#LIVE もう家に帰ろう。

まだまだ同世代の
カラオケ大会は続く。
みんな楽しそうだ。

けど飲みすぎたテキーラが
今になって回ってきた。

彼とせっかく隣なのに
せっかく彼女さんが
いなくなったのに、、、

もう具合が悪くて限界だった。

家に帰ろうと思ったけれど
それまでも持たなそうで
トイレで嘔吐した。

いつも大丈夫なのに
今日はどうしたものか。

トイレで嘔吐した臭いが
気になって
持っていた香水を少し振った。

帰るとテーブルに
水が置いてあった。
多分マスターが置いてくれたのだろう。

それを一気に飲み干して
お金を置いて帰ろうと
財布に手をかけると

もうみんな帰るよ。
とマスターが声をかけてくれた。

みんなに
トイレで嘔吐したことが
バレていないかだけ
考えていたので
とりあえず固まってしまった。

そして私は1人で帰るのをやめて
お会計を待って
みんなで帰ることにした。

お会計が終わって
朝の4時。
まだ冬のおかげで外は暗いけれど
もう朝の空気になっていた。

マスターが
今日はお疲れ様!!楽しかったね!
また来年!!
みんなでバンドサークル
これからも盛り上げよう!
さ!解散!!

と言った
みんなもお疲れ様でしたーと
言いながら
各々の方向に帰っていった。

私はいつも
この瞬間が寂しくて
反対方向の人の姿が
見えなくなるまで
手を振ってしまう。

段々人が減って行き
マスターも
じゃあね!またね!
気をつけてね!と言って
階段を駆け足で登っていった。

私も自分の方向へ
みんなと歩き出した。
しばらく歩くと
じゃまたね!と
段々人が減っていった。

そろそろタクシーを拾おうとしたけど
風が気持ちよくて
もう少し歩こうか考えていた。

寂しさの
整理整頓の時間だ。

いつまでみんなとこうしていられるかな。
音楽ずっとやってたいな。
でも全く興味がない人と結婚したら
前の同棲生活のような
平凡な毎日が待っているのだろうか。

そんなことを考えながら
1人また1人と
家に帰っていった。

そしてまた3人ほど
じゃまたね!と去っていった。

神様のいたずらか
神様のご褒美か。

ここで私は
彼と2人になっていた。

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