲み慣れてる。 だからその場では熱くなるけど すぐに通常に戻る。 はずなのに、そのはずなのに ドキドキが止まらない。 いつもチェイサーは テキーラサンライズなのに 今日はレゲエパンチにしておいた。 私は隣に座ってはいるものの 彼は大御所のおじさん達と会話が弾んでいる。 何か喋りたいけど 今はこの会話を聞いている方が 心地よい。し、助かる。 彼は ハイボールを水のように飲んでいる。 飲み干す時の氷をカランと動かす音が とても美味しそうに感じる。 隣で最後の

          summer snow "創作大賞作品"

          あらすじ 32歳のジャズシンガーであるシングルマザーは、ずっと息子に嘘をついていた。 でも、その嘘はつくべきではなかったと、息子が10歳の誕生日に気付いた。  32歳夏。 今日、10歳になる息子を私はここまで育ててきた。ただ普通のシングルマザーと違うのは、夜はジャズシンガーとしても働いている。 今日も仕事が終わり、お店へと急ぐ。移動の合間に毎日息子に電話をするのだけれど、あまり出てくれなくなった。 小さな頃は私の両親とよく一緒に歌を聞きに来てくれたりしたのだけれど、思春

          summer snow "創作大賞作品"

          #LIVE 余裕

          どうしよ。行くって言っちゃった。 彼は 後ほど!今日スタッフだからさ! 後片付けしてくる! と元気良く Live会場の方に 戻って行った。 ただぼーっと立っていたら 新婚夫婦やら 他の色んな先輩たちが さぁ!行くよー!って 手を引っ張って 二次会会場に連れて行ってくれた。 カウンター7席に 6人くらい座れるボックス席が3つの バンドサークルの先輩が営む Barへとやってきた。 本当は 打ち上げは大好き。 若い先輩も 年配の先輩も 新しく入った後輩も みんな大好き

          #LIVE また楽しい今日が終わった。

          本番は 大盛況の中終わった。 酔っ払ったおじさん達が Liveのステージに 入り込んできて みんな楽しそうだった。 KARAのミスターなんて 揉まれて押されて。 誰が誰と触れたか わからなくなったくらい みんなで盛り上がった。 ヘビーローテーションの後 彼がトイレに向かうのを 目で追っていたら また知らないおじさんが 彼に向かって いやぁ!よかったよ! お前男前だな! タッパもでっけくてなぁ…… 彼は めちゃくちゃ喜んでいながらも トイレを我慢していたせいで

          #LIVE また楽しい今日が終わった。

          #LIVE まだ始まる前なのに

          私の気持ちは どこまで行って しまうのだろうか 彼のLiveは どこまで人を 魅了するのだろうか。 なんと 彼は鍵盤を 弾いている。 PAを離れ まだだと思っていた リハーサルなのに 彼はピアノで Jazzを弾いていた。 彼のピアノは 会場全てを包み込んで 全出演者の 目と耳を奪っていた。 まだリハーサルなのに。 ドラマの主人公のように 何でもできてしまう人が この世に 本当に存在するんだ。 かっこいいとか イケメンとか 色々あるけれど この才能とオーラを

          #LIVE まだ始まる前なのに

          #LIVE 対決の日が来た

          なんて思いながら 今日は朝から忙しい。 結婚式の準備みたいに 朝からなんだか 時間がない。 声出しする暇もなく 頑張ってねと 送り出される。 応援してくれて ありがとう。 例年通りの会場。 例年通りのメンバー。 それに加えて 一見無愛想な彼が 会場に到着していた。 また私はびっくりした。 PAを1人でやってる? どこからどこまで彼は 音楽をできるの? PAに挨拶に行く名目で 彼に挨拶をしに行った。 明るくて話しやすい私で ちゃんと目を見て 今日は宜しくお願い

          #LIVE 対決の日が来た

          #LIVE 緊張すること

          その後 別の日に ヘビーローテーションを スタジオ練習した。 彼はまた 余裕の笑みで ドラムを叩いていた。 プロが叩くと こんなにも歌いやすくて 踊りやすいのか。 彼は余裕すぎて コーラスどころか それ以外の所も 口パクでフルコーラスで 歌っていた。 終始笑顔で余裕で 無邪気とは このことをいうのかな。 彼を後ろにして 歌うのはもったいなくて Live本番よりも 彼と向かい合って歌える このスタジオの方が 楽しみになっていた。 けど ふと気がついてしまった。

          #LIVE 緊張すること

          #LIVE ライバルは1人じゃない

          自主練習をしようと スタジオに来たら サークルの女性の先輩が ね、KARAのミスター 踊ってくれない?? もう1人のボーカルとギターが 後から来るから! と誘ってくれた。 バンドの仲間内で 初めてダンスを 披露することになった。 自主練をやめて ビデオを何度も観て フリを頭に入れた。 まだ全員揃ってないけれど 防音室入って 一回やってみようとなった。 フリは完璧。 ただ私だけ盛り上がって 楽器隊の皆さんは 相変わらず下を向いていて。 せっかくの曲だから どう盛り上

          #LIVE ライバルは1人じゃない

          #LIVE 私はなれなかったもの

          じゃよろしく。といって 彼はスタジオのお店の前に 停車していた車に乗っていった。 多分結婚式の時 タクシー代をと尋ねてきた 女性の車だと思う。 私は他の ギター、ベース、キーボード の方々に 連絡をしなければならないので 残っていた。 ヘビーローテーションが 頭の中で何度も何度も というよりも 楽しそうに叩くドラムの彼が 優しい鼻歌の彼の声が すらっとした高い背が 真顔だと怖いのに可愛い笑顔が よくわからないけど 多分さっき体験した 全てが ヘビーローテーション

          #LIVE 私はなれなかったもの

          #LIVE ヘビーローテーション

          年を越して 新年の挨拶がてら 社会人バンドサークルの 主催をしているスタジオへ向かう。 何人か幹部の先輩方が 来ていた。 年度末に行われる 市内で1番大きいLiveパーティの チームを決めていた。 100人はいるサークルを まとめるのは 大変そう。 社会人バンドサークルといえど 上手い人しかいない。 楽器隊なんてセミプロばかり。 けど恥ずかしがり屋が多くて 楽器隊も下を向いて やっている人が殆ど。 ノリノリでやる人は私以外に ゲストで呼ばれる バンドくらいしかい

          #LIVE ヘビーローテーション

          #LIVE 私を心配して

          昨日寝るまで フワフワと漂っていた 高揚感が 朝日と同時に 切なさに変わる。 いつまでこんな 生活ができるのかな。 少しだけ二日酔いで 水を飲み干す。 結婚式に良い人いた? ここは実家。 5年同棲していた アパートじゃない。 わかっている わかっている 心配してくれる でも 私が話したいのは 昨日の結婚式の 新郎新婦のLiveと 余興の話。 クラブでの歓声が 嬉しかった話。 去年まではきっと 新婦のピアノが始まったら ステージの幕が上がってね! 新郎のボ

          #LIVE 私を心配して

          #LIVE 誰もいないステージ

          ずっと続けてる 趣味 バンドとダンス。 どちらも 本職にできないから 趣味にしただけ 学生の頃から 仕事にするには無理だからねと 言い聞かせられてきた。 そんなことを思い出しながら クラブではまだ珍しい ベリーダンサーとして ステージに立つ。 クラブのフロアには バンドの仲間は 誰もいない どうやら バンドマンは クラブが苦手で ダンサーとDJは ライブハウスが 苦手らしい 三次会も こっそり抜けてきた。 別に悪いことは していないのだけれど。 曲がスター

          #LIVE 誰もいないステージ